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"信頼関係"を深める質問術
こんにちは、たかっちです。
「実は前から聞きたかったことがあって...」
Web担当に異動して8ヶ月目、デザイナーの彼女がそう切り出した時、私は少し驚きました。
いつも寡黙だった彼女が、初めて自分から話しかけてきたのです。
何がこの変化を生んだのか。
それは、ある「質問の仕方」にありました。
異動当初、専門用語の飛び交うWeb部門での会議は、私にとって苦痛以外の何物でもありませんでした。
「CVR」「SEO」「UXデザイン」...
聞き慣れない言葉に囲まれ、質問すらできない日々。
「基本的なことを聞くと、バカにされるかも」
「的外れな質問をして、時間を無駄にしたら」
「この歳で初歩的なことを聞くのは恥ずかしい」
そんな思いから、質問を避けていました。
転機となったのは、あるデザイナーとのやりとり。
商品ページのデザイン案を見て、私は思わず言いました。
「すみません、これについて質問があるんですが...」
その言葉に、彼女は少しムッとした表情に。
そこで気づきました。
「質問がある」と言うと、相手は「批判されるかも」と身構えてしまう。
それからは、こう言い換えてみたんです。
「これ、私が理解できていないので教えてもらえますか?」
その小さな変化が、驚くほどの違いを生みました。
「質問は批判ではなく、学びの意欲」
質問の仕方を変えるだけで、相手の反応が180度変わりました。
さらに、この「質問術」を深めていくことで、チーム全体の関係性まで変わっていったんです。
【信頼を深める質問術】
1 「無知の知」を味方にする
・「分からないことは分からない」と認める勇気
・ 初心者の視点を活かした質問
・ 「教えてください」という姿勢の力
例:「UXデザインの基本概念を、素人の私に分かりやすく教えていただけませんか?」
2 「興味」を示す質問
・ 相手の専門性を尊重する言葉選び
・ 「なぜ」「どうやって」で掘り下げる
・ 具体例を求める質問
例:「このデザインにした理由を、もっと詳しく聞かせてもらえますか?」
3 「つなぐ」質問
・自分の経験と結びつける
・共通点を見つける
・異なる視点の価値を認める
例:「製造現場での〇〇という経験に似ていますね。Webの世界ではどう考えますか?」
※雑談力を鍛える場合はこちらの記事もどうぞ。
【実践での変化】
この「質問術」を意識して使い始めてから、チームに驚くべき変化が起きました。
変化前
・会議での沈黙が多い
・専門分野の壁がある
・本音が出にくい雰囲気
変化後
・自然な対話が増加
・分野を超えた協力が生まれる
・相互理解が深まる
特に印象的だったのは、あるデザイナーとエンジニアの協働シーン。
以前なら平行線だった議論が、「お互いの視点を理解するための質問」によって、創造的な解決策に変わっていったんです。
冒頭のデザイナーの彼女、実は何を聞きたかったのか?
「製造現場で培った経験を、もっと聞きたくて...」
彼女は続けます。
「最初は距離を感じていたんです。でも、『教えてください』って姿勢でデザインのことを聞いてくれて。それで私も、製造のことを知りたいなって」
その言葉を聞いて、私は心からうれしく思いましたね。
質問は、単なる情報収集の手段ではない。
相手への関心を示し、信頼を築く架け橋なんだと感じました。
PS:先日の会議でも「すみません、私の理解不足かもしれませんが...」と切り出したら、思いがけず活発な議論に。
「無知の知」の力、侮れませんね。
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