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読書記録.3「さむけ」/ロス・マクドナルド/小笠原豊樹・訳
久しぶりにハードボイルドミステリを。
ふんわりした感情系の小説を続けて読んでいると、ハードでクラシカルな小説が猛烈に読みたくなってくる。
しかも、季節は秋だ。
個人的に、春夏は感情・表現系、秋冬は推理・哲学系の読書傾向がある。
季節に合わせて感受性と思考の領分が変わるらしい。
確かに、穏やかな春の日にチャンドラーやディクスンカーって、いまいちな感じだ。吉本ばななや、タゴールの詩集なんかがいい。ぶわ
読書記録.1 「ザリガニの鳴くところ」/ディーリア・オーエンズ/友廣純・訳
ディーリア・オーエンズの「ザリガニの鳴くところ」を読んだ。
基本的に本は読んだら終わりのタイプで振り返ることなどめったにないのだが、感想を書いてみようと思う。
本作は2021年の本屋大賞翻訳小説部門賞を受賞した、アメリカのミステリー小説である。
同部門の受賞作品は、2020年の「アーモンド」(ソン・ウォンピョン)と、2019年の「カササギ殺人事件」(アンソニー・ホロヴィッツ)を読んだことがある。
私自身のこと ちょっと独特な自己紹介
誰が何をしてるんだかわからなくなるときがある。
朝、キッチンで歯を磨きながら、あれ、ここってどこなんだっけ。これ、なにしてるんだっけ。
夕方の電車で窓に映った自分を見て、あれ、これ誰だっけ。私ってこれのことだっけ。
夜の公園で友達とおしゃべりしながらふと、この人誰だっけ。この人と喋ってるこれ、なんだっけ。
私にとって自分というものはちっとも確かではない。という文章の主語である「私」も、実はよくわ
読書推進について思うこと
常々思っている。
私自身は読書に抵抗のない人間だけれども、読書推進という言葉が好きになれない。というか嫌いである。
読書が大事でないと言っているわけではない。
読書は大切だ。だが、「推進」するほどのことかといつも思う。
活字離れが騒がれて久しいが、いつの時代も読む人は読むし読まない人は読まない。読まれる本は読まれるのだし、読まれない本は読まれない。読みたい人は読む。それでいいんじゃなかろうか。と