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双極と私

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うつから双極へと診断が変わるまでの経過、摂食障害や睡眠障害との格闘、病気を受け入れていく過程、自分と向き合うようすをまとめていこうと思います。不定期更新。
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記事一覧

部屋の隅にずっと鎮座していた缶の中身は封印した過去だった

こんにちは、百華です。

部屋の隅に、ここ5年ほど開けていない大きなクッキーの缶があります。

何度も捨ててしまおうと思いました。
それでもなぜか、ずっとそのまま置いている。
引っ越しをしても、部屋の隅に鎮座している。

そんな缶です。

今年は過去の棚卸しの年。
1年の最後に、この缶の中身も陽の光にさらしてみようか。

そう思い立って、固い蓋に手をかけました。
大したものはありませんでしたが、出

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【双極と私#5】はじめての入院生活:精神科閉鎖病棟での自由時間をどう過ごすか

【双極と私#5】はじめての入院生活:精神科閉鎖病棟での自由時間をどう過ごすか

こんにちは、百華です。
振り返りシリーズ第5弾です。

初めての精神科閉鎖病棟での入院生活は、約2か月。

入院生活はほぼほぼ、ご飯と自由時間の繰り返し。
とにかく自由時間が長くて、何もすることがないのが、閉鎖病棟に入院するときの特徴かもしれません。

私がこの自由時間に何をしていたか。
入院生活も含め、ざっくりとまとめて書いておこうと思います。

入院1~5日目:ぼーっとしているだけ

閉鎖病棟

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【双極と私#4】入院初日、自己否定の渦に飲み込まれた

こんにちは、百華です。

本日は2017年2月半ば、
初めて精神科閉鎖病棟へ入院した日の心の動きです。

入院手続き

精神科への入院が始まった日。
外来まで迎えに来てくれたのは、20代と思われる若い看護師さんでした。

ちょっと不愛想でしたが、きびきびとした動き。

この人は頭のいい、仕事のできる人なんだろうなと思いました。
何もできない自分と勝手に比べて、落ち込みました。

見学のときと同じよ

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【双極と私#3】閉鎖病棟の見学と入院準備

【双極と私#3】閉鎖病棟の見学と入院準備

こんにちは、百華です。

今日のお話は、2017年2月。
精神科受診から入院日までの出来事です。

問診後の検査

「わかりました。ありがとう」

そう言って先生が私の話を聞き終えると、看護師さんが隣の部屋へと案内してくれました。
このあと、母から話を聞くのでしょう。

隣の部屋でまず、身体測定をしました。
体重をはかるのはいつ以来だろう。

「はい、これ今の身長体重ね」

看護師さんが数値を見せ

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痩せへの執着 VS 自分の身体を好きになりたい心

こんにちは、百華です。
すっかり寒くなりました。

今日の朝ドラで、摂食障害の話が出ていたので、
少しだけ書かせてください。

振り返りの連載でもそのうち書くかもしれませんが、
私には摂食障害だと言われた時期がありました。

実質、躁鬱にともなう拒食・過食が症状として出ていただけだと思うので、
本当に摂食障害で苦しんでいる方々の目から見たら、
そんなの問題がない範囲だと思われるような可愛いものです

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【双極と私#2】とうとう限界が来た

【双極と私#2】とうとう限界が来た

こんにちは、百華です。

自分を紐解くシリーズ第二弾。
今回は限界を迎えた日。

学会ラッシュと学術論文の提出

2016年は、学会ラッシュの年でした。

博士課程に進むつもりで就活もしていませんでしたから、
先生方は目をかけてくださっていたのかもしれません。
国内、国外問わずいろんなところに行かせていただきました。

同じ研究成果を毎回発表しても意味がない。
発表するポスターを、スライドの内容を

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【双極と私#1】はじめて心が壊れていることに気づいた日

【双極と私#1】はじめて心が壊れていることに気づいた日

こんにちは、百華です。
少しずつ、過去を紐解く作業を始めていこうと思います。
まずは、はじめて心が壊れていることを実感したときから。

当時の状況
修士課程に入って、実験量と結果を求められるようになりました。

実験をすること自体は好きでしたが、
期待されている結果を出せなかったときの報告会での厳しい言葉が、
毎回心に突き刺さりました。

朝から深夜まで研究を続けるのが当たり前の、
研究分野の時間

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