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酸脚の踏みしむ靴や神輿草
ごきげんよう。本日7月3日は大阪の通天閣が完成した日だそうですわ。
明治末に完成した通天閣ですけれども、高さが75メートルだそうでしてこれは東洋一だそうでしてよ。東京ですと浅草十二階がよく知られておりますけれども、それでも高さ52メートルですから、凄さが分かりますわね。
残念ながらわたくしは通天閣には伺ったことがないので想像がつかないのですけれども、遊園地の入り口からロープウエイが塔まで繋がっているそうでしてよ。一体どんな造りになっているのかしら。
いつか大阪にお伺いしましたら、一度登ってみたいですわ――。
さて、わたくしお伺いしたことが無いもので今日のお寫眞は通天閣とは全く関係ないものなのですけれども――、わたくしの持っているお花、昨日に続きまして薬草になる草本なのです。
と申しますのも先ほど歳時記をぱらぱらと捲っておりましたら面白い名前に目が止まりまして――「現の証拠(ゲンノショウコ)」という名前の草花に行き着きましたわ。
干したものを煎じて胃腸薬にするそうなのですけれども、まことに良く効くものであると江戸より伝わっておりまして、胃腸によく効くことから「現の証拠(ゲンノショウコ)」と名付けられたそうでしてよ。
丁度夏の今頃が開花期でして小さなお花が可愛らしゅうございますわ――。
このお花、季語としましては「現の証拠(ゲンノショウコ)」以外の別名にあります「忽草(たちまちぐさ)」でしたり「神輿草」などのほうが用いやすいかもしれないですわね。忽ち胃腸が効くので「忽草」だそうでしてよ。
句会で急に「現の証拠」と言われましても混乱する気がいたしますもの。
「現の証拠」一度覚えたらもう忘れないようなお名前のお花ですわよね。
なんでしょう。季節の主役になるお花とはまた違った逞しさや健気さが感ぜられます。
わたくし、こういった小さな野草の花が好きですわ――。
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