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狂気の取材: 人のフリした神たちの作品紹介

狂気の取材: 人のフリした神たちの作品紹介

物語と取材何かを作り出すには材料が必要だ。

聖書(ハガレン)[1]で述べられている通り、世の中は等価交換である。0から1は作れない。

オムレツを作りたいなら10個で210円の卵が必要だし、人体錬成したいなら子供の小遣いで買える有機物とか、プライスレスな魂を用意しなければならない。

無形の何か、発明とか音楽とか、目に見えないものでも、作るには材料が必要だ。発明であれば大量の論文や特許文献を漁ら

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春うららかな快晴の日曜日に、一万五千文字のブラック企業をつくる方法を書いたが、全くバズらなかった話【理科系の作文技術】

春うららかな快晴の日曜日に、一万五千文字のブラック企業をつくる方法を書いたが、全くバズらなかった話【理科系の作文技術】

ブラック企業をつくる方法という記事をかいた[1]。

これは、もちろん、”ブラック企業をつくる方法”と銘打った、”ブラック企業(的なメンタリティ)を見分ける方法”である。僕はブラック企業的なメンタリティを持つ人が一掃されればよいと思っている。この記事を逆説的な警句として書くことで、就活生や転職中の人がブラック企業を避けるのに役立てばと考えていた。

この記事を書くのには結構な労力を費やした。主に心

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最近世に広がっているインテリマッチョイムズ【ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち】

最近世に広がっているインテリマッチョイムズ【ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち】

 高校時代、僕は日本史のテストで7点をとった。もちろん100点満点中の7点だ。まったく勉強しなかった結果がこれでもかと点数に反映されていた。

 一桁台の点数をとった理由は、僕は日本史にまったく興味がなかったからだ。僕が知っていたのは新撰組の小説から得た史実くらいである。多分、その辺の時代の問題が、その時のテストの7点分の配分だったのだろう。

 だけれど、そのテストの結果を受け取ってから15年以

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仮面とバイク、そして血【シン・仮面ライダー】

仮面とバイク、そして血【シン・仮面ライダー】

※本記事は一部ネタバレを含みますので、未鑑賞の方はお気をつけください。

仮面の男 男は拳を振り抜いた。その重い拳は相手の頭蓋を砕いた。

 固いはずの物体が大きな力で潰されるような、嫌な音がした。

 振り向きざまに別の相手を殴る。次々にやってくる敵たちを倒すうちに、あたりには血溜まりができていた。

 血、血、血。

 拳はどんどん血で重くなっていった。

 男の手はもはや人間のものではなくな

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モザイクの向こう側が見たくて【「秘匿捜査」レビュー】

モザイクの向こう側が見たくて【「秘匿捜査」レビュー】

※上のイラストは「ハコヅメ」7巻kindleの位置No.139より引用

 突然だが、皆さんはモザイクの向こう側を見たくなったことはあるだろうか?

 恥ずかしがることはない。隠されたものをどうしても見たくなるというのは人間の性というべきものである。秘密は人間の想像力を掻き立てる。

 例えば、ミロのヴィーナスは両腕を失っていたからこそ美しい、という話は有名である。失われた両腕はいわばその歴史の中

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半導体と恋バナ【「2030半導体の地政学」レビュー】

半導体と恋バナ【「2030半導体の地政学」レビュー】

流行りものとキュンと女子会流行り物はあまり好きでない。
一世風靡した作品は、なぜか敬遠してしまう。

そして流行が過ぎてしばらく経った後に見返して、めちゃくちゃ面白いと膝を叩く。
だか、時すでに遅し。
世間の関心は既に別のところにある。
飲み会の場で一人、古い話題を延々と喋り周囲をうんざりさせることになる。

ちなみに、2016年に放送され流行した『逃げるは恥だが役に立つ』を2023年に視聴する今

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安楽椅子探偵は電気羊の夢をみるのか?【Web小説レビュー:providence eden】

