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2024年3月の記事一覧
火の中水の中【慣用句】hell and high water
今回はオランダのギタリスト、エイドリアン・ヴァンデンバーグ率いるVandenberg の Hell and High Water (2020)。35年ぶりに発表されたというアルバムからの曲です。
high water とはそのまんまの意味で洪水のこと。あなたのためならたとえ火の中水の中、どんな困難にも立ち向かいます、という決意を歌った曲です。
素人考えでは hell and flood とかの
雨の慕情【非人称構文】 it rains
今回も Vandenberg のアルバム 2020 からバラード Let it rain.
雨よ、心の傷を洗い流してくれ、という失恋の歌です。
気になるのは非人称主語の it 。雨や雪など自然現象を言うときに、意味のない主語として用いられる、と習ったと思います。
しかし使役動詞 let を使う時にその対象となっている it とは何でしょうか?天の神様?
しかも次の行では Let it w
炎上【名詞】shitstorm(Vandenberg / Shitstorm)
職場で食事中に若い新卒の女性が「ク○うまい」とふつうに言うのを聞いて衝撃を受けたのは、もう10年くらい前のことです。
驚いた理由はいろいろですが、個人的に特筆すべきは「美味しいものの形容に、一番食べたくないものの名前を使う」というコペルニクス的転回でしょうか。
それはともかく、今回も Vandenberg のアルバム 2020 から、ご紹介するのは Shitstorm(混乱した状況) です。こ
意味不明【表現】 read one's diary(Night Ranger / Young Girl In Love)
ほんとに他愛もない曲で、好きな女の子が失恋したのを心配して、慰めようとしています。
聞き捨てならないのがサビの一説。dying は大げさに、あるいは比喩的に言っているにしても、日記を読むってどういうこと?
この曲の和訳や、歌詞を解説しているサイトは見当たらず、 read one's diary という慣用句でもあるのかと思って調べてみましたが、特に見つかりません。
何か根本的な勘違いをしてい
『スーパーマンII 冒険篇』(1980)仮定法過去のbe動詞
おそらく初めて映画館で観た映画だと思います。父に連れられて兄と3人で、立ち見で、座席の後ろの柵にもたれて観た記憶があります。
吹替版などはなく、字幕の漢字を父に読んでもらっていたら、近くにいた人に「静かにしてくれ」と言われて、後で父が「怖かったのう。ありゃ、ヤ◯ザじゃ」と言っていたのも、なつかしい思い出です。
さて、上で引用したのは、スーパーマンが愛するロイスのために力を失ってふつうの人になり
ガッツだぜ!【慣用句】 bring it home(TMG / OH JAPAN 〜OUR TIME IS NOW〜)
TMG 再結成というニュースを聞いて喜んで、20年ぶりと聞いて驚いて、久しぶりに OH JAPAN 〜OUR TIME IS NOW〜 を聞いて元気が出て、歌詞をじっくり読んでみたら、ちょっと冷めました。こんなナショナリスティックな内容だったとは(タイトルで気づけよ、という話ですが)。
国魂、旭日、パワー・アンド・グローリー!
闘魂を燃やす英雄たちが、黄金の翼で星を目指し、空を翔け抜け、世界中が
『インターステラー』【肯定と否定】No. It's necessary.
『インターステラー』(2014)を観おわった。2週間くらいかかった。
昨日『クローズアップ現代』に、アカデミー作品賞を受賞したクリストファー・ノーラン監督が出ているのを観ていて、『ダークナイト・トリロジー』も、『インセプション』も、『ダンケルク』も、『テネット』も、そして『インターステラー』も、この人の作品だと知って驚いた。全部もうひとつで、その「もうひとつ」感が、見事に一致しているからだ(唯一