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【大慈悲】日々是修行

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55歳で介護離職し 介護と家事に専従するようになって早4年 認知症を発症した母との日々を綴ります 来る日も来る日も生きていれば毎日が修行の連続 ストレスフルな日々を生き抜くには…
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#母娘

「どこ」の見当識障害

「どこ」の見当識障害

場所の見当識障害がみられるようになって数年。
ときどき外の様子が気になって一人でフラッと出歩くこともあるけれど、外廊下やエントランス遠くても駐車場 と敷地内に留まっているので、今のところ『徘徊』『行方不明』の心配はない。自力で帰ってくることは出来ないけれど、ワタシか居住者の誰かが見つけてくれる。

2022年
5月に4日間旅行し 一泊ずついろんなホテルに泊まったせいか、自宅とホテルがごっちゃになっ

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「いつ」の見当識障害

「いつ」の見当識障害

つい今しがたの事を覚えていないから、時間が経過している感覚が薄れて、だんだん認識できなくなっていった。
母の場合、時間に関する見当識の低下は そんな感じで進んだようにみえる。
2021年に日付や季節が分かりづらくなり、2022年にはカレンダーが読めなくなった。日中も夜中も関係なくなり、2024年ついに時計も読めなくなってしまった。
今現在この時が全て。

◆予定時間に合わせて行動することができない

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どのように見えているんだろう?(認知症による失認)

どのように見えているんだろう?(認知症による失認)

『失認』
目の前にあるものが何かを認識することが難しくなること

母はいろんなモノの判別ができなくなってきた。
食に関するモノが分からないことが多く、食べ物とそうでない物の区別がつかない。
ワタシが調理していると「魚があるよ」「大根もあるよ」「コレ食べよう」と、自室の引き出しからスカーフや巾着袋やカーディガン等を手に台所へやって来る。何も出来なくなって、ワタシばかりに家事をさせて、申し訳ないから少

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認知症による失語

認知症による失語

現在の母は 言葉を滑らかに話すことや 文字を読むことは出来るけれども、相手の話や書かれた文字の ❝意味❞ を理解することが難しくなった。
『感覚性失語』『ウェルニッケ失語』というらしい。

母に何か問われて普通に返答しても 理解することが困難なので、ジェスチャーや指を向けて示したり、YES/NOや単語だけなど伝わりやすいように心がけている。
意味のわからないことを言うので、かなり想像力を働かせる必

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鏡の中のおともだち(鏡像認知障害)

鏡の中のおともだち(鏡像認知障害)

母の部屋には鏡が2つあった。ワードローブの扉に付いている姿見と鏡台。
2024夏の終わり頃から、鏡に映り込んだ室内の様子を指して「お隣りの家」
動く人影(母自身だったりワタシだったり)を「誰か居る」と言うようになり、ついには鏡の中の自分と話すようになった。

「いつ?ん?ほんとぉー うふふ。おたく家どこ?もう寝よ。おたく布団は?上がっといで、ほらココに。ん?そっち行こうか?あんたも来いって?どした

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あちこち骨折、何度も骨折

あちこち骨折、何度も骨折

先日ショートステイから「腰が痛いと仰っています」と送り届けられた。
ツラそうだけど自力歩行で帰宅。
施設では リビングや廊下をウロウロ歩き回るらしいので、スタッフが見ていないところでコケたのかな?

2022年秋から急に腰の痛みを訴えることが増えた。
それまでは中高年によくある肩、腰、膝の痛みなど無縁だった母が「痛い」と言うことに慣れていないから、痛そうな母を見ると ワタシのココロも痛む。

言語

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感謝感謝のデイサービス

感謝感謝のデイサービス

週5日デイサービスを利用している。
帰宅時、機嫌よく送り届けてもらう日もあれば、怒り心頭に発した顔で戻る日もある。

機嫌がいいときは、送ってくれた職員さんをワタシに紹介する。
「すごく良い人でねぇ」
「上がって、お茶でも飲んでいって」
「よかったぁ~、ありがとう。」
謝意を伝え続け、職員さんの手を握り、なかなか帰さなかったりする。
職員さんが車に戻るまで「ありがとう」「気をつけてね」「またよろし

