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天使の抹茶ラテと悪魔の落書き

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二作目の無料部分です。万が一、続きが読みたいと思って頂ける方がいらっしゃいましたら、ご購入頂きたく存じます。
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#麻布十番

天使の抹茶ラテと悪魔の落書き①

【ホクロの人と怪しい本屋】  鏡には自分の顔が写っている。スポーツジムの水曜プログラムで…

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6年前
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天使の抹茶ラテと悪魔の落書き②

【疲れた男と黒ごまラテ】  昨日の帰り道、初雪がハラハラと降っていた。地下鉄で自宅のある…

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天使の抹茶ラテと悪魔の落書き③

【疲れた男と怪しい本屋】  バイト先である十二階建てのマンションはオートロックは無いもの…

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6年前
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天使の抹茶ラテと悪魔の落書き④

【疲れた男と怪しい本屋Ⅱ】  店内には、漫画本や文芸書や文庫本がところ狭しと棚に並んでい…

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6年前
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天使の抹茶ラテと悪魔の落書き⑤

【抹茶黒蜜ラテ甘さ控えめと薄らデカい男】  次の日は、昼過ぎからの仕事に関わらず、朝早く…

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天使の抹茶ラテと悪魔の落書き⑥

【本屋の店主と本】  路地裏にホワイトボードが出ていた。矢印に従い、地下への階段を駆け降…

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6年前
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天使の抹茶ラテと悪魔の落書き⑦

【天使とタクロー】  麻布十番駅の四番出口まで歩くと、『クーゼ』の看板が見えた。  タクローは本屋で着ていた服のまま裕也の隣を歩いている。麻布十番という場所柄、街の雰囲気とボロボロの服は当然合っていない。 「まだー? 僕疲れちゃった」 タクローが頬を膨らまして言う。ひげ面のおっさんがそんなことをしても鬱陶しいだけで全然可愛くない。大体、地下の本屋を出てからまだ五分も歩いていないのだ。運動不足にも程がある。 「あの店ですよ」 「どこどこ?」 「あの緑の看板です」 「へーなんか

天使の抹茶ラテと悪魔の落書き⑧

【いつもの悪夢と幽霊男】  同じ夢を見る。正確には同じ夢ではないのだが、決まって最後が同…

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6年前
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天使の抹茶ラテと悪魔の落書き⑨

【幽霊女と本屋のダメ店主】 「卑怯だよなあれ……」 歩行者用の赤信号を睨みながら、呟く。 …

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天使の抹茶ラテと悪魔の落書き⑩

【拾った財布とホクロ男】  無理矢理地上までタクローに見送りをさせたのは言うまでもない。…

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6年前
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天使の抹茶ラテと悪魔の落書き⑪

【ホクロ男とヒナちゃん】   三人はカフェへと入った。温められた店内の空気と、その空気に…

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6年前
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天使の抹茶ラテと悪魔の落書き⑫

【幸夫と友美と屋上】  テラスには裕也と『ヒナちゃん』だけしか居なかった。結局ホクロは散…

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6年前
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天使の抹茶ラテと悪魔の落書き⑬

【無名のモデルと幽霊女】  「まただ……」 ため息のついでに呟く。目の前の小さい通りには…

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6年前
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天使の抹茶ラテと悪魔の落書き⑭

【本屋の店主への報告】  本屋は開いていた。だが、店の主の姿は見えなかった。タクローの居ないその静かな空間は、現実世界と異世界にある特別な空間のように感じられた。空気や時間さえも止まっているような場所。  ここは裕也が心のどこかで待ち望んでいた非日常と出逢えた場所である。異空間では無いと否定する事もない。タクローの残り香か、スパイシーな匂いはするし、空調もないのに垂れ下がる裸電球が少し揺れている気もする。  タクローの陽気な声がないだけで店内はいつもより暗い感じがした。タク