東京国立博物館の特集展示(藤原定家「明月記とその書」2023/6/27 (火) ~8/6(日))へ行き、「ヘタウマ」と呼ばれていることを初めて知った。たまたま今まで、藤原定家の比較的綺麗に見える字を目にしてきていたのだった。明月記の原本はまさに私的な日記らしく「日常・人間味」が感じられるオフモード感あふれる字体だった 笑
悪筆(字が下手)能筆(字が上手)という単語も知り、
今回の展示のような「オフモード」の字
フォントになった「本気モード」の字
定家の字の違いを見る楽しみが増えた
定家の字はそれ自体が面白いし、
明月記を調べていくと興味深い情報が満載過ぎる
藤原定家の関連情報と、書の面白さについてまとめ
■定家【オフ】モードの字
特集展示 明月記
□明月記(重要文化財)藤原定家筆
□明月記 西行との手紙裏面を再利用!
■定家【本気】モードの字
□(子)為家(父)定家(祖父)俊成 三代の古書切
■定家【超本気】モードの字
今回の明月記特集展示以外のお気に入りを並べる
名誉挽回 (?!)ヘタウマ知るまで定家の字はこれらのイメージだった
縦横の長さが同じ正方形の「枡形本」と呼ばれる形式の長期保存用と思われる冊子に書く時は本気の度合いが違う美しさ。
□拾遺愚草(国宝) 藤原定家筆
□土佐日記写本(国宝) 藤原定家筆
□更級日記写本(国宝)藤原定家筆
□後撰和歌集(国宝) 藤原定家筆
◼️現代まで受け継がれてきた書風「定家様」
定家の直筆は定家様として現代まで受け継がれてきた
①異色の書体
定家は筆に墨をたっぷり含ませ線の細太の差を大きく、横画を平行に、一字一字はっきり文字を書いた
※平安貴族の多くが文字を連綿とつなげる
流麗な書風を好んだ中で異色
②まねしやすい
定家は膨大な歌集や歌論書を書き写す作業をへて、
写本を作る際の写し間違いを防ぐ工夫として
この字体を考えたため、まねしやすい
③本人は悪筆と思っていたけれど流行
定家本人は自分の字を悪筆と思っていが、後の時代に定家様は人気を博し、特に江戸時代は茶人の間で流行した。徳川家康も書道の手本にしたという
■ 「かづらき」 フォント 定家の字がベース
◼️尾形乾山 焼き物の「字」定家様?!
◼️必ずしも歴史的価値=上手いではない
■藤原定家本・源氏物語 2019年新たに発見
■垣間見られる藤原定家の人間味
字のオンとオフの差が大きいということに垣間見られる
愛くるしい要素がたくさん
①和歌の名人定家も西行大先輩には敵わない
西行「定家さん早くして下さい」
定家「西行先輩の和歌の判定容易じゃないです」
②定家 疲れがち(窮屈=疲れた)
③定家 写本を紛失
④定家 オタクパワー大発揮 脅威の天体記録
常に天文観察に努めていた定家は
後世で世界が驚く貴重な天体記録を残す
■19歳 大流星を見る
■65歳 比叡山あたりでオーロラを見る
■69歳 超新星(客星)を見る
■72歳 星食を見たという話を延暦寺の僧から聞く
■書の達人【本気】【オフ】モード 字の落差
□本阿弥光悦【オフ】モード
□本阿弥光悦【本気】モード
□空海【オフ】モード
□空海【本気】モード
◼️古文書アプリ初トライ
と、いうわけでおとなしく本に頼る
目次を読むだけでテンション上がる
◼️定家「明月記』の物語 稲村榮一著
■ 「書」に興味をもつきっかけとなった展覧会
■ 大河ドラマから ここまでよくきたものだ
◼️徳川家康と秀忠 天皇 稲盛和夫さんのアシスト 冷泉家の書物 蔵 邸宅守る
800年守り伝えられた書物とそれを今も守る冷泉家の蔵(御文庫)が凄い、藤原定家を御神体としている蔵
◼️明月記が現存する奇跡レベルとは
◼️【参考】今回の記事につながった記録
#聾瞽指帰
#灌頂歴名
#灌頂暦名