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「役者は一日にしてならず」草刈正雄編
春日太一さんの著書「役者は一日にしてならず」の読書感想文を書いています。
この本の最後を飾る俳優は、見た目も華やかな草刈正雄。私には、かっこよくてお茶目な紳士、というイメージがあった。
インタビューされたのが2013年9月3日とのことで、それから約10年後である2023年の「ファミリーヒストリー」というテレビ番組では、ご本人も知らなかった父親のことが判明し、話題になっていたようだ。
機会が出来
「役者は一日にしてならず」 風間杜夫編
春日太一さんの著書「役者は一日にしてならず」の読書感想文を書いています。
この本は、何が親切かって、インタビューの順番が誕生日の早い順に並んでいること。
平幹二朗から始まって、15人目の風間杜夫の誕生年は、平幹二朗の誕生から約15年が経過している。
この15年間のあいだに、日本の世情も変遷し、映画や舞台の世界も世情に巻き込まれていた様子を、インタビュー冒頭から感じ取ることができた。
そして風間
「役者は一日にしてならず」田村亮編
春日太一さんの著書「役者は一日にしてならず」の読書感想文を書いています。
田村亮について想像していたこと。
父が坂東妻三郎、兄が田村高廣、田村正和という、錚々たる親族のいる芸能界に入り俳優をやってゆくだなんて、鉄の心臓すぎると思っていた。
家が名門とか、環境が整ってるとかに関係なく、御本人が、いかに確固たる自分というものを持ち続けている人物なのか.…そうでなければ続けてこれなかっただろうと思えた
「役者は一日にしてならず」伊吹吾郎編
春日太一さんの著書「役者は一日にしてならず」の読書感想文を書いています。
見慣れている演者さんが代替わりすると、その違和感で拒否反応が出てしまう。
私は東野英治郎黄門様の大ファンだったため、西村晃黄門様に代替わりしたときひどいショックを受けた。
そのとき、東野英治郎黄門様と同時に、格さん役の大和田伸也が降板して、伊吹吾郎に代替わりしたのも大ショックで、今で言うなら【格さんロス】に陥っていた。
初
「役者は一日にしてならず」綿引勝彦編
春日太一さんの著書「役者は一日にしてならず」の読書感想文を書いています。
最初の1ページ目で泣かせられるとは思ってもみなかった。私にとっての綿引勝彦氏は、ほぼ鬼平の「大滝の五郎蔵」くらいだったので…とはいえ、もちろんあちこちでお見かけしていて凄い俳優さんだとはわかっていたけれども。どちらかといえば樫山文枝さんの旦那さんですよね?というイメージだった。
小中高と全力で打ち込んでいたスポーツを体の
「役者は一日にしてならず」蟹江敬三編
春日太一さんの著書「役者は一日にしてならず」の読書感想文を書いています。
そう。この世界は実行あるのみ。やりたいと思った事はその熱が冷めないうちにやらないと。この本を読破する。必ず。そして、その次の本の扉を開ける。
この本の中の、1944年生まれシリーズ。
前田吟、平泉成、杉良太郎、そして蟹江敬三。
あーこの顔ぶれが同い年なんだ〜と知れたのも、この本の感慨深いところだ。同じ芸能界で働いていても
「役者は一日にしてならず」杉良太郎編
杉様ですよ。
私にとっても、大スターの杉様です。
私の一番印象に強いのは「新五捕物帳」。
エンディングテーマの「明日の詩(あしたのうた)」を聴きながらしみじみ涙を拭うほど、子供だった私には刺さる番組でした。
この歌を自分で歌ってみようとして、特にサビの部分
『明日の詩を歌おう』の『歌おう』が、なかなか上手く歌えない。
『う〜た おぉ〜ぉ〜』
なんとも滑らかな歌い方!!!
強すぎず弱すぎず情け深
「役者は1日にしてならず」平泉成編
昭和の中期では、年功序列は当たり前でしたし、学歴によって選別され職場に配置されるということも当たり前だったような気がします。平泉成は高校卒業後すぐに就職した職場で、半年程度しか働かないで辞職してしまいました。なぜならここでは大学をでていなければ出世はできまい、と気付いたからだった。
似たようなことを思った経験がありました。
私も高卒です。
就職して2年経過したのちに同い年の短大卒の後輩が入社。4
「役者は一日にしてならず」前田吟編
春日太一さんの著書「役者は一日にしてならず」の読書感想文を書いております。
「中1の時に、親も兄弟も一切いない独りぼっちになっちゃいましてね」
冒頭からこんな書き出しを目にしただけでグッ…!と来てしまって。
前田吟さんと言えば、寅さんの妹さくらの夫であるヒロシさん。渡る世間は鬼ばかりでは長女弥生の旦那さん。大家族のなかで、振り回されているような、黙々と仕事しているのになんだか妙に報われていない
「役者は一日にしてならず」松方弘樹編
春日太一さんの著書「役者は一日にしてならず」の読書感想文を書いています。
私の知っている松方弘樹さんは天才たけしの元気が出るテレビで笑いながらハンカチで涙を拭いている松方弘樹さんだったため、このインタビューを読み始めて初めて、時代劇の松方弘樹を知りました。
そもそも、《日本一のチャンバラ役者》と讃えられた近衛十四郎の息子という出自があることも存じ上げず、そこからググることになりました。
そし
「役者は一日にしてならず」林与一編
春日太一さんの著書「役者は一日にしてならず」の読者感想文を書いています。
林与一さんの演技、出演作を私はあまりしっかり拝見したことがなく、ただもちろん存じ上げてはいましたが、今回このインタビューを読んで、林与一さんのことだけでなく師匠の長谷川一夫さんのことも書かれていて、芸能の世界や、演技をするということについて、これほどまでに「お客様の観たいものを演る」という意識の強さや、そのための稽古や勉強
「役者は一日にしてならず」中村敦夫編
春日太一さんの著作「役者は一日にしてならず」の読書感想文を書いています。
中村敦夫さんのイメージは、私にはニュースキャスターの姿しか思い浮かばないのですが、今回このインタビュー記事を読んでみて、非常に面白いと思いました。
私が、この一つ前に書いた夏八木勲さんのインタビューと時代が重なっている部分が幾つかあったのも興味深く思いました。生年月日的には夏八木さんの方が2ヶ月ほど先輩ですが、俳優座養成
「役者は一日にしてならず」夏八木勲編
春日太一さんの著書「役者は一日にしてならず」を読んだ感想を書いています。
私の中での夏八木勲さんは、シブいおっちゃん、怒らせたら怖そう、というイメージで、真っ先に思い浮かんだのは刑事役。どこで見たのか、刑事さんだった気がします。こうして書くとなんだか印象薄そうですけど、とんでもない、夏八木勲と聞いてすぐ顔が目に浮かぶ。
インタビュー記事の冒頭を読み進めてゆくと、将来の確固たる目的もないままに、