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現代語俳句の会十月投句分+α

さよならを見送るだけか秋の風

林檎食む頬に夕陽のさしてこそ

稲妻と落ちる初恋閃いて

目をつむり亡き友と酌む紅葉酒

すすきまで手をふり返すひとりの夜

快速よ待ち人の住む街も秋

オルゴール遠い記憶に照る紅葉

赤とんぼ追い越してまた追い越され


***

「現代語俳句の会」メール句会に投句した五句と、出さなかった句を載せました。

秋は、いろいろ思い出します。亡き友のことや、初恋のことや、本当にいろいろ。この年齢まで生きていれば、そりゃあいろいろです。

ただ、いわゆる「アラフォー」ってやつになっても、こんなにも落ち着きのない大人になっているとは思ってもみませんでした。前と比べてえらく落ちたのは代謝と視力、、苦笑。

誕生日はまだ先ですが、秋が深まると「あー今の年齢とももう少しでお別れかー」なんて思ったりします。

俳句を詠み始めて、何気ない感情と視界と認識に対してもっと丁寧に向き合いたい、と思うようになりました。はっとする一瞬は意外と、なんてことない日常のなかにこそ訪れるからです。

気持ちが揺れたその瞬間を俳句として残すことは、とても心の震えるダイナミックな経験です。これからも詠んでいきたいです。

早いものでもう霜月。今月はどんな一句に出会えるかな〜。いま少しだけ気持ちが疲れているので、あたたかくしてたくさん眠って、また明日から頑張ります。あ、明日って金曜日もうじゃん! 嬉しい( *ˊᵕˋ)

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笹塚 心琴
よくぞここまで辿りついてくれた。嬉しいです。