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歯の浮くような台詞から耳をふさいで
本当に「自分に自信がある人が嫌い」なんだな、と最近よく思う。
わからなければ、こんなにイライラしたりしないのに、でもなぜか「自分に自信がある人」はすぐわかってしまう。
たとえ正しいことを言っていたとしても、なんだか胡散臭かったり、聞きたくなくても、聞こえてくる。本当に耳障りで仕方ない。
もちろん、それだけじゃなくて、彼らは、それはもう全身から自信をまき散らしている。
***
そんな人間に出会ってしまったとき、私はとにかく自分にフタをする。
じゃないと得体の知れない嫌悪感で本当に気分が悪くなってしまうから。それくらい、私は「自分に自信がある人」が嫌いだ。
そもそも、そこまで私が彼らに嫌悪感を抱くのは、私自身が自分に自信を持てないからで、この感情は、ただのないものねだりで、嫉妬なのだ。
そんなことは、わかっている。
だから、このじわじわと脳内を蝕んでいく感情をなくすには、私が私自身のことを100%好きになればいい。逆に言えば、それしか解決策はない。
***
だからこそ、この問題はきっと一生、解決することはないだろうなと思う。
もちろん昔に比べれば、自分のことが好きになった方だし、色んな本にも「まずは自分を好きになりましょう」と書いてあった。
そういった本に出会ったおかげで
大嫌いで仕方なかった自分を少し、許すことができるようになったし、そのおかげでいい方向に進んでいったこともたくさんある。
けど、きっと私が私自身を100%好きになることはないと思う。
理由は?と聞かれればよくわからないし、
これといった根拠があるわけでもない。
けど、もし私が私を100%好きになってしまったら、きっともうそれは「私」じゃない。そんな気がする。
7:3は少し「好き」が多いような気がするから、6:4ぐらいがちょうどいい。
「まずは自分を好きになりましょう」
そう書かれた本に出会ってからずっと、
「100%自分を好きにならなきゃいけない」と、いつの間にか思い込んでいた。
いや、もしかするとあの本を書いた人たちは「100%好きになりましょう」という意味で書いてたのかもしれない。
けど、とにかく私にはそれは無理そうだ。
だからきっと、私はこの先もずっと
「自分に自信がある人」が嫌いなままだ。
彼らの口から流れるように出てくる歯の浮くような台詞に耳をふさぎながら、これからも私は生きていく。
それで、いやそれが「私」なのだから。