無題2
(2024/8/29 メモ帳)
また きた
水面が陰で覆われる
沈んでゆく―――底なしの重い空気
陰であり鬱であると分るのは陽向を知っているからだ
心の重みがわかってしまう
確かに重い ということが
目に見えないものの重さがわかるとはいかなることなのか
しかしこれはあきらかに気分である
突然嵐のようにやってきてはいつのまにか去っているあれ
観察してみよ
麻酔のかかったまぶた
かたく閉じた声帯
腕 指 脚 弛緩 だるさ
暗がり 閉じてゆく全身
全身が綿のようだ
貝のように殻をかたく閉じて
奥底に沈んでゆきたいと思う
そこは冷いだろうか温いだろうか
人間に生まれたということは業なのか
大きいものを見すぎている 否
大きすぎるものを見ている
小さいものを見よ小さいものを
自分の本来の重みを確かめる
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