世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた 中野信子
学生も就活生も社会人も主婦も、大人にも子供にも全ての人にお勧めしたい。
学生と就活生は、今読んでおけばこれからの財産になるだろう。社会人や主婦は、日々の生活の中で気持ちを楽にしたり、物事を思ったように進めていくためのテクニックとして、今日から生かすことができる。
上手に生きていくためのテクニック、コツが書かれている本である。
世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた
中野信子
「頭がいい人」たちのセルフコントロール術
賢い人というのは、セルフコントロールが上手な人なのだと思う。
脳科学者である筆者が「頭のいい人」たちを観察し、彼らが(おそらく)無意識に行っているセルフコントロール術を書き出したもので、仕事だけに限らず勉強や日常のちょっとしたことにも使える「生きるヒント集」であるとも言えると思う。
31の項目の中で私が特に読んで良かったと思ったのは、上手に自己主張するための「アサーション・トレーニング」についてと、人間としての自信の付け方についてである。
アサーション・トレーニングについては、全ての人が学校で学ぶべきことではないかと思った。自分の意見を攻撃的・受身的のどちらかで主張するのではなく、誠実で対等な関係性を保てるような伝え方で主張する方法である。
アサーション・トレーニングの方法、どのように日常で行うか、どのように活かしていくのかということについては、是非本を読んで学んでいただきたい。
また、自分に自信をつける方法については、目から鱗であった。ただ自分の長所をポジティブに捉えたりするだけではない。そうか、その方面から自分を見ることも大事だよね、と大きな気付きを得ることができた。
全ての項目に学びがあった。
そしてどれも実生活ですぐに真似できることなのだが、これらをいかに「継続」していくかが鍵なのである。
「頭のよい人」というのは、これらを「常に継続できている人」なのだ。
「頭のいい人」とは、継続するためのきっかけを自分自身で作れる人
「頭のいい人」とはどんな人なのか、どのような人のことを指すのか、ということについても考えさせられた。
IQが高い、勉強ができる、世界的に認められた学者や経営者のことだろうか。いや、そうではない。ただの秀才ではないのだ。
彼らがどうやって成功を掴んだのか、という質問は、彼らは継続するために何をしたのか、と言い換えることができる。
この「継続の仕方」は、全編通して読めば自ずと見えてくる。
どうすれば継続できるのか、どうすれば成功に繋げていくことができるのか。実は簡単なことなのだが、多くの人たちはその方法を流れていく時間の中で見落としてしまっている。
思考の癖づけや物事の捉え方を変えるだけで、世界は違って見える。
そして、自分自身も変わることができる。
この本を読んで、自分自身がこれまで続けてきた「書く」習慣の重要性について再認識することができた。そして同時に、これまでの姿勢を肯定されたことで自信がついた。
この本はしばらく枕元に置いて、夜寝る前に繰り返し読みたいなと思う。
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