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Malina.
2019年11月3日 16:33
薄暗い街。特に何があったわけでもないけど鈍く広がる雲に心が沈む。スマホの画面の向こうには自分にないものばかり持つ人たち。眩しくなって目を逸らす。電源をオフにしたって結局この部屋にはないものばかりだ。上手くいかないことばかり考えてしまう日。決して楽しくはないけどこんな日も悪くはない。快晴でも雨降りでもないそんな今日はなんだか少し憂うつな気分になる。ぬる
2019年11月1日 13:04
「物語」のような世界を生きたい。それは幼い頃に思い描いていた世界のように、空想いっぱいのファンタジーの世界ではなくて、私はただ「美しい」世界を生きていたい。生きていたいというより、世界を美しく、できる人でありたい。***なんてことない日常を、当たり前の日々を美しい世界へと変えてしまうことのできる人でありたい。混濁として、嫉妬や絶望で溢れるこの世界を美しいと、感じられる人であ
2019年10月30日 09:43
「理想の自分」「なりたい自分」について最近、よく考える。昔から「どんな人になりたい」とか「憧れの人」だとか、そういうのが苦手だった。できるだけ早く子供を産んで、お金持ちと結婚して・・・そんな風にキラキラした目で楽しそうに夢を語る同級生たちを、私はいつも不思議な目で見ていた。将来のことなんて、正直あまり真剣に考えていなかったし、ただ親が喜ぶからって理由で、有名大学を目指したりしてた。なりたい職業
2019年10月29日 23:48
きれいな洋服を着て、大きなお城のような家に住んで王子様のような旦那様がいる。小さい頃は、そんな物語を思い描いていた。少し大人になってからは、スポットライトを浴びながらバリバリ仕事をして有名になって、たくさんお金を稼ぐ。そんな物語を思い描いた。そうやって、何度も思い描いたいくつもの素敵な物語。だけど、その物語の主人公の顔は、なぜかいつもぼやけていた。***今、私が
2019年10月27日 13:18
何も予定のない日曜日の午後。いつものようにまだ半分眠ったままの頭で電気ケトルのスイッチを入れ、ぼんやりとした感覚を少し楽しみながらコーヒーをドリッパーにセットする。いつの間にかお湯は沸いていて、買ったときはあんなに心が躍っていたはずなのに、今はもう何も感じなくなってしまったブルーのケトルを持ち上げ、ほんの少し、お湯を注ぐ。ふわっと湯気とともにコーヒーの香りが舞い上がる。淹れたてのコーヒーを
2019年10月26日 15:51
「世界を変えたい」そんな風に大きな夢を抱いてた。だけど、その夢が現実になることはなくて、いつか抱いた夢は今の私を傷つける鋭いナイフに変わっていた。そうして何年も何年も、自分で作ったナイフで自分自身を切りつけては、ボロボロになった自分を見たとき、ようやく気付いた。「ああ、これは私の夢じゃないんだ」いつか自分の夢だと思って抱いた希望は、私じゃない誰かにとっての大切な夢で、それがあまりに
2019年10月23日 00:27
時々、ふと無性に全てを捨ててしまいたくなる。出会ったあの日に「使うかもしれないから」そう言って、大切に溜め込んだ愛しいガラクタたち。数ヵ月に1度、私はそれを躊躇なくゴミ袋へ放り込んでいく。「血も涙もない奴だ」幼い頃、初めてその台詞を言われた場面が頭をよぎる。そのとき一体、何をしていたのか。どういう経緯でそう言われたのか。詳しいことはもう思い出せない。けど未だにこうして思い出すほど、引き
2019年10月22日 02:41
これといって悪いことなんて、なかったはずなのに。家へと向かう私の足は、こんなにも重い。何か忘れた仕事はなかったっけ。ああ、あのときはもっと、こうすればよかったな。すれ違う陽気な大人たちからはお酒の匂い。頼むから、もう少し静かに。ああもう。歩道いっぱいに広がらないでくれ。空いていたはずのお腹はなんだかもやもやでいっぱいで。そういえば。洗えなかった食器がシンクに残ったままだ。
2019年10月20日 14:58
そう問いかけられる度、私の思考は止まっていた。数年前、自己啓発が流行り始める少し前のことだ。私は自分探しに必死だった。そんなとき、信じるべき”何か”を見つけ、それを信じて疑わない眼をした人たちから、何度もそんな問いを投げかけられていた。「理想のあなたは?」「なんでも手に入るとしたら何が欲しい?」そんななんてことない問いがいつも私を追い詰めていた。物欲がないわけではない。したいことがないわけ
2019年10月19日 15:51
あの人が 懐かしいあの笑顔で私に笑いかけているその瞬間 夢だと気付き枕元のスマホに手を伸ばす今日こそは 早く起きようと思ったのにいつもと同じ時間を示す時計に うんざりする光の差し込む部屋で 優雅に朝食をなんて 夢のまた夢で鏡と時計を交互に見ながら バタバタと今日も私は 私をつくり上げていくいつも 同じ時間に家を出ていつも 同じ時間に仕事をするそしてまたいつも 同じ
2019年10月9日 10:28
本当に「自分に自信がある人が嫌い」なんだな、と最近よく思う。わからなければ、こんなにイライラしたりしないのに、でもなぜか「自分に自信がある人」はすぐわかってしまう。たとえ正しいことを言っていたとしても、なんだか胡散臭かったり、聞きたくなくても、聞こえてくる。本当に耳障りで仕方ない。もちろん、それだけじゃなくて、彼らは、それはもう全身から自信をまき散らしている。***そんな人間に
2019年10月2日 13:51
ようやく、風が心地よくなってきた。今年の夏は妙に長い。暑さにめっぽう弱い私からすれば「夏が終わってしまう」そんな感傷に浸ることは、まずない。ようやくやってくる過ごしやすい季節への歓迎と、それと同時に少しホッとしている自分もいる。夏の次には、当然秋が来ると信じていたし、これまでずっとそれが当たり前だった。だけど、あまりに長く続く残暑。ちっとも下がらない週間予報の最高気温に「もしかした
2019年10月1日 13:22
イライラしていた1日だった。落ち着きのない教室の空気。かすかに聞こえてくる話し声。舟をこぐ生徒たち。目に映るもの、聞こえるもの、肌で感じる空気。何もかもが鬱陶しく、全てが私をばかにしているように思えた。抑えようとすればするほど、苛立ちは募り、そんな昂る感情とは裏腹に、凍てつくような言葉が口から流れ出す。恐れというよりは、戸惑いに近い感情とともに凍りつき始める空気を感じながら、私は