天使の抹茶ラテと悪魔の落書き㉛
【終わりの始まりⅫ】
「見捨てた! 見捨てた! 見捨てた!」
「待ってたじゃない」
「一生怨む一生!」
「アハハ。大丈夫だよ。もうすぐその一生終わるし」
タクローを睨むが、腹の底に沈澱していた恐怖が再び舞い上がる。
「あ、ゴメンゴメン終わるかもしれないしアハハ」
「全然フォローになってませんけどおお」
スピードを落とし、慎重にカーブを曲がる。道は緩やかな下りになっているが、カーブは急で朝日にキラキラ光る海が下に見えた。
ガードレールがあるにはあるが、ひやひやする高さである。