マガジンのカバー画像

表メッセージ

151
もう裏だなんて思わない。堂々と、幸せのニュースをお伝えします。日曜日の礼拝ごとに、一週間の生きる力を、人生を変える力を、神の言葉がもっていると確信していますから、それを指し示す取…
運営しているクリエイター

#イザヤ書

復興への道 (イザヤ62:6-12, ルカ13:1-5)

復興への道 (イザヤ62:6-12, ルカ13:1-5)

◆陸の孤島

2011年の東日本大震災は、東北を中心として、甚大な被害をもたらしました。地震だけでも被害は甚大であったのに、それに加えて津波が沿岸各地を襲いました。筆舌に尽くしがたい情況について、私は九州から、何も知るところがありませんでした。無責任にこのような形で触れることを、まずお詫びしたいと思います。どうしても、あることについて、お話ししたいと願ってのことです。傍から見ている者が、知ったよう

もっとみる
暑さから守られる (イザヤ25:1-10, 黙示録7:11-17)

暑さから守られる (イザヤ25:1-10, 黙示録7:11-17)

◆行く夏の中で

暑い夏でした。短い梅雨の後、夏休みの時期に入る前から、猛暑と呼ぶに相応しい暑さがやってきました。地域によっては異なるかと思いますが、そのために健康被害があったり、大雨と洪水の被害に遭ったりした方もいます。お見舞いの気持ちを申し上げます。中には、民家で汗を流して、という教会もありますから一概には言えませんが、教会の礼拝は、概ね冷房の効いた場所で過ごすことができていたのではないでしょ

もっとみる
平和を造る者 (マタイ5:9, イザヤ11:1-9)

平和を造る者 (マタイ5:9, イザヤ11:1-9)

◆沖縄

平和を造る人々は、幸いである
その人たちは神の子と呼ばれる。(マタイ5:9)
 
平和な世界を造ろう、と集まった人たちが、意見が合わず分裂して別々の会をつくる――笑えない話です。動機が悪いとは申しませんが、人間が思う平和と、それへ近づく道は、どうやらかなり食い違うことがあるようです。
 
「ローマの平和」は、圧倒的なローマ軍の軍事力によってつくられたと考えられました。「大東亜共栄圏」とい

もっとみる
教えたり教えられたり (イザヤ43:22-25, ルカ1:46-55)

教えたり教えられたり (イザヤ43:22-25, ルカ1:46-55)

◆赦しは教えられるか

キリスト教にとり、「ゆるし」というのは大きな課題だと言えます。今日はその「ゆるし」をテーマに、しばし聖書から開かれる扉を待ち望みたいと願います。私に与えられた観点は、「ゆるしのためには、何か教育が必要な面があるのではないか」、というものです。これをひとつの軸としてみたいと考えています。
 
さて、「どうかゆるしてください」と、昔話にはよくありそうなセリフも、めっきり聞くこと

もっとみる
イエスという人 (テモテ一2:4-7, イザヤ53:5)

イエスという人 (テモテ一2:4-7, イザヤ53:5)

◆エンパシー

福岡出身のブレイディみかこさんが書いた『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』は、ベストセラーになり、文庫になったいまも読まれているようです。イギリスに住む彼女は、イギリス社会の中の階層や政治の問題をよくレポートする方ですが、この本は息子さんの出来事を扱っていて、いくらかソフトに読めるところが多いとも言えます。
 
その中で一番有名なのは、たぶん「誰かの靴を履いてみること」と

もっとみる
クリスチャン (イザヤ61:1-2, ルカ6:20-26)

クリスチャン (イザヤ61:1-2, ルカ6:20-26)

◆クリスチャン

いまどき「マジック(インキ)」と呼ぶのは、一定の年齢以上の人かもしれません。それは商品名です。他社の製品をそう呼ぶのは、本来理屈に合いません。そこで「マーカー」や「サインペン」などが広まっていると思います。本来は「フエルトペン」でしょうが、あまり使われていないように思います。「ホッチキス」は商品名でありながら、一般名称のように使われる代表でしょうか。「ステープラー」が適切な呼称で

もっとみる
父と子 (イザヤ9:1-6, ペトロ二1:16-19)

父と子 (イザヤ9:1-6, ペトロ二1:16-19)

◆変貌山の出来事

礼拝説教は、何らかの聖書箇所を読み上げ、それに基づいたメッセージを語るという形式になります。もちろんふつうは、その取り上げた聖書箇所から話をするものです。今日私は、イザヤ書と第二ペトロ書を掲げました。それなのに、第三の聖書箇所として、マルコ9章を最初に開くことにします。少しだけ、長い目で見てください。
 
