番匠武蔵 新任マネジャー研究/ 博士課程在籍 / PCC

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番匠武蔵 新任マネジャー研究/ 博士課程在籍 / PCC

株式会社ラテイル代表取締役 YouTube https://youtube.com/@Musashi.Bansho / 立教大学経営学博士課程在籍 / 2007年より経営者や管理職へのリーダーシップ開発、MBA講師など / ICF PCC2017-

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43歳 博士課程入学という「沼」

2023年4月8日。今日、立教大学大学院 経営学研究科の博士課程(後期)の入学式に参加してきました。 先月久しぶりに会った友人に「4月から大学に通う」と伝えたら驚かれました(当たり前か)。とはいえ、過去2回の転職時でも同じように驚かれた記憶があります。 1回目は27歳で社員4000人の野村総研をやめて社員60人のコーチング会社(コーチ・エィ)に転職した時、2回目は40歳でAIスタートアップ(エクサウィザーズ)に転職した時です。 そして、今回は43歳でなぜ博士課程なのか。

    • 1981年出版「これからのミドル・マネジメント」 読書メモ

      ちょっと衝撃的な冒頭でした。 2024年現在、「管理職になりたくない問題」というのをニュースで見かけますが、今から40年以上前、1981年の時点ですでにこの問題は始まっていたんですね。 そして、ページをめくると1章が始まります ここも!? 今でもHRサイトの記事タイトルにできるテーマです。 高度経済成長が終わり、バブルになる前の80年代前半。社会には停滞感があったんですね。 その影響で、管理職がありかたを再検討されました。たとえば、管理職位の階層の短縮化や管理職の削減など

      • 読書メモ「世界標準の経営理論」 入山章栄

        いわずと知れたベストセラーですが、今さらながら読書メモを書いてみます。こちらの超分厚い本、手に取ってみられた方も多いんじゃないでしょうか。 まず、本の目次を見ると「経済学」や「心理学」と書かれていて、「あれ?経営学の本じゃなかったっけ?」と思う方がいるかもしれません。 その疑問に答えるには、まず経営学の立ち位置を知る必要があります。 経営学は「企業」という領域を特定した学問領域です。(榊原, 2013) 経営学は「企業」を研究するために、様々な学問の理論的な枠組みを活用し

        • 研究における認識論の整理 「社会科学の考え方」野村康

          注 研究者向けのコラムなります。 研究を進めるにあたり、「世の中をどのレンズを通してみるのか?」というスタンスを明確にする必要があります。それを認識論と言います。 アンケート調査など定量研究の方は基本的に実証主義に乗っているので、認識論を意識することは定性研究より少ないかもしれません。 私は、定性研究をしているんですが、研究方法を検討する段階で認識論を理解していきこれは奥深いな、、、(汗)となりました。認識論と調査方法がミスマッチだと、それだけで査読が通らないので、定性

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        • コーチング学術論文レビュー
          7本

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          【論文メモ】アイデンティティ・ステータス

          こちらの論文より 清水 紀子 2008, 中年期のアイデンティティ発達研究 : アイデンティティ・ステイタス研究の限界と今後の展望, 発達心理学研究 アイデンティティはEriksonの心理・社会的発達段階の中で青年期の課題として提唱された概念である。その対象は青年期だけでなく生涯にわたるとされている。中年期のアイデンティティ発達の議論にはアイデンティティ・ステイタス(Marcia, 1966)の移行過程が用いられてきた。 アイデンティティ・ステータス ・危機の有無、自己投

          【論文メモ】アイデンティティ・ステータス

          【研究読書メモ】「社会科学のケーススタディ」アレキサンダー・ジョージ、アンドリュー・ベネット

          (自分のためのメモなので、読者を意識しておらずご容赦ください) 定性研究について指摘された弱点を克服するために、方法論を体系化した書籍。原著は2005年、日本語訳は2013年に出版されている。 著者のアレキサンダー・ジョージはスタンフォード大学政治学部で長年教鞭をとられた著名な研究者。アンドリュー・ベネットはジョージタウン大学政治学部教授で定性的方法論のリーダー。 印象に残った部分をピックアップ(4-6章中心にしか読めていないので、必要に応じて再読する) ・理論を形成

          【研究読書メモ】「社会科学のケーススタディ」アレキサンダー・ジョージ、アンドリュー・ベネット

          【論文レビュー】エグゼクティブ・コーチング成果11項目と5要因

          「コーチングの成果」論文レビューの第3弾。 今回はお待ちかねのエグゼクティブ・コーチの成果についてです! 仕事で10年以上調査していた身としては、非常に面白い内容でした。 この論文では11種類のエグゼクティブ・コーチングの成果を特定し、さらに成果を生み出す5つの要因まで明らかにしています。 「旅なのか?目的地なのか?」という副題もおしゃれですね。筆者は、University of LondonとUniversity of Oxfordで組織行動を専門にしているおふたりで、

          【論文レビュー】エグゼクティブ・コーチング成果11項目と5要因

          ChatGPTによるAIコーチングはレトルトカレーになるか

          2023年3月29日、会話型のコーチングAIが公開されました。私がコーチングチャットボットを開発していた頃から4年でここまで来るかー!と驚きです。 世界初の音声会話型AIコーチ(CoachHub)公開されたのは、音声でやりとりできる会話型AIキャリアコーチ。日本語にも対応しています。毎日ニュースが飛び交うChatGPTを利用しているとのこと。 開発したのはCoachHub社です。CoachHub社は、ドイツ発祥のコーチング企業で2022年にシリーズCラウンドの投資を受けた

