elena

1979年生まれ、元公立中学校教職員、現ピアノ講師、家庭教師

elena

1979年生まれ、元公立中学校教職員、現ピアノ講師、家庭教師

最近の記事

【どうしよう病〜ナガノパープルの甘み】

さっき不安で仕方ないので、リスパダールを1包飲んだ。 何もかもが、不安で仕方ないのです。 先週、閉鎖病棟で寝食を共にしたヒナタ姉さんに会うため電車で出かけた。 2か月ぶりの再会。 ヒナタ姉さんと私は歳が1つ違いで、病棟内では頼りがいのある人だった。 彼女も退院後、私と同じように体力が衰え、毎日苦しい日々を送っていた。 『夜寝れてる?1日何してる?辛くて仕方ない…この病気した人にしか気持ちわからないよね…』 そんなLINEをお互い都合の良い時にポンポンしていた。

    • 【不安と焦燥感〜やはりデジタルデトックス】

      ココ数日、とっても心がザワザワしてモヤモヤする。 別にしなくても良いのに、アレしなきゃ、コレしなきゃ…何もかも焦って、できない自分にイライラしてしまう。 せっかく仕事も少しずつ入ってきて、先週までは落ち着いていたのに…不安でいっぱい、睡眠も上手く取れず、早朝3:38とかに目が覚め、そこからずっと眠れない。 早起きは良いことだが、私の場合、不眠がキツいので眠剤をキッチリ飲んで、午前0時か1時までには眠るようにしている… にも関わらず、目が覚めると午前3時、4時台…。 時計

      • 【戻ってきてくれた生徒ちゃん】

        夏に全ての仕事を失い、落ち込んでいた。 7月は精神病院に、8月後半は原因不明の病で緊急入院し、体力気力共に人生最悪の地点まで落ちた。 これまで色んな仕事をしたが、ピアノ講師と家庭教師は、いつどんな時でも続けてきた仕事だ。(教職員の時を除く) 自分の体調不良のため、後任の講師を探し、各ご家庭に謝り、泣く泣く仕事を辞めるしかなかった。 夏の入退院が終わった後、信じられないくらい体力が低下した事に気持ちが凹み、仕事がない自分を恨み、気持ちは焦る一方だった。 仕事をしたくて

        • 憧れの一人暮らし〜アレがない⁈ver.

          (過去記事:卒業式のあとに〜のつづき) 入学式の予定より10日ほど早く、大学がある他県へと引っ越しを済ませた。 実家を出ることが嬉しくて仕方がない!! …嬉しくて仕方がないのに、おばあちゃんと離れることが1番寂しかった。 小さな頃から、陰日向になり、どんな時でも私を庇ってくれた命の恩人のおばあちゃん。 『絶対遊びに来てね…』 と言う私に、涙ぐんだ表情で頷いたおばあちゃん。 脳梗塞の後遺症で言語障害が出始めていて、頭の中はシャンとしているのに、うまく話せないおばあちゃん

          卒業式のあとに

          (過去記事:3学期〜バレンタインは合格発表の日のつづき) 3月1日、ついにその日はやってきた。 担任のミスター佐々木ことリンゴスターは、朝から何故かソワソワしている。変なの。 卒業式自体は滞りなく終わった。 200人中199人が無事卒業した。 (1人は高1の夏休みに病気で亡くなった) 進路が決まった者も、まだ2次試験を待つ者も居たが、皆晴れやかな顔をしていた。 卒業式が終わり、最後のホームルームの時間、ミスター佐々木は私たちの前でこんな言葉を発した。 『俺のクラス

          卒業式のあとに

          【フツウって何なんだよ?〜子なし論争】

          別にそれらを聞く人に悪気はないんだろうけれど、もう慣れた。 でも未だに聞かれるとたまにイラッとする事がある。 『子どもいないの?将来どうするの?』 『結婚してたらフツウ子どもの1人くらいできるでしょ?』 『子どもいなくて普段何してるの?今からでも遅くないよ…』 私が世間から、身内から、友人知人から、死ぬほど言われていたコトバだ。 そうか、世間というモノは、適齢期に結婚し、子どもをもうけるのがフツウなのか… そりゃそうかもしれん。 私の周りの同世代で子どもを持たない人

