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リデュース·リユース·リサイクル ヤマハJOG 自賠責保険切れて1年半経過後の外装復活からのプロのオーバーホール 後編 未来のためにできること 当たり前過ぎて意識しなくなっていること

経緯
 8年前、地方都市生活をしていた子供に、ちょい乗り用の足として50ccのスクーターを吾妹がプレゼントしました。ところが至近子供が体調を崩し自賠責保険も切れて1年半経過してしまうことになってしまい屋根付き駐車場での保管ながら外装復活必須となりました。
 そこで樹脂系のメンテナンスの王道、シリコーン樹脂の保護艶出し剤クレポリメイトを一部白化してしまったり光沢を失ってしまったボディにたっぷり塗布しました。時間が経つと夏の高い外気温でそのシリコーン樹脂が重力に従って垂れて(特に地面に対して垂直に近い面や庇(ひさし)のような形状の部分)、駐車場のコンクリートに染みができる程でした。そして数ヶ月前に新しく買ったシートカバーを清掃し、スクーターに掛けて数日寝かすことにしたのでした。
 結果新車時の外装復活に成功、ラバープロテクタント併用でタイヤ、フロアマット、アクセル等のゴム系復活も果たしました。
 その辺りは宜しければこちらをお楽しみ下さい。

 仕上げとして、各部グリスアップ、分解掃除等を含めてオーバーホールをプロにお任せすることにしたのでした。
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 今回は完結編です。 

 子供が住んでいるのはとある地方都市。そのマンションから徒歩1分の距離ながら店主がキャラが立っていて気に入られないとお付き合いが難しいという噂の店にそのオーバーホールをお願いしたのでした。

その辺りはこちらをお楽しみ下さい。

 私が連絡先としてお教えした子どもの携帯電話番号が誤っていた為に、私の滞在中には受け取ることができませんでした。子どもが多少時間が掛かると言われたオーバーホールの進捗確認の電話を入れたところそれが発覚。こちらのお粗相にも拘わらず、丁寧に対応してくれたそうです。
 直ぐに私の子どものパートナーが引取に行ってくれました。間違った電話番号をお伝えしたことを私の代わりに謝ってくれました。大丈夫ですよと優しい反応。

 走行距離4000Km弱の原付バイクJOGのオーバーホール作業はこんな感じでした。

オーバーホール作業内容

 主要な内容として、調整やグリスアップ以外の主な作業は以下。

エアークリーナーの清掃
 まぁ順当で交換不要で清掃のみ。小排気量でしかも走行距離4000Km弱なのでそんなもんかと。

冷却水補充
 気温が高く冷却水には厳しい気候にも拘わらず補充のみで済んでますね。

エンジンオイル交換
 これは当然ですよね。スクーターはどうしても高回転になるのでこまめに交換することがエンジンのコンディション維持や寿命にも効きます。

スパークプラグ交換
 これは結構意外でした。4000Km弱なのでまだまだというイメージでしたが、小排気量スクーターなので消耗するのですかね。

ミッションオイル交換
 これも順当ですよねぇ。ミッションの寿命が短いと言われる原付バイクとしては、CVTのコンディション維持や寿命にも効きますよね。CVTはデリケートなので余りミッションオイル交換をしていないと寧ろオイルは交換しない方が良いという整備士さんもいらっしゃるようです。今回はそう言われなかったのは良いことでした。

 一方、バッテリーは既に交換済みで新品であったので、マイナスアースによる防錆もエンジン含めて効いていた様です。Microlonによる処理を新車時にしてあるので、鋳鉄製のシリンダーや鍛造ピストンの錆や固着もプロが点検しても見つかりませんでした。CVTも無事でその意味では大事には成ることはなく…

 またタイヤ、ブレーキホースなどのゴム系も屋根付駐輪場でしかもカバーを掛けていたことから紫外線による劣化は無かった様です。加えてラバープロテクタントによる処理も効いた様でした。

 ということで、吾妹の子どもへの愛情の塊として大きなトランク付きで贈られた深みのある赤色と黒とでデザインされたスクーターは大きな問題も無く、今後も長期間楽しめる最高のコンディションになって帰ってきました。車とは異なり身体が露出した状態で利用する乗り物ですから、プロに最後は全て確認してもらったという安心感が最も大きな成果だと思います。

 新車時のコンディションを取り戻したスクーターは颯爽と地方都市の風を切って街を走るのでした。

 企画、設計、開発、製造、マーケティング、販売とものづくりのプロセスで資源を使っているのですから、そして廃棄すればそのリユースやリサイクルにも資源を消費します。
 造った以上はランニングの資源消費のみではなく生涯のトータル資源消費まで考えて、メンテナンスによる資源消費、延命による資源消費との見合でものを考える、これが未来のためにできることだと強く思っています。

 この作品を読んで頂いて、その辺りの考察の参考にして頂ければ望外の幸せです。

 


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