体内の「タンパク質量」を調べるには?【栄養ノート vol.6】
みなさんこんにちは!
今日は栄養ノートを書いていきたいと思います。
みなさん、プロテインを毎日飲むなど、意識的にタンパク質を摂取されている方も多いと思います。
ちなみに、自分の栄養状態、例えばタンパク質量が足りているかどうかなど、客観的に把握できていますか?
判別する方法知りたいと思いませんか?
簡単に調べる方法、あります!
会社員なら毎年1回やるアレです。
そう、健康診断です。
人間ドックの方もいらっしゃいますかね。
健康診断や人間ドックで行う血液検査の結果から、体内のタンパク質量などについて、
分子栄養学的な観点で知ることができます。
今日はそれについてご紹介いたします。
と、その前に
血液検査項目の見方を紹介する前に、わたしが分子栄養学において参考にしている方をご紹介いたします。
その方は 吉冨信長さん です。
栄養カウンセラー、分子栄養学セミナー講師として食と栄養に関する健康情報をSNSなどで日々発信している吉冨さん。
海外の論文などをベースに栄養について発信しており、豊富な知識とわかりやすい解説で人気を博しています。
そんな吉冨さんのYouTube動画
栄養チャンネルNobunaga
こちらの動画チャンネルに、分子栄養学的見地に基づいた、タンパク質の指標となる血液検査項目の見方についてアップされていましたので、少しだけアウトプットさせていただきます。
詳しくはこちらをご覧ください↓
※ご紹介する内容はあくまで参考程度にしてください。
① γ-GT (γ-GTP)
主に肝臓から出る逸脱酵素になります。
一般的な診療では、
・飲酒で肝臓が悪くなった
・肝臓や胆管の細胞に障害がある
・脂肪肝
のときに高値になります。
見方を変え、分子栄養学的な観点では
タンパク質摂取状況の指標となります。
理想値としては次のとおり
男性なら18、女性なら12以下の場合は
タンパク質不足
の可能性が高いです。
② 尿素窒素(BUN)
一般的な診療では、肝臓、腎臓の指標となります。
高値で腎臓機能の低下
低値で肝臓機能の障害
一般的な医療の基準値は
8〜20(mg/dL)
見方を変え、分子栄養学的な観点では
タンパク質摂取状況の指標となります。
γ-GTと同じですね。
理想値としては次のとおり
12以下の場合は
タンパク質不足
の可能性が高いです。
なお、男性の場合は20前後くらいあった方が良いそうです。
細かい見方
ここからは少し細かく見てみましょう。
先ほどの γ-GT と BUN。
タンパク質量としての理想値は
γ-GTとBUNが同値であること
だそうです。
例えば、
BUN < γ-GT かつ 極度の開きがある
場合は炎症や脂肪肝の疑いがあります。
この場合、ほかの検査項目を見て検証していくことになります。
次の症例をご覧下さい。
この場合、BUNの値が12以下となっていますので、タンパク質不足の疑いがあります。
また、BUN < γ-GT かつ 開きが大きいことから、脂肪肝の可能性があります。
違う検査項目を見てみましょう。
総蛋白を見ると6.9となっています。
総蛋白は最低でも7.0、理想は7.5ほしいので
やはりタンパク質不足といえます。
続いてASTとALTですが、こちらも酵素であるため、タンパク質の指標にもなります。
理想値は双方とも20前後になります。
ALT -AST = 2以上 の開きがある場合は脂肪肝の疑いがあるとみることができます。
今回のケースでは
ALT - AST = 15
となっていますので、やはり脂肪肝の可能性があります。
ちなみにこの症例の方は飲酒の習慣があるとのことなので、飲酒による脂肪肝の可能性が高いと推測できます。
さいごに
このように、血液検査結果について分子栄養学的な見方をすると、自分の栄養状態をチェックすることができます。
私は血液検査結果について、吉冨さんの動画を見るまで、
正常範囲内ならまあいっか
で済ませていました。
こうやって自分の栄養状態を客観的に見られるのはおもしろいですよね✨
せっかく毎年受診する健康診断。
結果だけ見てポイ!ではもったいないです。
みなさんもぜひ健康診断結果を活用し、ご自身の栄養状態を調べてみてはいかがでしょうか。
それでは、また!
【追伸】
吉冨さんの動画は他にも大変参考になるものばかりです。
難しい内容でも分かりやすく解説されていますので、ぜひチェックしてみてください!
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