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日々奮闘の送り出し

日々奮闘の送り出し

週5日デイサービスを利用している。
早くから起きて 行く気満々の日もあれば、「行きたくない」と布団から出ない日もある。
いかに機嫌よく朝を迎えさせられるかがポイントだね。
毎夜 寝ずに探しものや服選びをする母。
未明のうちに眠ってくれたときは 比較的すんなりいくことが多いけれども、明け方近くに眠ってしまうと 寝覚めが悪かったり、頑なに起きることを拒否したり。
夜通し起きたまま迎えた朝のほうが テン

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『推計5人に1人が認知症』の2025年

『推計5人に1人が認知症』の2025年

正月三が日はデイサービスも休業だから、今年はホテルでおこもりステイ。
盗られた、無くなったと怒りの原因になるモノに溢れた自宅で過ごすよりもいいかなと考えての策だったけれど、あまかったなぁ・・・

元日は10時過ぎに出発し、イオンモールでショッピング&ランチ。
母は混み合う店内でもススッと歩き回りゴキゲン顔。
ところが、ホテルまでの道すがら疲れたのか 少し居眠りしたからか、徐々に不安が広がり始めた様

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怒りは突然に

怒りは突然に

2024年クリスマス
9時過ぎ 寝起きで自室から出てきた母と目が合った。
「おはよう」とニッコリ。

ホームベーカリーで焼いた食パンの白いほわほわんとこだけ切ってピーナッツバター塗ったやつと、カフェオレの朝食
「おいしいー」とモリモリ平らげた。

食後いつものように軽くうとうとしたり、おしゃべりしたり
まあまあ機嫌よく過ごした。

午後から予約していた美容室へ。
いつも何をするのも急かさず母のペー

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トイレ問題

トイレ問題

最近の母は、トイレが分からなくなって、分からないから気になって、気になるから頻繁にトイレへ行こうとする。

自宅でトイレの場所が分からない。
便器の使いかたが分からない。
用の足しかたが分からない。

トイレを探すのは夜間が多い。
2~3時間おきに起きてトイレを探し彷徨う。
部屋や廊下をウロウロ行ったり来たり
あちこちのドアレバーをガチャガチャ激しくゆすって回ったり
浴室に入ったり、玄関から出よう

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手術で治る認知症

手術で治る認知症

慢性硬膜下血腫
溜まった血液で脳が圧迫され、認知症といわれる症状が出る病気。
血腫を除去したら、元の状態まで改善した。
母の場合『元』っていうのは、中等度アルツハイマー型認知症だけれども。

2022年6月頃から症状が急に進行したかのように、幻覚、幻視、見当識障害がひどくなった。
やはり認知症の薬を飲んだ方が、本人にとっては楽なのかも・・・
7月11日からメマンチン塩酸塩OD錠5㎎を1日半錠ずつ服

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一度に何枚まで重ね着できるでしょう

一度に何枚まで重ね着できるでしょう

今日の母は、合計14枚の衣服を身に着けてデイサービスへ行きました。

冬用肌着、タートルネックのヒートテック、ハイネックセーター、カーディガン、ブロードのシャツ3枚、カーディガン
下はショーツ、10分丈ズボン下、七分丈ズボン下2枚、ショーツ、夏用キュロットスカート

いつもは「こっちのコーディネートもいいんじゃない」と提示すれば従ってくれたり、トイレのタイミングでズボンだけでも着替えさせることが出

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もの忘れクリニック受診歴

もの忘れクリニック受診歴

風邪ひとつひかない健康体の母には“かかりつけ医”がいない。
要介護認定のため医師の意見書が必要なので、とりあえあず主治医なるものを決めなきゃならない。
ネットで検索した結果、ヒトの好き嫌いがはっきりしている母でも大丈夫かな?と思える柔らかい印象(ホームページの写真から)の精神科医を見つけ
自宅から車で20分程のクリニックに行ってみることにした。

2020年6月1日初診
認知症の治療を積極的に行い

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