トーキョーコーヒーやかけはしなど、不登校の子に寄り添う居場所が次々と開設。
こんにちは、翼祈(たすき)です。
コロナ禍を経て、4年目。2020年春の一斉休校や、その後の行事、部活動などの学校生活の行動制限は、小中高生から友人との関係構築や成長の機会を奪い、コロナは子ども達に深刻な影響を及ぼして来ました。
国立成育医療研究センターが小中高生などに行った実態調査では、2020年4~5月の時点で「集中できない」「すぐに苛々してしまう」といったストレス反応を訴える子ども達がそれぞれ3割以上超えました。2021年12月時点でも中等度以上のうつ症状を罹患する子ども達が16%になりました。
実態調査のデータは深刻な形で表面化しました。2022年度の小中学校を30日以上欠席した不登校の状態にある子どもは、2021年度から5万4000人余り、率にして22%増え、29万9048人でした。
いじめの認知件数は小学校が55万1944件、中学校が11万1404件、高校が1万5568件、特別支援学校が3032件で、トータル68万1948件と、2021年度より6万件余り増え、過去最多となりました。
新型コロナウイルスの感染拡大で臨時休校や分散登校が影響した2020年度に対し、2021年度からはこれまでの体制に戻り、子ども同士の関わりが増加したことが素因とみられます。
文部科学省や厚生労働省によりますと、2022年の小中高生の自殺者数は514人に上り、統計の残っている1980年以降で最多となりました。2021年も473人と多かったといいます。
2022年の内訳は高校生が最多で354人、次に中学生の143人でした。
文部科学省は「生活リズムが乱れやすく交友関係を構築することが困難で、登校意欲が沸きにくい状況下にありました」とデータを分析しています。
今回はお子さんの不登校を親御さんはどう思っているかと、以前とは違う不登校の子ども達を支援している団体についてご紹介します。
不登校のお子さんを持つ親御さん、その気持ちは?
年間30日以上学校を欠席した「長期欠席児童・生徒」の中で、情緒的理由や心理的、社会的素因などで学校に行かない「不登校」の保育園などの児童は7939人(2021年比26%増)となり、小学生などの学生は1万3597人を超えました(2021年度比20%増)。
長期を欠席する子ども達の中には、新型コロナウイルスの感染しない様に、本人や保護者の意見で敢えて学校に行かない「新型コロナウイルスの回避」は、保育園などの児童が7444人で2021年の2.8倍となり、小学校などの生徒は2643人で4.3倍に上りました。
新型コロナウイルス関連の素因以外にも、不登校をすることで休養や自分を顧みる時期だと判断し、学校への通学を無理強いしない考え方が、教育現場や親御さんの間で浸透したことも不登校の増加に影響を与えたといいます。
担当者は「不登校の素因は多様化かつ複雑化しており、対策することが困難です。不登校を未然に防ぐことの推進が重要だと感じます」と説明します。スクールカウンセラーの勤務日数を拡充するといった、学校が子ども達の些細な変化を見落とさず、早期に専門家と対応できる体制づくりを強化しています。
参考:都内公立小中学校の不登校、過去最多の2万6912人 日本経済新聞(2022年)
不登校の子ども達の居場所①『トーキョーコーヒー』
不登校のお子さんを持つ親御さん達が親睦を深める【トーキョーコーヒーあだち・かつしか】が、2022年9月末から東京都足立区などで取り組みをスタートさせました。お子さんと共にお茶会や手芸などを楽しみつつ、胸に抱える悩みや教育現場へ感じる気持ちをシェアします。お互いに深く親睦して、親御さんは自分の子と向き合う手段を手探りしています。
2022年10月24日に同東京都足立区東和三の東和地域学習センターで開催された3回目の集会には、親御さんとお子さん、取り組みの趣旨に共感した人など20人程度が集まりました。この日は、ビワの葉を焼酎に漬け込むことで、虫刺されに効果的田とされる「ビワの葉エキス」作りを行いました。大人が集まって作業する光景と、子ども達が大人の周りを走り回る和やかな空気に包まれました。
“登校拒否”をもじった造語である『トーキョーコーヒー』の取り組みは、奈良県の団体の発案で2022年夏から各地に浸透していきました。【あだち・かつしか】を発足した女性Aさんは、「考え込んで悩むより、まず参加して楽しんで心から打ち解けるのが大事」と述べます。同じ不登校で悩む同士、話題は自然と子育てや学校教育へ感じる気持ちへと拡大していったといいます。
女性Aさんは今までの集会で、小学1年の次女が時々学校に通学できないことを話し出しました。学校の配慮もあって、事前に連絡して学校を欠席している場合もあります。そうした自分の子の体験を話し合うことで、子育てする上でのヒントをシェアできるようになりました。
