人気の記事一覧

てのひらに重し檸檬のレモン色

きみは春が好きか、柊

神様の木戸も閉づるや銀杏の実

第十三回俳樂會【結果】及び【選評】

甲乙の先にあるもの夏休み

風に色塗るアイリスの絵筆かな

送り火の頼りなき都に住んでをり

迎火の寄り合う五分の御魂かな

麦星や鹿鳴館の煌々と

第十三回俳樂會『選句用紙』

【告知】第十三回俳樂會【7/26 22:00】

鷹羽遣ひを習ふや学習帳

短夜やヴラド・ツェペシュの魅かれたる

四阿の遠きを眺む菖蒲かな

鬼灯の熟るほど青の濃かりけり

林鐘の慈雨降る四季や小夜曲(アイネクライネ・ナハトムジークで10句乱詠)

眼鏡の跡残りをり昼寝人(岩波世界8月号佳作)

硝子戸の蛍火淡く散りにけり

夏川の帽子抑ふる潮気かな

酸脚の踏みしむ靴や神輿草

茅の輪組む鳥居に夏の服を着せ

掛け声や千貫神輿の弾みたる

はらはらり清めの塩や大相撲

更衣くすぐる風のぎこちなく

七夕の雨にも傘の閉じたまま 雪子

河骨の影ほど強き黄色かな

夏至の日や音遠かりし日向雨

照り映えし小満といふ深き色

アイネクライネ・ナハトムジーク10句乱詠

お千度の稚児行く顔や半夏生

夕立や仕舞ふ小判のしとどなり

鰹にも弱きものありはたゝ神

清らけし羽音すなり団扇撒

梅の実の色よりなほ爽やぐ香よ

雨紫花や黄色い傘の誇らしく

苗並ぶ芒種の水の丸を描き

まどろみや背を預けたる夕端居

たなうらの菓子に拝みて地蔵盆

梅雨なれや書庫の半歩の音しづか

雲誘ふ白き菖蒲のなほ白く

高嶺やサマードレスの靡きたる

たをやけし膨らむ頬や白団扇

竹の子に抜かれし朝や草の露

明易し炎火を纏ふ本能寺

第十二回「俳樂會」自作句など

寿ぐや白き牡丹のやはらかく

滴るや『女吸血鬼カーミラ』

風光る千鳥ヶ淵の小舟かな(岩波世界6月号佳作)

撞木打つ鐘に茜の急ぎたる

涼しさや遠き屋形の河東節