          【フツウって何なんだよ?〜子なし論争】

          3学期〜バレンタインは合格発表の日

          (過去記事:音大生専用の物件探しのつづき) 3学期に入ると、センター試験を受ける者が大半の我が校は、午前中授業になったり、自主学習の日になったり、学校に来ても来なくてもいいよ的なスタンスになった。 私やミナ、ウッチーのように推薦入試で進路先がほぼ決定していた者は、素行の悪さで入学取り消しにならないよう、最低限のルールを守り、陰でバイトに勤しんだ。 ミナは学校にも親にもバレないチェーン店の寿司屋で、私は近所の巨大ショッピングモール内のパン屋のミニクロワッサン売り場で、でき

          3学期〜バレンタインは合格発表の日

          音大生専用の物件探し

          (過去記事:娯楽〜映画編…のつづき) 冬休みに入り、私と母はすぐに一人暮らし用のマンションを探しに新幹線に飛び乗った。 夏期講習の時も、受験の時も、音大周辺にあるマンションに目を光らせ、不動産屋も探していた。 もう受験が終わっているので、制服で行く必要はない。 誕生月に買ってもらった赤いロングコートと祖母に買ってもらったヒールが高めの茶色いブーツを履き、オシャレをした。 大学がある駅から徒歩3分のところに不動産屋があり、事前予約しておいた私たちは、すぐにそこを訪れた。

          音大生専用の物件探し

          娯楽〜映画編(完全に母の趣味)

          (過去記事:優雅な朝食〜完全なる母の趣味のつづき) 以前から話しているように、私の家では“娯楽″というものは、全て母によって管理されていた。 民法のテレビ番組…お笑い、ドラマに映画にアニメ、漫画、ゲームは一切禁止。 (理由は頭がバカになるかららしい) 聴く音楽は、クラシック音楽かプレスリー、デヴィットボウイのみ。 流行の歌なんかは、全て母の検閲が入り、OKが出たもののみ、購入、鑑賞可である。 (黒夢はもってのほか!布袋寅泰が好きだった私は、デヴィットボウイと布袋寅泰が

          娯楽〜映画編(完全に母の趣味)

          【ピアノ〜リハビリ挫折の日々】

          今年の3月の終わりから、そしてこの夏の2度の入院を終えてから、ピアノが思うように弾けなくなった。 1年前の今頃、必死に練習して、グランドピアノの練習室を借り、スマホで録画していたあの頃…たった1年前に弾いていた曲ですらマトモに弾けない。 原因は分かっている。 ピアノを全く触れなくなってしまった時期が数ヶ月にも及んだ。 見るのも触れるのも聴くのも嫌になったあの時期。 (過去記事:ストレスとデトックス参照) 何とか忘れようとして、違う曲を弾いてみたりもした。 一度弾き合い会

          【ピアノ〜リハビリ挫折の日々】

          優雅な朝食(完全なる母の趣味)

          (過去記事:入試のつづき) 母は元々洋食を好む。 朝は常にパンと紅茶(母は煎りたてのコーヒー)、マーガリンは使ってはダメ、バターを使いなさい、平日はこんなもん。 私が高校生になってから、母は休みの土日のうち、例の宗教の集会がない土曜や祝日の朝食タイムに力を注いだ。 よく母と東京の御三家ホテルや外資系ホテルに宿泊した際、翌朝の朝食を子どもながらに楽しみにしていた。 ホテルの朝食は、温かいパンが何種類もたくさんあり、目の前で卵料理を焼いてくれたりもする。焼きたてのベーコ

          優雅な朝食(完全なる母の趣味)

          入試(音大ピアノ科と言っても短大ピアノ科)

