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連続しょうもな小説 「オッサンの放物線」

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不定期連載。 続くかどうかも解らない。 しょうもなさ抜群の小説です。 読んだら損。
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記事一覧

「オッサンの放物線」 #20オッサン二人のインソムニア その2 七つ橋渡り

「オッサンの放物線」 #20オッサン二人のインソムニア その2 七つ橋渡り

「オッサンの放物線」 第二十話 オッサン二人のインソムニア その2 七つ橋渡り

〜この物語はフィクションであり、着地点は無い〜

まず私達が目指したのは尾湾橋(びわんばし)。御祓川の河口付近に架かる橋で、物語にも何度も出てくる重要地点だ。
そして、その橋の袂から海の方へ降りた防波堤。そこがかの有名な伊咲ちゃんの足あげシーンの場所なのだ!
私はこのシーンの写真を撮るために二週間ほど柔軟体操をして準

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「オッサンの放物線」 #19オッサン二人のインソムニア その1 食祭市場

「オッサンの放物線」 #19オッサン二人のインソムニア その1 食祭市場

~連続しょうもな小説~

「オッサンの放物線」 第十九話 オッサン二人のインソムニア その1 食祭市場

〜この物語はフィクションであり、着地点は無い〜

2023年8月5日
今回の話は長い。おそらく妖怪も出てくる暇がないだろう。
朝6時。いつもの出勤時間に家を出る。
でも今日は仕事ではない。ランニングチーム「サバ缶」の「兄やん」と旅行に行くのだ。
待ち合わせのコンビニへ車を走らせる。

最近アニ

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「オッサンの放物線」 #18オッサンの白昼夢

「オッサンの放物線」 #18オッサンの白昼夢

~連続しょうもな小説~

「オッサンの放物線」 第十八話 オッサンの白昼夢

〜この物語はフィクションであり、着地点は無い〜

2023年7月4日
あー。
女子高生なりたいわー。
女子高生に生まれ変わって。
青春しまくって。
ちょっと大人になったら。
網タイツ穿きたい。
ケケケ。

2023年7月5日
最近は、純愛モノの映画かラブコメのアニメばかり観ている。
元々そういうジャンルは好きだったが、拍

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「オッサンの放物線」 #17言葉を越えてゆけ

「オッサンの放物線」 #17言葉を越えてゆけ

~連続しょうもな小説~
「オッサンの放物線」 第十七話 言葉を越えてゆけ

〜この物語はフィクションであり、着地点は無い〜

2023年5月10日
今日は休みだ。
朝8時過ぎまでベッドでゴロゴロしている。
夢と現実の間のとろりとした頭の中で、10年程まえの事を思い出している。
私の右の眉毛(あなた方から見て左)の中で、一本だけ異様に長いのがあった。
ちゃんと計っていないが、3センチはあったのではな

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「オッサンの放物線」 #16どこへ行くんだろう

「オッサンの放物線」 #16どこへ行くんだろう

~連続しょうもな小説~

「オッサンの放物線」 第十六話 どこへ行くんだろう

〜この物語はフィクションであり、着地点は無い〜

2023年3月11日
いつものように朝5時半に目覚める。
私が布団を出ても、犬のピノと蜘蛛男のアーニャンはベッドで寝ている。
いつの間にか仲良くなった二人。(二人と言って良いのか。)
ベッドの上でくっついて寝ている。
猫のサスケは一人で息子の学習机の上で寝ている。

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「オッサンの放物線」 #14新しい旅へ

「オッサンの放物線」 #14新しい旅へ

~連続しょうもな小説~
「オッサンの放物線」 第十四話 新しい旅へ

〜この物語はフィクションであり、着地点は無い〜

2023年2月26日

最近、休みの日の午後などボーっとしていることが多い。
石油ファンヒーターの真横、食卓に座ってプーアル茶を飲んでいる。
「クッソ!止まらんやんけ。」
COOPの芋けんぴ、一袋空けてしまった。
首のヘルニア、コロナ感染でダラダラするのが完全に板についてしまった

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「オッサンの放物線」 #13怪我の功名

「オッサンの放物線」 #13怪我の功名

~連続しょうもな小説~
「オッサンの放物線」 第十三話 怪我の功名

〜この物語はフィクションであり、着地点は無い〜

簡単に言うと。
この話は嘘やし、オチもありません。

2023年1月27日

やっとコロナの療養期間が終了し、外出している。
外出と言っても行き先はまた病院だ。
整形外科にMRIの結果を聞きに来たのだ。
結果、腰については既知の椎間板ヘルニア一箇所。
問題の首は、ヘルニア三箇所。

