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赤裸々なブックレビュー

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2020年10月の記事一覧

曹操を天下へ押し上げたのは

曹操を天下へ押し上げたのは

おはようございます!!! 書評行きます!!!

「政治家の覚悟」 (文春新書) 
文藝春秋 2020年出版 菅義偉著 244P

(以下は読書メーターのアカウント https://bookmeter.com/users/49241 に書いたレビューです)

とにかく反・縦割り行政。各省庁の横の連携の無さへの憤りが目立つ。前例主義のエリート官僚を庶民の気持ちがわかる政治家が動かすという理念には賛成。

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傑作は時に人生を運命づける

傑作は時に人生を運命づける

おはようございます!!! 書評行きます!!!

「心は孤独な狩人」
新潮社 2020年出版 カーソン・マッカラーズ著 村上春樹訳 398P

(以下は読書メーターのアカウント https://bookmeter.com/users/49241 に書いたレビューです)

反ファシズムなんて狭い枠の話に非ず。世に常態化する理不尽、不公平、差別、格差、そして数を恃む輩の無理解と傲慢さに踏みにじられた人々

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考えよう。考えたい。

考えよう。考えたい。

おはようございます!!! 書評行きます!!!

ドクター・デスの遺産 刑事犬養隼人 (角川文庫) 
KADOKAWA 2019年出版 中山七里著 336P

(以下は読書メーターのアカウント https://bookmeter.com/users/49241 に書いたレビューです)

著者初読。語彙がやや古めかしいことを除けば至極の社会派ミステリィ。作中で言及された東海大学安楽死事件は大学で研究し

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「気持ちがモヤモヤする時に読むとすぐ効く二冊」を選書してみた①

「気持ちがモヤモヤする時に読むとすぐ効く二冊」を選書してみた①

おはようございます!!! もっとたくさんありますけど、とりあえずこの二冊。本当は三冊のつもりでしたが長くなりそうだし、映画紹介レビューも二作品ずつで書いているからそれに合わせました。

1、伊坂幸太郎「フィッシュストーリー」(新潮文庫)

初期の短編集。私がこの本を手にしたのは2014年の春先。いろいろ嫌なことがあって仕事を辞めようと考えていました。というか契約を更改したことを激しく後悔(シャレで

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「自分だけの武器」を見つけるきっかけに

「自分だけの武器」を見つけるきっかけに

おはようございます!!! 書評行きます!!!

「采配」 2011年出版 ダイヤモンド社 落合博満著 304P

(以下は読書メーターのアカウント https://bookmeter.com/users/49241 に書いたレビューです)

勝てない時は負けない努力をする。予習よりも復習が大事。体技心。まさに名言の宝庫だ。冷静なロジックの中に下積みの経験(ちょっとあぶさんに似ている)と這い上がった

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明朗に輝くシャドウ

明朗に輝くシャドウ

おはようございます!!! 書評行きます!!!

「ジム・モリスン詩集―『神』『新しい創造物』」
新宿書房、2005年出版 ジム・モリスン著 210P

(以下は読書メーターのアカウント https://bookmeter.com/users/49241 に書いたレビューです)

「神」の方がまだ散文的で理解が及ぶ。映画、視線、イメージに関する考察。「新しい創造物」はまるで骨組みだけの小説。秋の蚊に

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私だけのHB

私だけのHB

おはようございます。書評行きます!!!

「天使たちの探偵」 (ハヤカワ文庫JA)  
早川書房、1997年出版、原りょう著、325P

(以下は読書メーターのアカウント https://bookmeter.com/users/49241 に書いたレビューです)

短編に関しては本家のチャンドラーを超えていると思った(異論は認める)。著者が無茶ぶりな展開をわざわざ己に課し、いかに切り抜けるかを楽し

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読メ十年選手の私が体得した「読書レビューを書く際の注意点」

読メ十年選手の私が体得した「読書レビューを書く際の注意点」

2010年から読書メーターで読んだ本のレビューを書いています。気が付いたらもう十年選手。驚きですね。

当初は使い方がよくわかっていなくて、レビューも気が向いた時しか書いていませんでした。内容もあっさり気味。けどある時、見ず知らずの方から「最近本を読み始めました。ぜひオススメを教えてください!」みたいなメッセージが来まして。「こういう人が読んでくれているんだから、ちゃんとしなきゃ」と一念発起し、読

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