マガジンのカバー画像

後で読む

47
運営しているクリエイター

記事一覧

コンパウンド戦略をSaaSスタートアップがとるべきか、という整理メモ

コンパウンド戦略をSaaSスタートアップがとるべきか、という整理メモ

SaaSの「コンパウンドスタートアップ」「コンパウンド戦略」という言葉は今年に入ってすっかり定着して、上場企業の決算説明資料でもちょいちょい目にするようになりました。

いろんなところで見聞きしてると、人によって「コンパウンド」が指している内容がけっこう違うように思うので、整理メモとしてまとめてみました。結論を先に書くと、「SaaSのマルチプロダクト展開は必須だけど、アーリーフェーズのコンパウンド

もっとみる
ポエムじゃないミッション・スタイルをつくる【14,000字超】

ポエムじゃないミッション・スタイルをつくる【14,000字超】

会社のミッション、あるいはビジョンやバリュー、スタイル、大事ですよね。でも、いざ決めようとするとどうしたらいいか分からない😮‍💨 特にスタートアップは、プロに外注せず、自分たちで決めるというほうが多いと思います。「ミッションを作りました!」という策定後の話は多くみかけますが、実際に “どう決めるのか” の策定プロセスが分かる事例は少ないです。

今年2024年ワンメディアは創業10周年を迎えま

もっとみる
newmo青柳氏が語った「マネジメントの失敗談」と「2020年代に必要なリーダーシップ」とは──LX Leadership Night #1イベントレポート

newmo青柳氏が語った「マネジメントの失敗談」と「2020年代に必要なリーダーシップ」とは──LX Leadership Night #1イベントレポート

自らの手で事業をドライブし、世の中に新しい価値を創出する方々に「学び、変わる」きっかけを提供する──そんな思いから、LayerXでは新たに「LX(=Learn&transformation)Leadership Night」というイベントコミュニティを企画しました。

同イベントは“社会を変える”スタートアップのリーダーシップメンバーが集うコミュニティを目指しています。イベントの中身の一部はnot

もっとみる
米国で需要急増!組織横断で営業データをととのえる「Revenue Ops」を徹底解説

米国で需要急増!組織横断で営業データをととのえる「Revenue Ops」を徹底解説

営業活動においてAI活用が当たり前になる時代になりつつあります。AIの分析機能や業務の自動化といった強みを活用し恩恵を受けるためには、AIが学習するための「データ」が必要になりますが、データの蓄積・運用には組織横断の連携が求められ、取り組みの規模が大きいことから難易度が上がります。

グローバル企業では全社横断的な取り組みを進めるために、デジタル基盤の統合や運用を一括管理し、推進する役割として「R

もっとみる

予実管理

予実管理はなぜ大事か予算(事業計画)とは現在の事業理解を反映したものである。予算は、売上の発生メカニズムやコストの発生メカニズムをモデル化する。モデルの中には変数(パラメータ)があり、基本的にはこの変数を達成していれば、予算が自動的に達成されるという前提で作られる。つまり予算は、その時点での事業の理解そのものを表している。

予算と実績が合わないということは、事業の理解が浅いということである。何か

もっとみる
日本版「Rule of X」: いまSaaSは成長と利益のどっちに重きをおかれてるのか?

日本版「Rule of X」: いまSaaSは成長と利益のどっちに重きをおかれてるのか?

こんにちは!ALL STAR SAAS FUNDの湊です。

2024年、1つ目のブログをゆるっと書いてみたいと思います。今回のテーマは、「Rule of X」が日本で上場しているSaaS企業にもあてはまるのか?、という超マニアックなテーマからはじめたいと思います。

「Rule of Xってなんだ??」
こう思われる方もいらっしゃると思います。

Rule of Xとは、アメリカのSaaS分野の

もっとみる
💪窪塚洋介的〜新時代健康法〜💪

💪窪塚洋介的〜新時代健康法〜💪

杏林予防医学研究所の、
"山田豊文"先生が京都で開かれている、
3日間の断食合宿に参加しました。
そこで素人の自分なりに学んできたことや、
様々な書籍、Netflix『ゲームチェンジャー』など有益な番組の情報を実体験の体感と感動、独断と偏見で箇条書きメモにてシェアします^ ^

