日記 #23『自棄』

最近、本当に将来について真剣に考えている。しかし考えても特に答えが出る訳でもない。ただ、あーどうしような。という不安だけが残るのだ。この調子で僕が文章を書き続けたとしても、成功する兆しははっきり言って1ミリたりともない。だとしたら趣味で書いて、普通の仕事をするのが一番無難なんだろうということは、なんとなく分かっている。第三者だって、きっとそう言うだろう。ただ僕のプライドが邪魔をする。今はまとまった時間が取れないから書けないだけで、時間があればきっと僕はとんでもない、世界をあっという間に変えてしまうくらいの作品ができるさって言ってる。
僕だって長いこと書いているから、そう思いたい気持ちも分かる。しかしながら現実は厳しい。金はこれからだって必要だし、小説だけで食っていけるなんて思っちゃいない。でも僕は文章を書きたいと思っている。理由なんか後でいい。
正直言って、今の自分にうんざりだ。いつも僕は自分にうんざりしてる。ある一定の数値を超えると、こうして文章で自分を貶めないと自我を保ってられないんだろうな。しかしこれを世間一般に公開してるのもまた、中々気持ち悪い。自慰行為と何ら変わりないよな、こんなの。僕は僕を文章で貶め、それを見せることによってある程度慰められているのだ。自分ってやつは本当に厄介だよ。バイトもほぼ毎日あって、休みなんかろくにない。だから疲れ果てて考えることがネガティブなんだ。
いやそもそも、季節が悪い。夏ってのが僕は昔から嫌いだ。何するのも正当化されて、何しても許されるような、この季節が。何しても許されるから、何をしても満足感なんて得られないんだ。
季節が悪いわけないか。冷静になって自分の声を聴いてみよう。僕は自分にだけは素直なんだ。いやほんとに。
もう何でもいいから、楽になりたかった。さっさと首にかかった徐々に縛られつつある紐を、きつく結んでほしい。それで全てが解決するならそれでいい。悲しいけれど、来世に期待するしかないみたい。
何しても結局、苦しいという現実からは逃れられないのだ。普通に働く、それ自体が苦しい。何もせずにダラダラと生きる、これも苦しい。だとしたら僕は、小説に全力をかけたい。全ての知識、知恵、経験を活かして人の心を揺さぶり、考えてくれるような、そんな物語を紡いでいきたい。薄く暗い、暗雲がたちこめる中、どこか儚く、物悲しい文章を書いていたい。

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