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みなさんの現代語俳句 ~作品・記事集~

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現代語俳句の会の作品・記事集です。 #現代語俳句の会 のタグをつけて頂いた作品・記事を納めています。 2019年12月分より。
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#note俳句部

現代語俳句の会「都市を詠む句会」に参加しました

現代語俳句の会「都市を詠む句会」に参加しました

こんばんは、笹塚です。日本シリーズが終わってしまった。。ホークス強かったですね。

さて、現代語俳句の会で行われた、「都市を詠む句会」。冬の季語+都市を感じる作品をということで、今までにない感覚……今までとは違った産みの苦しみと一句詠んだ(詠めた)ときの喜びと楽しさがありました。

***

以下、投句作品+αです。

白い息はずませ進む交差点

クリスマス山手線で結んだ手

初雪を同じビルから見

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現代語俳句の会十月投句分+α

現代語俳句の会十月投句分+α

さよならを見送るだけか秋の風

林檎食む頬に夕陽のさしてこそ

稲妻と落ちる初恋閃いて

目をつむり亡き友と酌む紅葉酒

すすきまで手をふり返すひとりの夜

快速よ待ち人の住む街も秋

オルゴール遠い記憶に照る紅葉

赤とんぼ追い越してまた追い越され

***

「現代語俳句の会」メール句会に投句した五句と、出さなかった句を載せました。

秋は、いろいろ思い出します。亡き友のことや、初恋のことや、

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綿菓子機壊れ秋空なびく砂糖糸

綿菓子機壊れ秋空なびく砂糖糸

季語:秋空(三秋)

わたがしきこわれあきそらなびくさとういと

上5の大幅な字余りについて俳句は575の17拍に1文字ずつあてはめる、17文字が基本の型ですが、ときに字余り、字足らずのかたちをあえて取ることもあります。

その場合でも中7は崩さず、上5か下5で崩します。セオリーとしては上5で崩します。

この句は、

わたがしきこわれ//あきそらなびく/さとういと (切れ字部分//)

と、8、

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秋の空ゆらり一片の舟浮く

秋の空ゆらり一片の舟浮く

季語:三秋

あきのそらゆらりいっぺんのふねうく

ゴミ出しやふと見上げて胸がすく俳句っぽい語調に整えてみましたが、季語もないのでシャレのようなものです。

たまにご近所さんとゴミ出し時にすれ違いますが、朝早いし、荷物は重いし、時に臭うしでだいたいみなさん憂鬱そうな雰囲気です。おそらくわたしもそう見えていることでしょう。

憂鬱気分を振り払おうと背伸びして、空を見上げると澄んだ青空が広がっていまし

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曼珠沙華天に惹かれて途中下車

曼珠沙華天に惹かれて途中下車

季語:曼珠沙華 仲秋

まんじゅさげてんにひかれてとちゅうげしゃ

俳句だよ、とわかりやすく冒頭に季語を書いてみました。あと、よみのひらがなを追加しました。

これはTwitterで見かけた俳句投稿の書き順を真似たものです。初めて目にする方にも、俳句であることがすぐわかりますし、ふりがなはハードルを低くしてくれます。この書き方でしばらく投稿してみようと思います。

ヒガンバナとも呼ばれる曼珠沙華は

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サカナ遊ぶ水は清らに秋の空

サカナ遊ぶ水は清らに秋の空

昨日投稿の「1万PV達成|ひとつ山を超えました」という記事にお祝い、ねぎらい、励ましなどのコメント、スキをいただきました。ところが、今日は全然頭が回りません。

困ったときの神頼みそこで藁にもすがる思いで、御守りをセッティングしました。

ちゃんと見てるよ、という意味に勝手に解釈したミッフィーです。

実は今年はミッフィー誕生65周年。全国を展覧会が巡回してました。田舎なのでスルーでしたが、前回5

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赤とんぼ恋のなれそめ教えてよ

赤とんぼ恋のなれそめ教えてよ

蝉もコオロギも美声を響かせ、伴侶を探す。
鳴かぬおまえの密かな恋人探しを
伝受して欲しいものだ。

という意を詠みたくて昨日Twitterに習作を投稿してみました。それが、

しのぶ恋いかにさがすか蜻蛉どの

体裁は整っている(季語あり、切れ字は「か」)のですが、妙な偉そうで武士っぽい。あと、活動がセミの鳴き声のように目立たないだけで、「しのぶ恋」ではありません。ふつうに伴侶さがしを行っているはず

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空渡るうねる魚影か鰯雲

空渡るうねる魚影か鰯雲

本日は俳句を詠みます。

朝は身体がシャキッとしない。よくあることです。ついつい元気なく、足元の歩道ばかり見て歩きがちですよね。

でも、姿勢良く前向くのは健康のためにもおすすめ。ウォーキングで心がけていることのひとつです。

いつもは夕方ウォーキングでしたが、たまたま朝の空を見るとすごい雲。
空いっぱいに鰯雲が広がっていました。

姿勢をよくして上見て歩いてみたら?
珍しい光景に出会えるかもしれ

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蒸しかぼちゃうまさ馬鹿らし口福か

蒸しかぼちゃうまさ馬鹿らし口福か

かぼちゃは今頃から冬が旬の野菜だが、この時期は本当に美味しい。ちょっとここ最近の食生活が貧しかった反動もあるが、いま我が家ではかぼちゃ人気が急上昇である。

昨日は蒸しただけのかぼちゃに、バターをのせておしまい。

これだけなのに、実に美味しく幸せな気持ちになれる。本日はかぼちゃグラタン。オーブンのなかで熱々に焼いているところをカバー写真に。

歯医者さん的にはレッドカード確定だろうが、口に残るか

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現代語俳句(九月投句分と投句しなかったぶん)によせて

ひりひりと右肩が泣く秋の蝶

りりりりとなにが悲しい鈴虫よ

どんぐりと寂しさ分かつ手のひらよ

驟雨まで私を責めるため降るか

アキアカネ恥じらい消えてしまうまで

厳かに影を伸ばしてひらく桔梗

白亜紀も湿らせたのか秋時雨

見上げれば初恋を知る星月夜

栗ひとつ笑顔ふたつの牽制ぞ

空き缶のからんと響く秋の空

ススキまで去りぎわに手を振り返す

***

ようやく秋めいてきましたね。今月は

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俳句の作法を知らずにピンチだった話

俳句の作法を知らずにピンチだった話

わたしの投稿記事の中で、おそらく1番多い内容が「俳句+エッセイ」です。それにもかかわらず、俳句の作法(基本ルール)を知らずに危うく恥をかく、というかみっともないことになるピンチを救っていただいた話です。

現代語俳句でも作法は大切わたしは古文は得意ではありません。高校のテストくらいはごまかし切って見せましたが、名作(枕草子や源氏物語)をそのまま読もうと思ったこともありませんし、あくまで試験勉強のた

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【俳句エッセイ】冷やか

【俳句エッセイ】冷やか

鳩の巣の下に殻落つ冷え冷えと 白月
季語 冷え冷え 仲秋

冷え冷えは冷やかの子季語(同じグループみたいな意味かな)

冷やか(ひややか) 仲秋
【子季語】
冷ゆ、ひやひや、ひえびえ、下冷え、秋冷、朝冷、雨冷
【解説】
秋も終わりに近づき、冬が迫ってくると肌に触れる物や空気をひんやりと感じることがある。この皮膚の感触が冷やか。人のものいいや態度にもいう。これにたいして、冬の季語「寒し」は体全体の感

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