様々なご意見や補足、反論あると思いますが、
あくまでも個人的なまとめです、
興味がある方は自分でも調べ、実践し、体感して

もっとみる

新規事業立ち上げのアンチパターン

新規事業立ち上げのアンチパターンについて考えてみる。

このアンチパターンは、完全な飛地の新規事業だけではなく、複数プロダクトを経営する中での隣接領域の新規プロダクトの立ち上げのときや、あるセグメントにPMFした状態から次のPMFを探すときも同様のアンチパターンが適用されうる。

ここでのアンチパターンは、1つ目の事業立ち上げ・プロダクト立ち上げで起こることはない。2つ目の事業や2つ目のプロダクト

もっとみる
資本政策の統計「取締役、執行役員・CxOはどのようにストックオプションを付与されるのか」

資本政策の統計「取締役、執行役員・CxOはどのようにストックオプションを付与されるのか」

このnoteは、令和6年税制大綱で発表された改正案の1である「税制適格ストックオプションの権利行使価額限度額の緩和」に関連して、スタートアップにおけるストックオプションの実態を調べて傾向について論じたものです。

先日のnote(以下)では、1人あたりの行使価額に着目して全体の傾向について論じています。

ストックオプションの権利行使価額限度額の改正について、税制大綱上において人材確保の観点で行う

もっとみる
【完全版】なぜ組織は衰退していくのか?(7500文字)

【完全版】なぜ組織は衰退していくのか?(7500文字)

2023年12月は、『TBS NEWS DIG』や『PIVOT』なので動画が立て続けに出るのですが、動画だけでは話しきれなかった部分があるので、今年1年間で考えてきたテーマについて、本記事で書いていきます。

問いとしては、下記の5つを網羅したものとなります。

① なぜ働かない社員が生まれるのか?(静かな退職/逃げ切り社員問題)
②「多様性」を推進しても、逆に亀裂が生じるのはなぜか?(フォールト

もっとみる
組織フェーズの変化に対応できないと”無価値”になる話

組織フェーズの変化に対応できないと”無価値”になる話

マネーフォワード取締役 グループ執行役員、ビジネスカンパニー COOの竹田です。

1年ほど前のnoteで、組織フェーズの転換点について書きました。

その後、社内外のマネジャーや経営者の方々から、この「組織フェーズの変化点」についてよく質問をされるので、今回のnoteでは「従業員数による組織フェーズの変化」について整理してみました。

はじめにこれは、私自身のこれまでの体験から整理した図になりま

もっとみる
ファストリ 柳井正: 無限の成長欲で10兆円のカリスマへ

ファストリ 柳井正: 無限の成長欲で10兆円のカリスマへ

グローバルで”消費者”にモノを売って、成長し続ける数少ない日本発企業がユニクロを運営する「ファーストリテイリング」だと思う。

会社HPに「業界でのポジション」というページを載せているのも珍しく面白い。海外企業との対比を業績・時価総額で載せているところから、並々ならぬグローバルで勝つことへの意識と自信を感じる。

「ひょっとしたら世界一になれるかもしれない」と1%の確率から始まったという柳井氏の旅

もっとみる
SaaSはキャズムを超えて次のステージに

SaaSはキャズムを超えて次のステージに

「企業データが使えるノート」をリニューアル
Next SaaS Media「Primary」
過去記事が閲覧可能なメンバーシップも開設!

*     *      *

データでみる「オワコン」ではないSaaSの現在地は?
2020年3月、Primary(旧:企業データが使えるノート)は、SaaS企業のデータ集計・コンテンツ制作を開始した。

当時、国内上場SaaS企業でARR100億円を超える

もっとみる
Vertical SaaSのスケールさせないスケール戦略

Vertical SaaSのスケールさせないスケール戦略

※本記事はイタンジ前CEO 野口 真平の記事です

今回はVertical SaaS(業界特化型SaaS)のスケール戦略についてイタンジの事例を用いて解説していきたいと思います。

前回解説した通り、Vertical SaaSは市場が1つの産業に限定されているものの、ポテンシャルを秘めているビジネス領域です。前回はその特徴を、アナログな領域が多い故にデジタルで深く掘り下げていける点を強調して解説し

もっとみる