2:六日の後、イエスは、ただペトロ、ヤコブ、ヨハネだけを連れて、高い山に

もっとみる
生まれ変わるチャンス (イザヤ43:18-25, コリント二5:17)

生まれ変わるチャンス (イザヤ43:18-25, コリント二5:17)

◆転生

人間、ある程度年齢を重ねると、自分の人生はこれでいい、と思うようになることがあるようです。それとも、もう一度生き直すということが、面倒くさくなるのかもしれません。また受験勉強をするのはもうたくさん、などと。
 
しかしまた、もしも生まれ変わったら、というファンタジーにも、どこか興味が惹かれます。だからでしょうか、昔からそうした映画やドラマが多々ありました。特に映画では、その手のものがやけ

もっとみる
慰めよ (イザヤ40:1-2, ペトロ一1:18-19)

慰めよ (イザヤ40:1-2, ペトロ一1:18-19)

◆復活の後

復活祭を先週お祝いしました。悲惨な殺され方をしたイエスが、死の力を打ち破って、蘇られた。それが、罪に死んだ者を生かす福音へと変わっていくことになります。そのとき、復活は起こったのかどうか、という点に拘泥することは止めました。復活はすでにあるが、問題はあなたが復活をどう「見る」か、そこにあることをお伝えしました。
 
復活後、弟子たちは変わりました。いえ、待ってください。大きく変わった

もっとみる
証人 (イザヤ43:10-12, ヨハネ16:1-4a)

証人 (イザヤ43:10-12, ヨハネ16:1-4a)

◆証し

画期的な本が出ています。『証し 日本のキリスト者』という本です。最相(さいしょう)葉月さんというライターの取材によるものです。キリスト者ではなく、聖書についても詳しく知るという立場ではないようです。ただ、キリスト者との出会いを通じて、キリスト教を「信仰する」とはどういうことなのか、という問題に取り憑かれたようになったのでした。
 
そこで全国を渡り歩いて取材し、この本には、結果として13

もっとみる
スカーレット (イザヤ1:10-18, ヘブライ9:18-22)

スカーレット (イザヤ1:10-18, ヘブライ9:18-22)

◆読書のすすめ
 
小学校低学年から学習塾に通わせるご家庭があります。将来の受験のために、早くから、というわけでしょうが、現実にはもうこの時点で、子どもたちにはかなり学力差がついている場合があるのを目の当たりにします。学習にすいすい入っていける子と、答えが全く分からない子と、分かれるのです。
 
間違いばかりだ、という意識を植え付けないように配慮しますが、それぞれの子の心を尊重し、生かすようにもっ

もっとみる
洗礼者ヨハネとは誰か (ルカ3:15-18,イザヤ40:1-11)

洗礼者ヨハネとは誰か (ルカ3:15-18,イザヤ40:1-11)

◆洗礼者ヨハネへの期待
 
マルコによる福音書では、特にその冒頭から、洗礼者ヨハネが登場します。今日は、もう少し説明をつけたルカによる福音書を読みます。ルカは、ご存じのようにクリスマスの記事を熱く語っていますから、洗礼者ヨハネの記事は3章からとなります。
 
それにしても、洗礼者ヨハネとは何者なのでしょう。いえ、その出で立ちや言葉については新約聖書によく記されているのですが、どうしてイエスの登場に

もっとみる
救うために来た (テモテ一1:12-17, イザヤ7:14)

救うために来た (テモテ一1:12-17, イザヤ7:14)

◆クリスマスの意義を問う
 
どうも私は、「メリー・クリスマス」という挨拶が苦手です。年を取ったせいかもしれません。何が「メリー」なのか、よく分からないのです。陽気で、愉快で、お祭り騒ぎをするような感覚を伴う形容詞を「クリスマス」に載せたものであるような気がしてならないわけです。
 
そうなると「あけましておめでとう」も、何がめでたいのはよく分からないようにも思えます(そこには歳神を迎えるという背

もっとみる
自分の正しさ (ルカ16:15-31,イザヤ51:1-2)

自分の正しさ (ルカ16:15-31,イザヤ51:1-2)

◆正義の味方
 
「正義のヒーロー」という言葉だと、今の子どもたちにも通じるでしょうか。先日テレビ放映が中止になった「竜とそばかすの姫」では、「ジャスティン」という集団が登場していました。音の響きからお分かりでしょう。「ジャスティス」、すなわち「正義」を掲げる集団です。映画をご存じない方には通じない表現をお許しください。「ジャスティス」は、仮想世界Uで自警団をつくり、正義の名のもとに、竜を追い続け

もっとみる