          (過去記事:赤いロングコートの続き) 推薦入試が近くなると、髪を美容院で“自然な黒髪″に近い色に染め直した。 ただのおかっぱの市松人形みたいになったが仕方ない。 ルーズソックスの代わりにダサい白のソックス、顔はもちろんすっぴん。 母は大学のある駅前のビジネスホテルを予約し、新幹線で入試前日に出発した。 翌朝、入試会場の大学に着くと知らない高校生ばかり、9割が女子だった。 私は短大の音楽科を受けるので、振り分けられた方に行くと、夏期講習で一緒にすごした紀香&美里ちゃん

          入試(音大ピアノ科と言っても短大ピアノ科)

          赤いロングコート

          (過去記事:音大の夏期講習&日々の練習時間の続き) 高3の2学期に入ると、周囲はセンター試験を受ける者の受験ガン詰めモード一色になった。 私は夏休みに購入したジュディマリのYUKIが出した本を眺めては、一人暮らしをしたらこんな部屋にしたいな、インテリアはこんなのが良いな、ヴィヴィアンの服は高すぎて買えないな…なんて事を考えていた。 音楽科のある短大に推薦入試で入る事を狙っていたので、実技科目のピアノの練習、週1のピアノのレッスンにソルフェージュ、楽典の勉強をプラスして、

          赤いロングコート

          再生

          【ノクターン2番】

          勝負曲という表現には少し違うような気もするが。 長年ピアノをやってきて、心を落ち着かせるとき、人前で何か弾く機会があるとき、夜そっと練習を終えるとき…中学生の頃に初めて弾いてから、必ず欠かさず弾くのは、ショパン作曲 ノクターン2番だ。 この曲はあまりにも有名で、誰もがどこかで一度は聴いたことがあるだろう。 ノクターンは「夜想曲」とも言う。 色んなピアニストか弾いているノクターンがあるが、私は誰よりもフジコ・ヘミングが弾くノクターン2番を聴くのが好き。フジコが小さい頃、ピアニストだった母親が、夜、子守唄がわりにそっと弾いていたそうだ。 それを真似して、学生時代から1日の練習の終わりに必ずノクターン2番を弾くことにした。 部屋の電気を消し、間接照明だけの明るさで弾くノクターンは、その時気持ちを届けたいあの人に、自分の気持ち慰めるときに、何より自分の音を純粋に聴くときの曲として、長年弾いていた。 フジコのコトバにもあるように、いつの間にか、自分の弾くノクターン2番が一番好きになっていた。 そっと語りかけるようなトリルの美しさ、ルバートのかけ方は、フジコの演奏からひそかに勉強した。 一生懸命頑張った日、辛くて涙に濡れる夜に、心を安定させる時も、精神安定剤のようにノクターン2番が常にある。 このノクターン2番を弾けなくなるほど辛い時期もあったが、やはり最近原点に戻ってきた。 熟成された赤ワインのように、深い海のように、きっとこれから起きる未来のあれこれのために、色んな思いを馳せながら、今日もそっと練習を重ねよう。

          【ノクターン2番】

          再生

          【予後】

          2度目の退院から10日と少し、自分で思っていたより心身のあちこちが衰弱している。 何もできない。 ものすごい倦怠感。 家でピアノを1時間触ると、以前のように弾けない自分にイラつき、自己嫌悪に陥る。 先日野暮用ついでにスタバに寄ったが、それだけで息切れがする。 大げさに思う人も多いだろうが、2度の入院はそれくらい私のエネルギーを消耗していた。 最近はご飯を食べる事を忘れていた。 夜、相方が帰ってきてやっとマトモなご飯を食べる。 猫の世話と、洗濯物だけ何とかしている。

          【予後】

          音大の夏期講習&日々の練習時間

          (過去記事:妖艶なクラスメイトからの続き) 音大を受験する者にとって、夏休みと言えば、入学してみたい大学の夏期講習を受けに行くことにエネルギーを注ぐ者が多い。 夏期講習は、その大学(短大も含む)を受験したいと強く希望している者が、あらゆる都道府県からやってくる。 私の志望していた音大では2泊3日だったと記憶している。 皆大学近辺のビジネスホテルを早くから予約し、保護者同伴で来る者や、1人で受講しに来る高校生も居た。 私は母が予約していた駅前のビジネスホテルに、初日のみ母

          音大の夏期講習&日々の練習時間