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どのように見えているんだろう?(認知症による失認)

『失認』
目の前にあるものが何かを認識することが難しくなること

母はいろんなモノの判別ができなくなってきた。
食に関するモノが分からないことが多く、食べ物とそうでない物の区別がつかない。
ワタシが調理していると「魚があるよ」「大根もあるよ」「コレ食べよう」と、自室の引き出しからスカーフや巾着袋やカーディガン等を手に台所へやって来る。何も出来なくなって、ワタシばかりに家事をさせて、申し訳ないから少しでも手伝いたい という母の気持ちの表れ。
食事中、口や手指を拭くためにティッシュを渡したときは注意が必要。使用後すぐに撤収しなきゃ食べちゃうからね。お皿の煮汁でしっかり味付けして。
みかんやバナナも皮まで食べようとすることがある。できるだけ自分で剥いて食べてほしいから 皮ごと渡すんだけど、不味いと感じないのか口に入れた時に止めないと そのまま咀嚼してしまう。

ティッシュやトイペを紙幣と認識している時期もあった。
きちんと畳んでポケットやバッグに仕舞いこむ。
スーパーや飲食店での会計時に「私が出すから」と取り出して、何枚要るか問うてくる。

キラキラが好きで自分で選んだトップスのビジューも、今となってはゴミ?異物?「何か付いとる」とむしり取る。
ドット柄のソックスも「汚れとる」とドット部分を摘まみ取ろうとする。
今季やたらと気になるのがカーペット。植物柄なのだけれども、茶色いリーフと赤い実が何かに見えるらしい。「それ取って」「何それ」と指差して言ったり、摘まんだりする。

在宅時の母は見守り必須で 正直めんどくさ!ってときもあるけれど、いろいろ面白いことやってくれるから 楽しませてもらっていると思うようにしています。イラつかないためにも、そう思いこむのさ~

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