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研究者のキャリアデザイン

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2024年4月の記事一覧

辺境でも研究者として暮らしていきたい、暮らしていく。

辺境でも研究者として暮らしていきたい、暮らしていく。

じぶんがこれからも「研究者」として生きていくためにはどうしていこうかと考えてみたことの記録です。

【追記】タイトルの辺境は「イノベーションは辺境から生まれる」という言説が念頭にありました。ネガティブな側面がないとは言いませんが、辺境ゆえのポジティブ性を込めたつもりでもあります。イノベーションと辺境の議論については、たとえば下記の加護野先生の議論をご覧ください。

少しでもやさしく:過酷な修業と競

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博士号を取って企業の研究所で活躍しよう!社会人になってから博士号を取った、富士通研究所長からのメッセージ

博士号を取って企業の研究所で活躍しよう!社会人になってから博士号を取った、富士通研究所長からのメッセージ

こんにちは!富士通 広報note編集部です。

先週お届けした「卓越社会人博士制度」の記事は、いかがだったでしょうか。
「卓越社会人博士制度」は、大学の修士課程の学生を中心に希望者を募り、採用されれば博士課程の進学と同時に富士通社員になることができる制度です。給料を受け取りながら大学に残り、博士課程の研究を行うことが可能です。
富士通にはもう一つ、「博士号取得支援制度」というものもあります。こちら

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研究者としての能力・技術の磨き方|経営学の質問箱:今さら聞けない経営学についてのあれこれ【第1回】

研究者としての能力・技術の磨き方|経営学の質問箱:今さら聞けない経営学についてのあれこれ【第1回】

※ 登壇者の所属は、すべて2024年3月末時点のものです。

中園:
みなさん、おはようございます。
この会場は、「経営学の質問箱:今さら聞けない経営学についてのあれこれ」です。今回、初めて「モーニング・ミーティング」という枠を設けていただきました。初の試みであり、また朝早くであるにもかかわらず、このように多くのみなさんにお集まりいただき、驚くとともに恐縮しております。すべてに先立ち感謝を申し上げ

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全米大学院で書かれた全博士論文を収録したUniversity Microfilms Internationalデ-タベース

全米大学院で書かれた全博士論文を収録したUniversity Microfilms Internationalデ-タベース


はじめに

TOEFL Web Magazineのコラム For Lifelong Englishに掲載した記事です。現役時代筆者は教員採用人事に携わりました。日本を含め全世界に向けた公募でしたから成績証明書transcriptと博士論文の2点は必ず提出していただきました。掲載時の記事に少々加筆したものをお届けします。

デジタル社会においてデータベースは必要不可欠ですが、この分野で米国は先進国

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研究における認識論の整理 「社会科学の考え方」野村康

研究における認識論の整理 「社会科学の考え方」野村康

注 研究者向けのコラムなります。

研究を進めるにあたり、「世の中をどのレンズを通してみるのか?」というスタンスを明確にする必要があります。それを認識論と言います。

アンケート調査など定量研究の方は基本的に実証主義に乗っているので、認識論を意識することは定性研究より少ないかもしれません。

私は、定性研究をしているんですが、研究方法を検討する段階で認識論を理解していきこれは奥深いな、、、(汗)と

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大学院生が会社員としてお給料をもらえる!?富士通の「卓越社会人博士制度」ってなに?

大学院生が会社員としてお給料をもらえる!?富士通の「卓越社会人博士制度」ってなに?

こんにちは!富士通広報note編集部です。

今、人口100万人当たりの博士号取得者数が、主要国の中で日本のみ減少傾向にあるという「博士離れ」が問題になっています(注1)。理由としては経済的な理由を挙げる声が多く、相応の給与を貰いながら学位を取得できる欧米の大学院に比べて、日本の大学院生は近年支援制度が充実しつつあるとはいえ無給が基本であり、特に民間企業の採用意欲が旺盛な分野では、「博士離れ」が進

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3回目のボストン長期滞在研究生活を終えてのキャリア雑感

3回目のボストン長期滞在研究生活を終えてのキャリア雑感

国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所
精神薬理研究部 分子精神薬理研究室 室長
三輪秀樹

海外研究先:
2019-2020 Massachusetts Institute of Technology
2015-2018 Havard medical school

いつ頃今のご職業につきたいと思ったか?小学校です。小学校の卒業文集に「将来の夢は?」という寄せ書きに「教授」と書いてありま

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【論文レビュー】計画された偶発性理論に基づくスキルが大学生の適応課題を緩和する!?:浦上他(2023)

【論文レビュー】計画された偶発性理論に基づくスキルが大学生の適応課題を緩和する!?:浦上他(2023)

本論文では、計画された偶発性理論(Planned Happenstance Theory)に着目して、大学の新入生が大学生活で受けるリアリティショックとその後の適応にどのような影響を与えるのかを明らかにしています。大学生を対象とした研究ではあるものの、それ以外のフィールドでも援用できそうな興味深い内容でした。

本論文の結論本論文では、リアリティショックと学校への適応感との間にある負の相関関係を、

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