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読書感想と本について

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小説の感想と本についてのお話。
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記事一覧

第19回読書会報告書

第19回読書会報告書

 11月4日(月祝)、第19回いわぬま読書会が開催されました。
 清々しい秋晴れに恵まれ、すじ雲が青空に広がり、近場の方は、歩いて会場まで来られた人もいました。風がほどよく吹いているので、日和に誘われてお出かけしたくなります。また読書の秋にぴったりの気持ちのいい季節です。東北の秋はほんとうに短いので、この時季が長ければいいのになぁといつも思います。
 本日の課題本は「82年生まれ、キム・ジヨン」チ

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第18回読書会報告書

第18回読書会報告書

 9月15日(日)15:00から第18回いわぬま読書会が開催されました。
 本日はあいにくの雨天、傘をさしても所々にできた水溜りのせいで、歩くたび路上に跳ね返った雨粒がズボンの裾を濡らしました。そんな中、ご参加いただき誠にありがとうございました。第18回目の課題本は 樋口一葉「たけくらべ」 です。現代語訳を想定しておりましたが、原文そのままの「たけくらべ」をお持ちになる方もいました。私も2冊持って

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『父親の死体を棄てにいく』感想 カクヨム企画 番外編

『父親の死体を棄てにいく』感想 カクヨム企画 番外編

黒田八束さんによる、カクヨム企画 『 父親の死体を棄てにいく 』で寄せられた8作品の感想です。Xでやると長文になってしまうため、noteにまとめて記載させていただきました。企画内容↓

以下感想は開催中の参加順。

① 雪の晩鐘 -下村アンダーソンさんその人の境遇や生活環境、価値観や嗜好など、互いに違うことを明確にするキーとして『音楽』はとても最適かもしれない。他者と出会い、こういう生き方もあり得

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「家康、江戸を建てる」門井慶喜 感想

「家康、江戸を建てる」門井慶喜 感想

 読書会でオススメしていただいた本書。時代小説がより面白くなるとのお墨付きが本当でした。
 正直、昨年の大河はこういう物語が見たかったのです。とまぁそれはさて置き、何もない沼地だらけの不毛の大地に260年という歴史を刻んだ、その始まりに着手した武士と、技術者、人足(労働者)、開拓者など、江戸を建てることに関わった人々のお話。

 大きな河川を移動し、金貨を流通させ、飲水を広域に引き、城壁を築き、天

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寄贈すること

寄贈すること

 先日、地元の病院に本の寄贈をしてきました。
 そこの病院には図書室があり、随時本の寄贈を募集しているそうで、それを読書会の仲間から聞いた私は、さっそく自分の蔵書から30冊程選んで紙袋に詰めました。ほっこり癒し系と元気が出る本を中心に。また、自分が好きな作家さんや推している作品も含めて。

 実は数冊買い足した作品もあります。心があたたかくなる作品は何よりも栄養剤になると思います。とまぁ、私の実感

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シェア型書店で棚主始めました!

シェア型書店で棚主始めました!

京都の一乗寺BOOK APARTMENT様で棚主始めました!

 京都市にある 一乗寺BOOK APARTMENT 様で棚主募集中というXの投稿を見たとき、遠方の人でもOKですというのを見つけて、かねてより共同書店『 小さな本屋さん 』を開店してみたかった私は参加する意向を決めました(※現在遠方からの棚主様は休止中です)。こちらは、7月に新規オープンしたばかりのシェア型書店様、直接お伺いできずに無

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第14回読書会報告書(一部修正)

第14回読書会報告書(一部修正)

 2024年1月21日(日)
 第14回読書会を開催しました。課題本はこちら

    「キッチン」 吉本ばなな

 当日はあいにくの雨模様でしたが、そこまで寒さを感じることはなく暖かい室内でのゆったりとした談話になりました。少数での開催でしたが、その分一人の感想時間は長く、思ったことや好きなところをじっくりお話することができました。
 吉本ばななさんの作品で一番有名なのは、やはりこの「キッチン」

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