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第十二回「俳樂會」自作句など

石段をそっと歩きて梅雨の入り
文急かす音もなき世の蚊遣かな
髪洗ふ一束ほどの過去を捨て
夏シャツや茜に染むる書架の影
閉じれども瞼の閉じぬ白夜かな

***句会後に冴えたままの頭にて***
夏帯の解け耽たる句会かな
夜明かしや瞼の閉じぬソーダ水
短夜や背中に温みの心地よき


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芙蓉セツ子
平素よりご支援頂きまして誠にありがとう存じます。賜りましたご支援は今後の文芸活動に活用させて頂きたく存じます。