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🍹いつでも読めるように あやとりりいさんの書いた小説で、お気に入りをマガジンに入れます🙇 他の方のでも気に入った詩や小説、脚本等、エッセイがあれば収納したいと思います。 外した…
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#小説

【3分小説】リコとキヨミの日記

【3分小説】リコとキヨミの日記

2024年6月2日
リコの日記

今日はもう超大変だった💦
3対3の合コンで、まさかの全ての男達に言い寄られた💕

クールだけど笑顔が可愛いエリート会社員
ポジティブで話が面白いカフェ店員
蚊に刺されたことないのが長所の僧侶

みんな俳優顔負けのイケメンだったけど、どいつもこいつも下心見え見えで萎えて帰った😱⤵⤵

家に帰って田舎で暮らすキヨミに電話したら元気でた✨

2024年7月20日

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コントな文学『仕事ができない新人が・・・』

コントな文学『仕事ができない新人が・・・』

コントな文学『仕事ができない新人が・・・』

仕事ができない新人が、俺より学歴が上だった。

仕事ができない新人が、英語ペラペラだった。

仕事ができない新人が、空手の有段者だった。

仕事ができない新人が、俺より家賃の高いマンションに住んでいた。

仕事ができない新人が、女性経験人数100人越えだった。

仕事ができない新人が、同じ新人で俺が密かに狙っていた総務の片山さんに手を出していた。

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人間の生き方 太宰治

人間の生き方 太宰治

 太宰治(だざいおさむ・1909-1948)は、青森県金木村(現・五所川原市金木町)の生れで、本名は津島修治である。東大仏文科を中退した。

 在学中に、非合法運動に関係するが、脱落する。酒場の女性と、鎌倉の小動崎で心中をはかって、ひとり助かる。

 1935(昭和10)年に、「逆行」が、第1回芥川賞の次席となり、翌年に、第一創作集『晩年』を刊行する。

 この頃に、パビナール中毒に悩む。1939

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致死量の悔恨 第4話 息ができない

致死量の悔恨 第4話 息ができない



さざ波を眺めていると、心の中が良いことだけで満たされ、元気ハツラツとしていた自分が過去の者の様に感じる。職場から離れて僅か四ヶ月しか経っていないのに、感じよく働いていた自分は遠い離島に行ったようであった。お腹にいる子供を撫でながら、モヤモヤとした思いを吐き出せない環境を夏海(なつみ)悔しく思った。



「夏海さん、おはようございます。」

いつもの取り巻き達と話すおしゃべりの内容は、苦手

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「『晩年』に就いて」太宰治 〜太宰治の文章って素敵だよなぁ...〜|読書感想文 #3

「『晩年』に就いて」太宰治 〜太宰治の文章って素敵だよなぁ...〜|読書感想文 #3

もう、タイトルそのままのことを感じた。
出尽くした感想かもしれないけど、太宰治の、読者に語りかける書き方が、私はとても好きみたい。
壮大なことでなくとも、ただ、自分の書いた小説について書いたことも、なぜか魅力的に感じる。

「『晩年』に就いて」も、太宰が出した最初の小説集について、文庫本でいうと2ページだけさらっと書かれたものだ。

これだけ読んでも、ああ、やっぱり太宰っていいなと思う。

いや、

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致死量の悔恨 第5話 イチョウに乗せた伝言

致死量の悔恨 第5話 イチョウに乗せた伝言


 イチョウ並木を歩く。千秋(ちあき)が前に進むたび、山になった落ち葉がカシャカシャと音を立てる。長いようであっと言う間だった。妹の千花(ちか)が校外学習のあった圓山(まるやま)で亡くなったのは3ヶ月前のことだった。
 鮮やかな青空と薄く澄んだ空気。幼稚園児から定年後の大人まで楽しそうに駆け上がるここ圓山で、千花が滑落しなければならない出来事は何だったのか、千秋は考え続けた。千花のスマートフォン

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