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---✂︎カセットboy ✂︎---
2020年4月7日 10:55
早くも今年No1の呼び声高い「ザリガニの鳴くところ」(ディーリア・オーエンズ著)昨年、アメリカで500万部を突破し、全米で一番売れた本らしいです。普通、こういう謳い文句の本は、面白くないことが多いのですがこれは面白かった....^^;僕個人も、今年のNo1になるかもしれません。湿地で暮らす少女の成長譚とでもいえばいいのかな。別れ、孤独、偏見、差別、(アメリカの)歴史、家族問題、
2020年4月9日 13:25
アーモンド(ソン・ウォンピョン著)アレキシサイミア(失感情症)という発達障害の一種の青年が成長してゆく様子を描いた本です。失感情の青年の一人称で書かれているので、当然、話に起伏がなく感情移入もしずらく、彼の母、祖母、親切な近くのおじさん、そして友(?)と恋人(?)の方の感情に移入(?)して読み進めました。アマゾンのレビューや本の帯の内容からかなり期待したけれど、大きな「盛り上が
2020年4月11日 16:46
地下鉄道(コルソン ホワイトヘッド著)ピュリッツァー賞、全米図書賞などを獲った小説。奴隷として綿花農場で働いていた少女の逃走劇。文章、翻訳がよくて始めは引き込まれて読んでたが物語のテンポが遅く、情景、背景、思想的な説明が多すぎて途中で飽きてきて、読むのを断念しました^^;エンタメ小説ではなく、文学だと思います。文章、翻訳は格調高く、内容的にも、自らが興味のあることであればのめり
2020年4月13日 13:42
ロリータ(ウラジーミル ナボコフ著)「ロリコン」の語源となったとされる本。世界文学の名作中の名作といわれているが、今更ながら手にとった。小児性愛者のH.Hが獄中で過去を振り返るという体(てい)で綴られている。イメージと違って性描写は少なく、その点は安心して読めた。とにかく語り口が饒舌!で、滑稽で笑える箇所が多々ある。しかし、(英語の)言葉遊びが多いためか、日本語だと意味が分か
2020年4月14日 15:51
「ライ麦畑でつかまえて」(J・D・サリンジャー著)これも、食わず(読まず)嫌いでいた本。今更ながらの読書。2日半ほどの出来事(というか心象風景)の物語であり、テンポがいいのですいすい読める。名作の誉高い小説だけど、僕はおっさんだからなのか今ひとつだった。とはいっても、時にハッとさせられる描写は数多くあった。例えばNYで出会った二人の尼さんのバッグが貧相なことに「悲しくなる」場
2020年4月15日 20:27
「アルプスの少女ハイジ」(ヨハンナ・シュピリ著)ある年齢以上の人であれば必ず知っているであろう名作。「カルピスまんが劇場」として放映されていたが調べてみると1974年の放映だとか......てことは、リアルタイムで見てた人は年齢ばれますね^^;その他、再放送やビデオ、DVDで見た方も多いと思います。その原作はなんと1880年(140年前)に書かれています。日本だと明治13年。明
2020年4月19日 16:22
「青い城」(モンゴメリ著)世間体ばかり気にする偏狭で意地の悪い一族の中で育ったオールドミス(といっても29歳だが)の主人公。ある日、彼女は変わってしまう。弱気で言いたいことも言えなかった彼女が一族に牙を剥き自分が望んだ人生を歩んでゆく。そのきっかけになったのは余命宣告。そこからシンデレラ・ストーリーが始まりハッピーエンドへと向かってゆく。ある意味、ド定番、ド演歌な内容で安心
2020年4月19日 18:18
「怖い間取り」(松原タニシ著)自称「事故物件住みます芸人」の著者によるオカルト本。事故物件に住んだ経験譚や心霊スポットを訪問した話など自分の体験、伝聞を含めて短い章から成り立っている。僕は、大の幽霊嫌い(怖い)で、夜寝る時も灯りを点けたままだし、怖い話など聞いたり、ネットで読んでいると、必ずといっていいくらい頭が重くなる。なので、この本をなぜ買ったのか未だに不明(苦笑)「サイ
2020年4月21日 11:18
「身体の言い分」(内田 樹 、 池上 六朗著)哲学者で武道家の内田氏と治療家、ヒーラーの池上氏の対談本。読むのは3回目かな。身体(肉体)心について本質的で示唆に富むことが書かれている良書。池上氏の治療院では、そこに来るだけで、そこの雰囲気(空気)に触れるだけで体が治ってしまう人がいるというが、この本も、読むだけでそういう効果があるような気がする。ただ残念なのが、「今の学生(若
2020年4月22日 18:07
「痴人の愛」(谷崎潤一郎)云わずと知れた名作。性的なことに嫌悪感があるので、読まず嫌いできたのだがこのところ、昔の名作に触れる機会も多いので手にとってみた。予想していたような性描写はほとんどなく(時代柄か)中年の醜い性愛モノでも当然なく、10代後半の少女(ナオミ)と30代前半の主人公の“精神的マゾヒズム”の物語だった。約100年前の作品なので、文体に独特のおかしみがある。内容
2020年4月24日 22:13
「シスターズ・ブラザーズ」(パトリック・デウィット著)アメリカカリフォルニアのゴールドラッシュの頃を舞台にしたウエスタン(西部劇)もの。かつ、ロードノベルでもある。西部劇ものは大好きで、海外の作家のも多く読んだけどタイトルなどは失念。日本の作家だと逢坂剛の「アリゾナ無宿」「逆襲の地平線」山本一力の「桑港特急」なども好きだ。「シスターズ・ブラザーズ」に関しては星4つ(もしくは4
2020年4月27日 09:23
ザ・プロフェッサー(ロバート・ベイリー著)超絶面白本!いやぁ参りました、本当に面白かった。裁判ものですが、典型的な勧善懲悪物語。人間のクズのような輩が約3名。狙い撃つのは、ロースクールを出たばかりの弁護士とその師匠(68歳で膀胱がんと戦っている)ハラハラする場面、胸糞が悪くなるエピソードだが最後には......胸がスーッとし、目頭が熱くなる。もちろんサイドストーリーも豊富
2020年4月29日 16:06
「ワニの町へきたスパイ」ジャナ・デリオン (著)挫折本下手を打った女スパイがアメリカ南部ルイジアナ州の田舎町で隠遁生活を強いられる。町へ着くなりドタバタ劇に巻き込まてゆく........書名がよかったし、コメディタッチで楽しめるだろうと思ったしAmazonの評価も高いので期待して読み始めたものの、リズムに乗れなかった。次々に起こるエピソードだが、全体の「芯」がないので、なんと