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旅の徒然

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2023年1月の記事一覧

旅のエンドロール 浮世雲

旅のエンドロール 浮世雲

馴染みの寿司屋の大将は呟く

“浮世雲さんのnote ふくみたっぷり
過ぎて いきなり 読んだ人
何が 言いたいのか 訳わからないですよ”

“ギランバレーになる前から 知ってるから わかるけど ….”

横で 微笑みながら 聞いていた
若過ぎる女将は 呟く

“全部 読んでます(笑)”

“そうなんよ この話の前振りは
三ヶ月まえにして あって
ここに 繋がる訳でして”....

“そんなの わ

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“無我霧中”  旅の徒然 浮世雲

“無我霧中” 旅の徒然 浮世雲

朝目覚めれた
目の前は この景色

“無我霧中”

深い深い霧に包まれて
色彩を忘れた水墨画のような 景色

美しい

凍える中 しばし眺める

深い深い霧は 晴れない
急ぐ旅で無し....
湯に浸り 霧を眺めて....

少し 晴れて来た

“何しよう”

やっと そんなことが 思える朝 
霧深い 非日常の空間 
宿を後に 前の茶室は お休みらしい

そうだ 美術館へ行こう

岡田美術館で 伊藤

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逢花打花 逢月打月  旅の出逢い…浮世雲

逢花打花 逢月打月 旅の出逢い…浮世雲

雨が降り出し 宿に籠る
宿の玄関にかかる書に魅せられる

宿のコンセプトが 描かれている

何が言いたいか
余計に わからない…,
ならば

“その瞬間 生きて
その瞬間 死んでいる
今を 生きる”

浮世雲

玄関横 
屏風で仕切られ 立礼台が置いてある

年末 震える手を 見た坊は呟く

“それでは 初釜は 無理だ”

残酷だが 現実だ
初釜の お招きを 辞退した

“手習いは 無いのですが”

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カメラを持って…旅の景色を  箱根強羅 

カメラを持って…旅の景色を  箱根強羅 

外は小雨
今宵は大雨になるらしい

夕暮れまでの ほんの間

景色を切り取りに 

門を出る

温泉街の 急坂
雨で 滑らぬように 降りて行く

目に入る 非日常の景色

駅員に 訪ねる

“写真撮りたいので入ってもいいですか?”

“どうぞ どうぞ 撮ってください”

そんな やり取りが 心地よい

深い霧の中 
少しずつ 近づいてくる

富士は何処へ 五里霧中の世界へ  旅の徒然 浮世雲

富士は何処へ 五里霧中の世界へ  旅の徒然 浮世雲

旅は始まる

曇りの天気予報は 外れ
暖かな晴天に

“屋根の無い車に すれば良かったか?”
そんな 事さえ 思うくらい

思っても 言葉にすると 
今 乗ってる 赤い亀号が 拗ねるから
言わないけど

サービスエリアでこの景色をみたら
ホッとする

“三つ子の魂は百まで”
御意である

小腹が、空いたので…
餃子も有名なんだなと

摘んでいると 
作業着姿のおっちゃんが やって来た
そう 此処に

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“旅を重ねる”  プロローグ

“旅を重ねる” プロローグ

また 旅?
そう 旅
旅を重ねる

気負わず 力が抜けた旅

重力に打ち勝てないくらい
全く力が入らなくなったから...

本来の力の入れ方を 
身体が 覚えるまで
旅を重ねる

川と山と雲と花を 眺める日常

海も見たいし
雪も見たい
温泉にも 浸かりたい

朝目覚めれたら
何食べようしか 思えなかった一年

何したいって 尋ねられても
今日 生を繋ぐのに精一杯で
......

旅の準備は そ

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初夢な旅のエンドロール  浮世雲

初夢な旅のエンドロール  浮世雲

クリスマスの賑わいが
さっと引いた師走の末
着物蔵から 一枚の襦袢を持ち出す

部屋の着物掛けに 飾る

煤払いに 大祓 正月の準備
慌ただしくも 愉しい日々

目が覚めれて いつも 眺めて

新年旅に出た
始まりは 朝の景色から

気がつくと 朱に魅せられ

海に居た

招かれた宿は 竜宮城

日の出を眺め
不思議なご縁だと 言われ
浮き富士に魅せられ

お伊勢に呼ばれ
荒御魂に 震える

お伊勢に呼ばれて  御参りを  旅の徒然 浮世雲

お伊勢に呼ばれて  御参りを  旅の徒然 浮世雲

一富士
二鷹
ここは 伊勢

Google先生は大渋滞を告げる
皆がナビで動くから大渋滞
参道まで辿りつくのだろうか?
相変わらず並ぶのは 大の苦手

でも 大丈夫
“お伊勢に呼ばれたから”
かつて 自転車で走った道を行く
ほんの数分走ったら
一番良い 駐車場が空いている。

皆さん 並んでる

すごい人だ
ただ
その中の1人でもある

招き猫は 眠たげで

御参りを させていただこう

日の丸が

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“浮き富士” を眺める 旅の朝 200キロ離れた三重 鳥羽相差より

“浮き富士” を眺める 旅の朝 200キロ離れた三重 鳥羽相差より

宿を出て あまりにも いい青空
もしかして 東の海を眺める

“富士山だ”

200キロ以上離れた この地
冬の日の朝 全ての条件が 重なると
現れる

海上に浮かぶ富士山

見えるようで 
見えなくて
その姿を表しては
ふっと消える

けど
そこには 富士山がある

坊が呟く
“双眼鏡で観たら 山頂の雪まで
はっきり見えるよ”

御意

今は 肉眼で観たいんだ

この景色の中で
自らの足で立ち

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旅の御縁は 乙なもの 浮世雲な 旅の宿

旅の御縁は 乙なもの 浮世雲な 旅の宿

じっと顔を見つめ

不思議だ 不思議だと 
繰り返す女将さん….

“釣れたのは 河豚一匹” 

宿に戻る

冷え切った身体を
麦飯石の温泉で温める

海辺の宿
海女と漁師が営む宿 
民宿である

食事処の扉を開け...
しばらく 固まる

ここは 竜宮城だ....
竜宮城は大好きである

鯛や ヒラメが舞い踊る
伊勢海老三昧....

正月だとはいえ
素晴らしい

果たして 食べきれるのか?

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“海を見ていた午後”.  浮世雲な旅の徒然

“海を見ていた午後”. 浮世雲な旅の徒然

目覚めの景色 海のよう

海へ行こう
南へ
孵化した鮎達と同じように いつもの川を 降って….

山脈に当たった西風は
雪を降らせ 
クラウドストリートをつくる
導かれるように南へ

気がつくと

海に居る

晴れていたら 此処から 
200km離れた
海に 浮かぶ富士山が見えるらしい

陽の光も 天使の梯子に

海女の街
朱に染まる神社へ