日記#10 『舐めてる』
「お前、それは社会を舐めてるよ」
そう言ったのはバイト先の人だった。
「いつか必ず痛い目見るよ」
近くにいたもう一人の先輩もそう言った。
僕が少し未来への展望を語っただけでこれだ。
「いやでも…」
僕が何とか話の続きを言おうとするが、遮られてしまう。
「まぁいいんじゃない? 痛い目見た方がいいんだよ」
嫌味ったらしくそう言われた。
僕の言い分も聞かずになんだ。分かってるよ難しいことくらい。分かってるよ甘えてることくらい。分かってるよ考えが足りてないことくらい。
でも僕の僕だけ