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小話|友人にホストクラブに誘われて、英会話ができない理由がわかった

小話|友人にホストクラブに誘われて、英会話ができない理由がわかった

「楽しそうだからホスト行ってみよう!!」
先日、新宿で飲んでいて友人から急にそう言われて背筋が凍ったような気がした。

「人生で1回くらい行ってみたくない?」
たしかにそれはわからなくもないが、なぜ背筋が凍ったのかは自分でもわからない。

「初回1時間3,000円って書いてあるし安くない?」
飲み代としては安いような気もする。が、なぜか「うん」と言えない。
そんな私を見てさらに詰めてくる友人。

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珈琲大好きな私が豆を買う唯一のお店について

珈琲大好きな私が豆を買う唯一のお店について

師走。すし詰めの東北新幹線に乗って、私は雪の福島、郡山へ。なんの因果か知らないが、年末の帰省では私が駅に着いたとたんになぜか猛吹雪になり、四駆で迎えに来た父と母が爆笑するのがお決まりである。

たどり着いた実家のコタツでコーヒーを飲みつつ、ほっと一息ついたところで、母はおもむろにスマホの画面を私に見せる。そこには簡単な日程表が映し出されていて、母は言うのだった。
「今年の福袋、いつ買いに行く?」

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私がケア業界にいて辛いワケ〜『ケアの惑星』読了〜

私がケア業界にいて辛いワケ〜『ケアの惑星』読了〜

わたしは新卒からケア業界に身を置いている。
そしてそこは株式会社の管理部門である。

2020年から続くコロナ禍に加え、昨年のケア業界では信頼を揺るがすような事故・事件が多発。
もう正直言って業界全体が崖っぷちである。

私も例外ではなく毎日ああでもないこうでもないと唸りながら仕事して、衝突もして、どうにもならなくて辛くて泣きたくなることもある。

ケア業界の者として小川公代さんの『ケアの倫理とエ

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ロココって、もっと流行ってもいい気がしませんか?

ロココって、もっと流行ってもいい気がしませんか?

メトロポリタン美術館展、スコットランド国立美術館展と、名品揃いの展覧会が続いていたこんにち。

2つの展覧会に「ロココ代表」で登場していたのが、フランソワ・ブーシェ。

メトロポリタン美術館展では、《ヴィーナスの化粧水》が複数のグッズになっていた。
私は半透明のブックマーカーが作品の雰囲気とマッチしていたのが気に入って購入し、今も愛用している。

しかしスコットランド美術館展は、あんな大きな連作を

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話題の「男性オンリー」国交相の講座を考える

話題の「男性オンリー」国交相の講座を考える

国交相の都市計画は健常者の男性によってのみ作られている、都市計画にかかわる女性はいないのか、などと非難されているこの講座。

公務員アーバニストスクールのカリキュラムを確認してみたが、個人的にはひとつひとつの講演は面白そうで、受けてみたいと思えるものもある。

では、この問題の根本はなんなのか?
私の感じるところを書いていこうと思う。

女性がいないだけが問題か?

この講座の目的は、以下である。

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深刻な、子どもの「余暇」の問題

深刻な、子どもの「余暇」の問題

私は中高の教員免許持ち、
学生時代のアルバイトは個別塾講と家庭教師。
現職は幼児教育関係。

教育にずっと関わってきた私が思うこと、それは
「現代の子どもは、勉強をしすぎだ」ということである。

小中高生の予定は詰め込まれすぎている

大学時代のアルバイト先の塾は15時から21時まで勤務できた。だいたい18時ごろに生徒がいっぱいになり、受験シーズンになると3コマ連続で受講する生徒もいる。
年間で見

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わたしと学習塾

わたしと学習塾

大阪府の塾代1万円助成拡大。

「学校が託児所として見られている」「学校は何をするところだと思っているんだ」「勉強は塾メインでしろと言うのか」と非難殺到だが、どうだろう。
学生時代、私にとって学習塾は。

教育困難校での忍耐

私の出身中学は、いわゆる「教育困難校」だった。
生徒の自転車は鬼ハン、2ケツで登校、窓ガラスが割れて怒られているなんて毎日のこと。

教員も他校で問題を起こしたと噂される人

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店は客を選んで良いと思う

店は客を選んで良いと思う

私は自他共に認める大食らいだが、
自分の中で喫茶店は「非日常を享受する場所」としての意味が強いのであんまり沢山は注文しない。

エレファントカシマシの宮本浩次さんが、
いつかの喫茶店ロケで「そこの珈琲や食べ物も良いが、喫茶店という空間に癒される」とおっしゃっていて、
ほんとにそうだと1人で30回はうなづいた。

こだわり抜かれた空間は、もちろん見た目にも美しい。

だからこそ昨今、「見た目の美しさ

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古典芸術の生存と「映えの文化」

古典芸術の生存と「映えの文化」

日本人は印象派の絵画が大好きだと思う。
個人的には、写実的なルネサンス、バロック期の宗教画よりよほど人気のような気がする。
私はカラヴァッジョやルーベンスのダイナミックで鮮やかな宗教画も大好きだが、両親や周囲の友人達にはあまり受けが良くない。

印象派が、若者の間でも広く受け入れられるようになってきたのは、彼らの「映え」の意識と印象派の相性の良さからだと思っている。

最近では、私が子どもの頃より

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