          ChatGPTによるAIコーチングはレトルトカレーになるか

          コーチングでの「視点が変わる」≒「変容的学習」。10プロセスを解説(中編)

          コーチングが提供する体験として、「視点を変える」というものがあります。これは変容的学習と類似点が多く、知ることでコーチングの役に立つことも多いでしょう。 ここでは、前編に続き変容的学習をより具体的に紹介していきます。 変容的学習とは何か?「変容的学習」は、大人の学習(成人学習)のひとつで、米コロンビア大学の研究者ジャック・メジローが提唱しました。まず、その定義から見ていきましょう。 少し長い定義ですね(汗) あえば簡単に表現するならば、「考え方の土台をより良いものに変える

          コーチングでの「視点が変わる」≒「変容的学習」。10プロセスを解説(中編)

          コーチングでの「視点が変わる」≒「変容的学習」。10プロセスを解説(前編)

          コーチングが提供する体験として、「視点を変える」「思考の枠を超えて発想する」「OSをアップデート」するという言葉を聞いたことはないでしょうか。 コーチングは、単に課題解決のために知識/行動の変化を促進するだけでなく、コーチングを受ける人が成長することを目指しています。国際コーチ連盟(ICF)のプロフェッショナル試験でも、コーチングにおいて「課題」だけでなく「人」もあつかっているかが評価項目になっているのも、この考え方によるものでしょう。(もちろん知識/行動の変化はとても重要

          コーチングでの「視点が変わる」≒「変容的学習」。10プロセスを解説(前編)

          【論文レビュー】20研究まとめ 心理学に基づいたコーチングの効果 2021年【メタアナリシス】

          コーチングの効果を体感ではなくて学術的に理解しようという第2弾。 前回、2013年に発表されたコーチングの効果についての論文を紹介しました。今回は2021年に発表された論文を紹介します。 今回の論文は20個の研究を統合して分析したWang氏らによって発表されています。著者らはEast China Normal University(上海)とBirkbeck University of Londonの方が2名ずつで認知科学、組織心理学を専攻されています。 タイトルにもある

          【論文レビュー】20研究まとめ 心理学に基づいたコーチングの効果 2021年【メタアナリシス】

          【論文レビュー】18研究を検証したコーチングの効果【メタアナリシス】

          「コーチングの効果って何?」 「エビデンスは?」 と質問されて、すっと回答できるでしょうか。 今回は、コーチングの効果について18個の研究を統合して分析してくれた論文(ありがたい!)がありますので紹介していきます。 オランダ、アムステルダム大学の労働・組織心理学部 Theeboom氏らが2013年に発表した論文です。 概要はじめにこの研究結果をおおまかにお伝えします。 筆者らは理論面、実践面を考慮しコーチングの効果を下記5つに分類し、効果があったと結論づけています。

          【論文レビュー】18研究を検証したコーチングの効果【メタアナリシス】

          いい問いとは何か? 【書籍メモ】

          SNSでも多くの方がおすすめしていたこの本。 コーチをする身として見逃す訳にはいきません。 その本とは京都大学准教授の宮野公樹さんの著書「問いの立て方」です。 この本を読んで一番持ち帰りたいなと思った内容は 「問い」に出会ったら、「なぜその問いがうまれたのか」を問う。 ということ。 本文を引用すると ちょっと「?」となりそうですが、つまり、「問い」がうまれた根拠について着目して考えるということです。例を読むとより分かりやすいです。 前提を考えることで抽象度があがり、よ

          【文献メモ】コーチングと成人学習:理論と実践

          Oxford Brookes University大学でコーチングとメンタリングプログラムのディレクターを務めるCox氏の書いた文献のメモ。 Cox E. (2015). Coaching and adult learning: Theory and practice. New Directions for Adult & Continuing Education, 2015(148), 27–38. 概要「アンドラゴジ―」と「変容的学習」という成人学習(Adult le

          【文献メモ】コーチングと成人学習:理論と実践

          【800ページ】学術的コーチングハンドブックのまとめ「The SAGE Handbook of Coaching」【英語】

          「コーチングって何?」 こう聞かれて答えに困った人は多いんじゃないかでしょうか。 教えている団体や人によって答えが違いますよね。 2007年からコーチングをしている私も、この質問に答える度にもっと最適な答えがあるかなぁと考えます。 では、「なぜコーチングの共通定義は決まっていないんでしょう?」 もっとつっこむと、「定義を決める必要ってあるんでしょうか?」 そういった問いかけと答えから始まる書籍があります。 その本とは、学術誌を扱う大手のSAGE社が2017年に発行した「T

          【800ページ】学術的コーチングハンドブックのまとめ「The SAGE Handbook of Coaching」【英語】

          1on1で話すべき3テーマと使い分けチャート

          1on1で何をテーマに話していますか? 企業の役員・管理職をコーチする仕事を通して、みなさんの話を聞いているとこんな回答が多く聞かれます。 「日頃話せないキャリアの話をするようにしています」 「なんだかんだ、業務の話をして気が付いたら時間がたっています」 「リモートワークで相手の様子が分からないので、悩み事を聞くようにしています」 みなさんもあてはまるでしょうか。 みなさんもご存じの通り、1on1でどのテーマを扱うと正解というのはありません。ただ、「だから何でも話してい

          1on1で話すべき3テーマと使い分けチャート