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誰でも心が強くなる2つの考え方【認知行動療法とマインドフルネス】+人間性心理学・精神力動心理学

みなさんいかがお過ごしでしょうか。トビタケです。

記事の更新が滞っていてすみません🙇‍♂️(ToT)
最近とても忙しくて更新できていませんでした!

今回は、誰でも心が強くなる2つの考え方ということで、認知行動療法とマインドフルネスの観点からお話をしたいと思います。


本編

まずマインドフルネスです。現在は、カウンセリングでも認知行動療法とマインドフルネスが合わさったようなアプローチがよくされるようです。

マインドフルネスは、簡単に言うと散らかった意識を集める作業です。目を軽く閉じて、自分が呼吸していることを感じます。そして、ゆっくりと、息を吸うよりも吐くほうが長くなるように呼吸をしていきます。呼吸に集中します。呼吸へと、意識を向けていきます。

一分間くらいやってみてください。心が落ち着いてくるかと思います。

ただ、その中で、何か心にわだかまりや引っかかっているものがあったり、頭でグルグルと考え事をしてしまうこともあります。そんなときこそマインドフルネスは有効です。

目を閉じ、息を吐いて吸うことに意識を向けているんだけれども、「そういえばあれはこうだったよな…」とか思考がよぎったら、まず思考が生まれていることに気づく。気づけたら、また基本のポジションである呼吸に戻ってくる。この思考や感情とマインドフルネスの往復を繰り返していくことで、トレーニングで体の体幹を鍛えるように、心の体幹も鍛えられていきます。

このマインドフルネスは、言わば「思考に気づいて離れる」ことで心を強くする、メンタルヘルスのためのテクニックです。


次に、認知行動療法です。これは、言わば「思考の力を最大限引き出す」ことで心を強くする、生活力を上げるための武器と言える手法です。

これから紹介する認知行動療法に挑みながらも、「ああ今回は太刀打ちできそうにない(; ・`ω・´)」となったときには、先ほど紹介したマインドフルネスを行なうといいと思います。

何より、認知行動療法は「論理的」に解決しようとするので、本当に感情的に沈んで傷ついてしまっているときは1人で実践することが難しいこともあります。理屈で解決するのは難しい!となってしまうこともあると思います。

なので、呼吸に集中して「思考のモヤモヤ」から基本のポジションに戻るだけでいいマインドフルネスは、身につけておいて損のない技法です。

認知行動療法のコツをズバリお伝えしましょう。

普段の生活の中で何か考えが浮かんできたとき。

例えば、野菜炒めを2人前食べて、食べすぎたなあと思っているとします。そこで、なぜかこんなに食べちゃったなあ、こんなに食べちゃったから、もういいや、棚に入ってるおせんべいも食べちゃおうか。みたいな思考になるかもしれません。

こうやって何か考え(思考Aパターン)が浮かんできた時、

・思考Bパターン:食べすぎたからおせんべいも食べるってそれって論理的じゃなくないか?
・思考Cパターン:野菜炒めを2人前食べてしまったことを何かカバーできるような行動はないかな?

と3つくらいの思考パターンを想定してみます。その中で、最も適応的な考え方(一番選ぶといいだろうなという選択肢)を選択します。

今回はCパターンを選んで、異常に食べすぎてしまったから夜全然寝れなくなってしまうかもしれない。お風呂に入る前に少しだけ外を散歩してみようか。という選択肢を取ってみましょう。

そうすると、最初に「思考Aパターン(もっと食べる)」という思考だけを持っていた場合に比べて、より適応的な思考・行動になっていると思います。この「より高い視点から自分の思考を眺められる能力」を鍛えることで、メンタルヘルス改善に繋がります。



自分でもできる認知行動療法の練習の仕方をひとつご紹介します。「コラム法」というものです。検索したら概要が出てくるはずです。

先ほどの「思考の選択肢を増やす」「固定的な考え方を柔軟な考え方に広げる」というアプローチを、まずは紙に書く練習の中で身につけていきましょう。


まず「状況や出来事」を書きます。自分が何か辛いなあと思ったことや、普段キツイなあと思っていること、過去に人間関係で苦しんだことなど、自分の悩みのタネになっているものを書き出してみる作業です。

例として、「先輩に業務の中でのささいなミスを酷い言い方で注意された」という状況があるとします。


その後に、そこでどんな気分になったのかを単語レベルでいいので書き出しましょう。焦り・失敗したこと自体辛い・また同じようなミスをするのが不安・もうやりたくないなどの感情です。

それらの程度に合わせて、パーセンテージを付けます。
・焦り(90/100)
・失敗辛い(90/100)
・ミスが不安(80/100)
・もうやりたくない(80/100)という感じです。


さらに、この状況において、このような気分・感情になるのは、自分の中にどんな「自動思考」が生じているからなのか考えてみます。特に先ほど出した気分の単語の中で、高い数字が付いているものを取り上げます。

・「焦り」が生じる←ちゃんとやっていたつもりだったのにできていなかった…と自動思考が起こる
・「失敗したこと自体辛い」と感じる←自分はそんなに失敗しないくらいちゃんとやっていたと思っていたのに…と自動思考が起こる
・「もうやりたくない」という気分になる←先輩の言い方に、そんな言い方はないだろう、なんでそんな言い方をするんだ…と自動思考が起こる


そして、この「自動思考」に対して、「違う形では捉えられないか?」「もう少し客観的に捉えてみるとどうなるか?」と柔軟な考え方を出してみます。

・そもそも、できていなかったのは自分だけの責任なのか
・先輩にもともと教えてもらっていなかったんじゃないか
・自分じゃなくても、知らないことならできないこともあるんじゃないか
・ちゃんとやっていたつもりだったのにミスをしてしまったというのは、自分が初めて直面したケースだったからで、今回の悩みは、自分の努力不足が原因というわけではないんじゃないか→同じミスはしないということだけ気をつければ良い
・完璧思考になりすぎる節があるから、必要以上に気になるんじゃないか
・「もうやりたくない」と感じているのは、上司にキツイ言われ方をして過剰に記憶として強化されすぎた不安が、ずっと頭の中に残っているから。もう少し冷静に、どうするべきか考えていくのがいい


例えばこんな感じの修正が効きます。

このような認知行動療法の「書く」ワークを何回かやっていくと、自分の中の「自動思考」のパターンに気づいてきて、どんな適応的思考の選択肢を取れば良いのか分かってくるし、だんだんと自分の中の固定化された考え方が、どんな場面にも適応できる「柔軟」な思考パターンに広がっていくようになるんですね。

そして、普段の生活の中でも
・思考Aパターン
・思考Bパターン
・思考Cパターン

というふうに自分の認知をより高い(メタ)視点から俯瞰して見ることで、柔軟な考え方と適応的な思考パターンを身につけられるようになっていくんです。

また、繰り返しですが、「そんな理屈では解決しない」と困っているときには「マインドフルネス」の出番です。

目を閉じて、呼吸に集中し、少しだけ息を吐く時間を長くする。つとめて呼吸に集中する。もし頭の中に何か思考が浮かんできたら、それに気づいたとき、また呼吸への集中に戻っていく。

この思考・感情と「呼吸の基本ポジション」を行き来することが、感情に振り回されないメタ認知力を身につけることに繋がっていきます。

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