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2022年春に開設された松本市立病院の『フレイル外来』。県をあげて健康長寿へ!

こんにちは、翼祈(たすき)です。
皆さんは、「フレイル」というものをご存知でしょうか?

「フレイル」がどういう状況なのか説明しますと、海外の老年医学の分野で使われている英語の「Frailty(フレイルティ)」が語源です。「Frailty」を日本語に訳すと「老衰」や「虚弱」、「脆弱」などの意味を指します。

2014年5月に、日本老年医学会は、「フレイル」と共通した日本語訳にすることを提唱しました。

「フレイル」は、厚生労働省研究班の報告書では「加齢に合わせ、認知機能や運動機能など心身の状態が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあることで、生活機能が障害を受けて、心身の脆弱性が出現した状態でありますが、その反面適切な支援・介入によって、生活機能の維持向上が可能な状態像」と言われていて、健康な状態と日常生活で支援が要介護状態の中間を意味します。

ほとんどの方は、「フレイル」を経て要介護状態へ進行すると想定されていますが、高齢者においては特に「フレイル」が発症しやすいことが判明しています。

高齢者が増えている現代社会において、「フレイル」を早期に発見し、適切に予防や治療をすることが大事な行動です。

私の家でも「フレイル」に近い人がいます。それは父です。

母が入院中、特に2024年に入って、0時から3時過ぎに寝て、13時過ぎに起きて、15時過ぎにご飯を食べ終わるという習慣が身に付いて、大変自堕落な生活を送っています。

母は間隔が空きますが、2回手術と入院でずっと気がかりだった部分のメンテナンスを終えて、今は動けなかった母より、父の方が全く動かなくなっています。

そんな「フレイル」が気がかりな家族がいる私ですが、愛媛県には、『フレイル外来』という科があるそうです。

高齢化が進んでいる地域の病院が『フレイル外来』の開設に乗り出しています。理学療法士や医師などが、要介護一歩手前となる「フレイル」や「プレフレイル」の原因を探って、それぞれに適した方法で改善を図ります。

元気に自立して過ごせる「健康寿命」を延ばそうと、町ぐるみで「フレイル」を予防することに励みます。

今回は、愛媛県松本市立病院が取り組む、『フレイル外来』のその効果について特集します。

『フレイル外来』のある松本市立病院。開設後の3ヵ月後の患者の効果とは?

2024年5月下旬、松本市立病院の『フレイル外来』に、近所に住む男性Aさんは医師による診察を受けた後、理学療法士から右足の筋力をつけるトレーニング方法を教わりました。

1週間前、『フレイル外来』の開設を知った家族のすすめで初めて受診しました。問診以外にも身体や口腔、認知機能を検査したところ、「フレイル」の状態にあると判明しました。歩き方や片足立ちなどから、特に右足の筋力低下が判明しました。

『フレイル外来』を受診した男性Aさんは、「最近尻が小さくなって歩きにくいと感じていました。外出するのも億劫で、テレビを見て過ごすことが多くなりました」と述べました。

この日は初診から1週間分の歩数計データをベースに、理学療法士から「今よりも1日500歩増やしましょう」との指導も受けました。検査で筋肉や骨の維持を助けるビタミンDの不足も判明し、管理栄養士からは「ビタミンDの摂取を意識して下さい」と助言を受けました。

「個別に指導して頂けてありがたいです。3ヵ月後はもっと動ける様にしたいです」と笑みを浮かべました。

松本市立病院は、高齢化が進む地域の需要に応えたいと、2022年春に『フレイル外来』を開設しました。循環器内科や整形外科医などが診察を担い、2024年5月末までに周辺地域の高齢者およそ130人が受診しました。

初診での検査結果を踏まえ、松本市立病院が主催するフレイル教室で集団指導したり、その人に合わせた運動メニューを作成したりする以外にも、地域の「通いの場」などを紹介して参加を促進しています。

通院のない期間もモチベーションを維持して頂くため、担当の理学療法士などが電話で“激励”したり、【フレイル予防手帳】を配布して毎日の取り組みをチェック表に記入して頂いたりと工夫しました。3ヵ月後の診察での状態改善を掲げています。

2024年2月中旬までの松本市立病院を受診した人を対象にした調査によりますと、初診時に「フレイル」だった人の割合は22%でしたが、3ヵ月後には13%と減少しました。

『フレイル外来』を担当する清水政幸医師は、「『フレイル』に隠れていた疾患を治療できたことで、改善に結び付いたケースも少なくありません」と説明します。

現在は松本市立病院以外にも、2023年秋に『フレイル外来』を開設した市中心部の民間病院も含め、松山市内3ヵ所の病院と連携し、「医療に繋げることで、その人の状態を正確に評価し、より効果的な対策ができる様になりました」と松本市の担当者は、手応えを口にしました。

参考:フレイル外来(診療部) – 松本市立病院

日本国内で先駆けて『フレイル外来』を開設した東京都健康長寿医療センターのフレイル予防センター長の男性Bさんは、「心身の衰えは『年のせい』と片付けられてしまいがちですが、背景に慢性腎臓病や糖尿病など、色んな疾患が隠れている場合も多いです」と危惧します。

具体的には一般的な「フレイル」の予防では「たんぱく質の摂取」が推奨されていますが、腎臓病の場合はたんぱく質を控えた食事にする必要があります。

「専門医による『フレイル』の診察や検査を受け、一人一人に適した対処をしていくことが重要だと言えます」と語りました。

とにかく寝てばかりの父

父は昔はもうとにかく動き回って、夜何時になろうと21時まで畑の草取りをしたりと、落ち着くことがありませんでした。場合によっては、夜中になっても外で畑作業をして、よく「新聞屋さんが新聞持って来て、受け取った」と言っていたほどでした。

今は、2023年に夏が暑すぎて、外で作業をするのが億劫になってから1日の大半を寝て過ごす様になりました。

起きているのは、食べる時とタバコを吸う時と、お風呂、後ひたすら寝たら、テレビを夜中3時過ぎまで観ている時。

そのことで、以前とは違う、「新聞屋さんが新聞を持って来た」時間に変わってしまいました。

寝てばかりのせいか、非常に疲れやすい。足も上がっていない。ヨボヨボ歩く。それ以外でも無呼吸症候群もあって、いびきもかく。

退院して母が元気になってから、今までやっていたことも父は母に押し付け、何かにつけて、「自分はおじいちゃんだから」と言う様になりました。

かなり「フレイル」だと思いますが、父は大の病院嫌い。周りから「病院に行った方がいいよ」と言っても聞かず、自分から自主的に行く人ではありません。

そのことで、このまま要介護になっても仕方ないだろうと、私も母も諦めている部分があります。

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