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「オッサンの放物線」 #11えべっさん

「オッサンの放物線」 #11えべっさん

~連続しょうもな小説~
「オッサンの放物線」 第十一話 えべっさん

2023年1月10日

私の仕事は正月は毎年元旦くらいしか休みがないので、家族で初詣は行かない。
その代わりに1月9日から11日のどれかで恵比寿大祭に行く。
しかし何度も言うが、子供達が大きくなった為そういう年一回のイベントにも全員揃うことは無くなって来た。
寂しい気持ちも少しはあるが、これは自然な流れであるし、成長であるし、何

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「オッサンの放物線」 #12招かざる客

「オッサンの放物線」 #12招かざる客

~連続しょうもな小説~
「オッサンの放物線」 第十二話 招かざる客

2023年1月9日

今日は成人の日だ。
私は車通勤なので見れないが、電車や街には晴れ着姿の若者達が沢山いることだろう。
そして私の長男もスーツ姿でバイトの仲間達と成人式へ行くらしい。
大学の入学式前にちょうど国からの給付金が出たので、息子のスーツと礼服を買う事ができた。給付金については賛否両論あったようだが、タイミング的にウチ

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「オッサンの放物線」 #10ベクトル

「オッサンの放物線」 #10ベクトル

~連続しょうもな小説~
「オッサンの放物線」 第十話 ベクトル

2023年1月3日

結局ルカと二人、リビングでたこ焼きを食べている。
家には誰もいなかったのだ。
妖怪とはいえ、女性(多分)と二人で自宅でたこ焼きを食べているのは変な気分だ。

「今、女性と二人で家でたこ焼き食べてる事に違和感を感じたでしょ。」
「すいません。ちょっと感じました。」
なんで分かるんやろ…。
「コレならどう?」
ルカ

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「オッサンの放物線」 #5ヘルニアマン

「オッサンの放物線」 #5ヘルニアマン

~連続しょうもな小説~
「オッサンの放物線」 第五話ヘルニアマン

2023年1月1日

私が鼻から半分北極熊を出しているというのに、この家の人達は皆平然とおせち料理を食べている。
私は小さな声で呟いた。
「ひっこめ…。」
すると、北極熊はスルッと鼻の穴へ戻っていった。

兄が言った。
「ひっこめって…。くしゃみが?」

し~ん…。

「ヒャハハハハハハハハ。」
「カカカカカッカカカカ。」
「ケケ

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「オッサンの放物線」 #7蜘蛛男

「オッサンの放物線」 #7蜘蛛男

~連続しょうもな小説~
「オッサンの放物線」 第七話 蜘蛛男

2023年1月1日

飛び出したピノに反応して、その黒い塊は動き出した。
もう見てみぬふりは出来ない。
私は頭元のリモコンで電灯を点けた。

「最悪や…。」

アイス「うまか棒」みたいな顔のオッサンの頭だけ。
その頭に手が8本生えている。
わかるかなあ〜。
「うまい棒」ちゃうねん。「うまか棒」やねんなあ〜。
まあ、どっちでも良いのだが

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「オッサンの放物線」 #9僕と君のフンドシ

「オッサンの放物線」 #9僕と君のフンドシ

~連続しょうもな小説~
「オッサンの放物線」 第九話 僕と君のフンドシ

2023年1月3日

ゆっくりと上げた視線の先には、顔の下半分がケツになっている女性(の様な妖怪)が立っていた。
「なによ!」
こっちのセリフじゃい。何やねん、その顔。
いやいや。出会い頭に屁をこいてしまったのはコチラの方で、しかも下手したらソチラの口から屁をこかしてしまったのかもしれない。非はこちらにあって、全く私の不徳の

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「オッサンの放物線」 #8他人のフンドシ

「オッサンの放物線」 #8他人のフンドシ

~連続しょうもな小説~
「オッサンの放物線」 第八話 他人のフンドシ

2023年1月3日

昼ごはんは家にいる男子2名の子供を連れて近所のうどん屋へ行った。
ここの鍋焼きうどんは680円とリーズナブルだ。
しかし今日は正月限定の「大海老鍋焼きうどん」になっていて980円。
海老がいつもより大きくなって(いるらしく)、鶏肉が牛肉になっている。
あとは同じ。
微妙な感じやけど。
正月やし。
えっか。

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