【フツウって何なんだよ?〜子なし論争】
別にそれらを聞く人に悪気はないんだろうけれど、もう慣れた。
でも未だに聞かれるとたまにイラッとする事がある。
『子どもいないの?将来どうするの?』
『結婚してたらフツウ子どもの1人くらいできるでしょ?』
『子どもいなくて普段何してるの?今からでも遅くないよ…』
私が世間から、身内から、友人知人から、死ぬほど言われていたコトバだ。
そうか、世間というモノは、適齢期に結婚し、子どもをもうけるのがフツウなのか…
そりゃそうかもしれん。
私の周りの同世代で子どもを持たない人は、片手で足りるくらいだ。
大多数の人間からすると、不思議なのかもしれん。結婚して15年経つが、30代前半は特に死ぬほど言われたこのコトバ。
なんで私にばっか言うの?
なんで女にしか言わないの?
こっちが聞いてやりたい。
日本の少子高齢化が進むのは、アンタらみたいな身勝手な人間が増えたからだ…とも言われたことがある。
知るかボケ!!
そんなに子ども子ども言うんなら、アンタが産めばいい。
男なら経済的に女を困らせないようにし、相手の女にどんどん産んでもらえばいい。
どうやら世間一般では私の家庭(と言っても相方と猫2匹しかいない)はフツウじゃないらしい。
『猫なんか飼ってたら結婚遅れるよ…』
関係ねぇよ!
相手がいるかいないかだけの話だ。
私に元々結婚願望は0だった。
結婚したら幸せになるなんて、小さい頃から実家を見てきて育った私は1ミリたりとも思った事などない。
たまたま、30手前で付き合っていた相方と初めて結婚に至っただけだ。
結婚したくて恋愛をしたことなど一度もない。
動機が不純である。
『女の幸せは結婚して子どもを産むこと』
『子どもが居なかったら老後が心配』
『女は子どもを育てて一人前、子の居ない女は生物学的に欠陥品である』
いつの時代ですか?
子どもだけ作ってサッサと逃げるような男が相手だったらどうする?
皆がみな、子どもがフツウに育つとでも?
子どもは親の面倒をみる介護要員ですか?
私の実家のようなDV家庭だったら?
生まれてきた子が、私のような疾患を持っている者(アタオカ)だったらどうするんですか?
私の母のように、途中で離婚して、片親になったらアナタは責任持って最後まで育てられる自信はどこにあるの?
旦那さんが、途中で病気になったり働けなくなったらどうするんですか?
子のいない女が半人前なら、子を持たない男は?何で女だけそんな事言われんの?
そもそも不妊症だったらどうしろと??
私が声を大にして、世間様に、壇上の上から拡声器か何かで叫びたかったこと。
私にも迷った時期はあった。
アナタ方に言われなくても、やるべきことは全部試しました。
貯金もスッカラカンになりました。
たった一度だけ、妊娠したことがあります、今だから言うけど。でもね、初期流産したんです。
それでふんぎりついたんです!
コレで納得しましたか?
満足のいく答えでしたか?
あまりにしつこい老害や知人に聞かれたら、ココまで話すとやっと黙ってくれます。
可哀想な人と思われているんだろう、急に同情したような顔つきや喋り方に変わる、わかりやすいな!!
そうか、どうしてもできない理由が知りたかったんだな、暇人め。
色々と考えてみた。
同世代にもこんなデリケートな質問をバンバンしてくる奴ってのが結構居たりする。
世の中には、結婚した事&子どもがいる事、この2つ(どちらかでも)にしか価値を見出せない、それしかアイデンティティのないバカが溢れています。
やれ自分には優秀な旦那がいるだとか、子どもが何人いるだとか、そんな事でしか人にマウントを取れないアホ人間が、世の中にごまんといるのだ。
いつも標的にされるのは、独身者や既婚者子ナシ組なんだ。
よくテレビを見ていて思う事があった。
たまに何らかのきっかけで親が刑務所におつとめに行っていたり、親の過ちで子どもが亡くなったり、またはその逆で親が子どもに殺されてしまったりする事件があとを絶たない。
それらを見て何とも思わないのだろうか?
自分の家には関係ない事だから…とタカをくくってるに違いない。
私は小さな頃からそれらの事件を見て、決して人ごととは思えなかった。
自分が殺されかけて、初めてわかる事っていっぱいあるんです。
(過去記事:暴力の被害者であるあなたへ参照)
よく人さまに向かって
『子どもがいない事は人生最大の不幸だ』
みたいな口がきけるな。
息をするようにそれらの言葉を吐く人は、それしか話題がないんだろう。
たまに、家庭教師先の保護者から
『先生、ウチも高齢出産だったのでまだまだ間に合いますよ!』
と40代半ばの母親に言われることがある。
大きなお世話です、はい。
何なら家庭教師にしつけまでさせようとする愚鈍な親たちが同じセリフを吐く。
雇うなら、専属のシッターを雇ってください。
自分の子どものしつけは、親であるあなたが、自分の手でしてください。
私は単なるイチ講師であり、しつけをするシッターではありません。
コレらも死ぬほど言われた言葉のひとつだ。
何人もの家庭教師や家政婦を雇いながら、そんなに子育てに手がかかり、やれワンオペだ、自分のネイルサロンに行く暇もないと嘆くくらいなら、初めから子どもを持たなければいいじゃないですか…
なーんて言えるはずもない。
でもそんな人も結構いるんです。
でもそんな親に限って、私の子どもがいない事の心配をしてくるんです。
ほっとけバカヤロー!!
てめぇの子どものしつけくらいてめぇでしろ!
小学生の足し算引き算九九くらい、親のアンタが教えてやれよ!!
とブチギレそうになりながら、仕事をする時もあります。
世の中って不公平で理不尽ですよね…?
何なら避妊しない中学生や高校生だって妊娠してる。
アレ?こんな事思うワタシの頭がオカシイのかしら…??
そういえば叔母が言っていた。
『45にもなれば誰も言わなくなるわよ…』
そうだ!私は今年で45歳になるんだった…
よくこの15年間、耐え抜いたぞ、たまには自分を褒めよう。
(頭ハゲたことあるけど)
私には子がいないから、人さまの子の面倒をみる運命にあるんだろう…これからも、世間が許す限り、今の仕事を続けていきます。
(まぁ、私に精神疾患や発達障がいがあるとはつゆ知らず、勉強やピアノ、はたまたしつけをしてくれと依頼してくる親の皆さまのおかげで、私の仕事があったりなかったりするのも皮肉なもんだ)