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海外で体調崩した時の対処法 海外旅行·海外出張の極意 その3.6 シリコンバレーでC型肝炎 当たり前過ぎて意識しなくなっていること

 海外生活してる中で体調崩した時の対処法を載せて欲しいとのことで…
 フリークエントフライヤーだった(過去形。何故なら今は現役ではないリタイヤ組なので(笑))私が実践してきたことをご紹介しますね。
0)海外では体調は崩さない

1) 海外では体調崩した時の為の備え


2)海外では体調崩した時の為の情報の整理 
 万が一に備えて事前に情報源を準備しておく

3)大使館・総領事館の活用
 最終手段のお話です。

 ということで3.0xシリーズでは、そもそも海外で体調崩す前のお作法をお伝えしました。
 3.1以降海外で体調崩した時の対処法の実例をご紹介しています。
 3.1では台湾でのウイルス性の風邪から細菌性の風邪を併発し、抗生剤を使用した例を再掲させて頂きました。次いでイスラエル駐在時にパレスチナ自治区の政府高官宅にお邪魔した時の例をご紹介しました。

 3.2は北米に駐在していた時の便秘の話です。生理現象は兎も角早め早めに処理するというお話でした。

 3.3は、北米で下唇の内側を自分の歯でバックリ切ったお話。

 3.4は、英国ロンドンの骨董市で有名なポートベローマーケット/Portobello Road Marketでの腹痛時の話。

 3.5は、シリコンバレー駐在時に大型の工事区間で幹線合流の一時停止をしていたところゴミ収取車に追突さむち打ち症になったお話。

 今回は、シリコンバレーでC型肝炎と診断され、その分野の権威の米国人医師を受診したというお話です。

 海外駐在員にもした定期健康診断制度が有りました。と言っても集団検診ではなく指定医療機関で予約して結果を報告するというシステム。日本語が話せる機関も選べそちらで受診しました。当時は(笑)極めて健康で何も引っ掛からないのが常。稀に善玉コレステロール(HDL)が高くその結果としては総コレステロール量も高くなることがあるぐらいでした。

 HDLとは、High Density Lipoprotein の頭文字で高比重リポタンパクの意味です。

 ところが赴任翌年の定期健康診断で肝炎の疑いがあると診断され、精密検査をするようにとの指示がありました。古株の駐在員から

「まぁアメリカは結構予防や早期発見に力を入れているから色々引っかかるけど大抵は精密検査で異常なしとなる場合が殆ど」

との慰めの言葉。海外で肝炎とは。面倒くさい事になったなぁとの印象。でも最高の健康保険で自己負担は殆ど無いからむしろラッキーと考えていました。 
 専門病院を紹介されて、そちらで精密検査を受けることになりました。流石に専門病院では日本語を話せる医師は居ませんでした。海外ではカッコつけず手配できるなら日本語の通じる医者に先ずは受診することが肝要なのですが、

No choice
(選択の余地無し)

仕方ありませんでした。予想通り専門用語の一部は知らない単語で意味不明ながら、1年も駐在員をしてればそれでも何とかする術(すべ)は身につけていました。 
 思えば中学生の英語の試験から知らない単語が有っても前後の脈絡から意味を推測できる能力を身につけていました。しかも大学受験で磨きを掛けた(笑)。それもベースにあり、加えて分からない時は知っている単語で

「それはつまりこういうことですよね」

と聞き返しという狡(ずる)い打開策も染み付いていました。
 全ての能力を振り絞って全力理解という感じなのですが既に図々しくなっていて、なんとなく軽い感じで会話は成立していくのでした。検査は直ぐに終わり肝炎も色々種類が有って、治療法が未だ無い物もあると冷静に言われて、へぇ~そうなんだ〜と妙に納得していました。翌週検査結果を聞きに来ると約束して終了。
 帰宅して吾妹に淡々と状況説明できる余裕が有りました。まぁ簡易検査結果なので

 検査結果は予想外にも陽性でした。しかも治療法の見つかっていないC型肝炎とのことでした。

ショック

英語力の問題を遥かに超越して、細かな事まで医師の説明は理解できました。直ぐに生死に関わるどうこうということは無いものの

医療最先端のアメリカでも治療法が無いというのはかなり不味いなぁ

との印象。再度流石の楽天的な私もかなり落ち込みました。とは言え運と勘としつこさの人生、今風に言えば、

何とかなんじゃねぇ

との勘。
 再度C型肝炎に絞った精密検査を受けました。翌週に結果を聞きに来る予約をして帰宅。帰宅後吾妹に状況説明しました。まぁドヨンとした一週間を過ごすことになったのでした。一応駐在員事務所経由で日本の上司と人事に連絡を入れて、治療法は見つかっていないものの、当面の治療方針を次週C型肝炎に絞った精密検査結果を聞くタイミングで確認することとなりました。

 運命の瞬間が…

 流石に重い気持ちで結界聞くと何と最初の精密検査の誤診。そもそも肝炎ではないとのことでした。では何なのですかと訊(たず)ねたら

 健康です。問題ありません。

とのこと。結局勘が…

何とかなんじゃねぇが当たった

のでした。帰宅後吾妹に報告するしたら酷く心配してくれていたようで安堵の表情が半端ない。一方会社の対応は良かったですねとはいうものの、
”面倒くさいことにならなくて良かった感“
いっぱいでした。(笑)

 ということで今のところ一生に1回と思われる海外でのガチな医療機関受診の体験のご紹介でした。
 

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