同じく【トーキョーコーヒーあだち・かつしか】の発足に携わった女性Bさんは、「小学3年の長男が学校に通学したくないと言っていて、その悩みをここでシェアしたかった」と打ち明けました。
【トーキョーコーヒーあだち・かつしか】の集会は親御さんが心を整えつつ、おこさんの自己肯定感を高める居場所です。女性Aさんは「不登校に対してマイナスイメージを抱く参加者が少ない分、お子さんも自分の存在を肯定してくれる安心感を得られます」と説明します。
画像・動画引用・参考:トーキョーコーヒー
子ども達の居場所②フリースクール《かけはし》
「ここにはいつ来てもいいし、いつ帰ってもいいよ。今日は何もしたくないならしなくても大丈夫だから」
神奈川県横浜市旭区の公民館の一室では、隅のテーブルで、顔が下向きの女の子に男性が喋りました。初対面の緊張をほぐす為に、ゆっくりとした口調で、優しく語りかけます。このフリースクールは、不登校の子ども達のために男性ら夫婦で立ち上げた居場所です。
「悲しい思いを抱える子ども達にもっと沢山寄り添ってあげたいのに」。市立小学校で教員をしていた男性はそう悩んでいました。発達障害や家庭の事情がある子ども達を多く観てきました。ですが、教員としての時間や職権には限度があります。
そんな中、小学校の元教え子が中学に進学した後で不登校になったと耳にしました。「学校以外でも居場所が子ども達に必要だ」。溜め込んでいた想いが溢れました。一緒に教員をしていた妻と小学校を退職し、2021年4月、横浜市内の公共施設を借りて子ども達を受け入れる「居場所」と命名したフリースクールをスタートさせます。翌2021年5月、一般社団法人《かけはし》を立ち上げました。《かけはし》を立ち上げたきっかけになった小学校の教え子が最初の頃は唯一の利用者でした。
《かけはし》での決め事は「子ども達が自分の意志を尊重し決定すること」。集団生活が難しく、授業についていくのに時間がかかったり。不登校の理由は十人十色ですが、子ども達は自身の自己肯定感が低かったといいます。「自主的な学びをすることで自己肯定感を高められます。子ども達が大人に合わせるのではなく、子ども達に大人が合わせることが重要です」と男性は話します。
1人のために立ち上げた《かけはし》にも、現在は神奈川県内外から60人ほどが通います。市内5ヵ所で週4回開所します。職員の人件費や公共施設の大きさから、受け入れ態勢は限界に近付いているといいます。毎月の会費は5000円にまで抑えています。公的な補助は得られず、運営はとても苦しいといいます。夫妻は《かけはし》をの開所しながら、アルバイトをして日々の生活費をやりくりしています。
「私たちだけでは子ども達全員に寄り添うことは不可能です」と説明する男性。こども食堂や学習支援を行う団体と協議会を設立したり、《かけはし》に通う子の籍がある学校と面談を重ね、連携を進強めています。「学校と家庭以外の子ども達の居場所がまだまだ少ないのが現状です。地域全体が子ども達を見守る共生社会にすることがとても大事となっていきます」。
支援が届いていない子ども達と繋がっていくー、フリースクール名である《かけなし》に託した1つの願いです。
画像引用・参考:まなべる いばしょ かけはし
お気付きの方も多いと思いますが、
私は自己肯定感がかなり低いです。元々褒められるシーンが余りなく、学生時代はいじめや嫌がらせ、大人になってからはパワハラなど色々受けて来ました。決まって、「あなたって何も出来ないのね」とずっと言われて生きて来ました。
私の高校は進学校だったのですが、受験に失敗してしまった時に、学校の入り口に貼り出される「○大学、合格おめでとう」にも勿論書かれることはなく、日本史が学年一できた私が滑り止めしか受からなかった現状に、先生たちが失望し、物凄く他の人にはしなかった、冷たい目線で私が卒業するまで見られました。あの時の視線の冷たさは今でも目つきだったりとか、やっぱり覚えていますね。
大学中退後、面接も落ち続け、引きこもりの中「何で同じ20代の人はキラキラしているのに、自分は働くことすらできないんだ」と苛々して、ますます自己肯定感は下がり続けました。
褒められた経験が少ない分、今褒められるとどんな顔をしていいのか分からず、よく分からない返事で返してしまいます。
こちらの記事で紹介した子ども達の居場所①と②もとても良いものだと思いました。自己肯定感は一度下がると上げることが非常に困難なので、学校に行けなくても、周りの大人が「大丈夫だよ」と声をかけてあげるだけでも違うと思います。
今は色んな要素で不登校のお子さんが増えているんだと思うんですが、そんなお子さんが心を許せる居場所がもっと必要です。私はこれからも記事を書いて、「一人じゃないよ」というメッセージを発信していきたいなと思っています。