安楽椅子探偵は電気羊の夢をみるのか?【Web小説レビュー:providence eden】

文学的フェチズムについて僕はミステリに造詣は深くないけれど、時々探偵小説を読む。

部屋から一歩も出ずに、推理を行い事件を収束させてしまう人を、安楽椅子探偵と呼ぶ。彼らの論理的思考は図抜けているし、小さな事から広域の事象を想像する力も、生中ではない。思考を広げるのも、収束するのも、上手すぎる。それに、あの日常の一幕を剥いだらとんでもない事実が隠れている、という感じがたまらない。

そんなわけで僕は

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かっこいい人たち。『フェルマーの最終定理』の紹介

かっこいい人たち。『フェルマーの最終定理』の紹介

こんにちは。本を一冊紹介します。かっこいい人達の話です。

概要『フェルマーの最終定理』[2]は350年間解かれなかった、数学界最大の難問を解いた人たちの物語です。

いたずらっ子みたいなフランスの天才数学者、フェルマーは『算術』という数学の本の欄外余白に、

と書き記しました。

文章で書かれるとややこしいですが、まず中学校で習うピタゴラスの定理を考えてみるとわかりやすいです。

x² + y²

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好きなweb小説を紹介します。【モルモット・パレード】

好きなweb小説を紹介します。【モルモット・パレード】

 私は『小説家になろう』というWebサイトによく小説を書いて投稿しているのですが、時々、他の人が書いた作品を読みます。

 今日はその中でも、私が好きな作品を紹介します。

 「かえる」さんの『モルモット・パレード』という作品です。

https://ncode.syosetu.com/n3727gb/

 皆さん、『なろう』の小説にはどのようなイメージを持っていますか?

 おそらくですが、大体

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【忘れえぬ魔女の物語】上手さが突き抜けることをある時代では芸術と言った

【忘れえぬ魔女の物語】上手さが突き抜けることをある時代では芸術と言った

レビュー『忘れえぬ魔女の物語』という小説を読んで、思うことが、二つありました。

 "知的な諦観"と"卓越した文体"についてです。

 『忘れえぬ』は宇佐楢春さんが書いた小説で、第12回GA文庫大賞の金賞作です。

 このお話は、相互理解を諦めている主人公に、何の気無しに、そして真摯に、近づこうとする女の子(たち)の物語でもあります。

 そして先に述べたとおり、このお話のポイントは"知的な諦観"

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傍観者に期待するのは間違ってる【「シャガクに訊け!」感想】

傍観者に期待するのは間違ってる【「シャガクに訊け!」感想】

シャガクに訊け!がいい小説だった

 「シャガクに訊け!」を読了。いい本!思わず普段あまりつぶやかないTwitterにAmazonのリンクを投稿するくらいいい小説だと思った。

明瞭な主題は物語と要素の有機的なつながりを生む

 不思議なことに、この本はストーリーの構造が凝っているというわけではないにも関わらず(綺麗な構造だとは思うが)、物語によって何を語りたいかということが明瞭に伝わってくる。昨

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3年かけてネット小説を書いたけど誰も読んでくれないので自分でレビューするという地獄【黒い服の魔女】

3年かけてネット小説を書いたけど誰も読んでくれないので自分でレビューするという地獄【黒い服の魔女】

1.誰も読まないもんで
タイトルの通りである。

 2019年6月15日に「小説家になろう」に拙著「黒い服の魔女」第一話を投稿してから約三年後、ようやく最終話を投稿した。ただし、三年間ずっと継続して書いたわけではなく、休み休み書いていたため、文字数は多くない。だいたい三万字程度の分量である。

https://ncode.syosetu.com/n4963fo/

https://kakuyomu

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ハチ公とネコとピラニアと人間の経済【ヤバい経営学】

ハチ公とネコとピラニアと人間の経済【ヤバい経営学】

ハチ公前の広場に落とされた千円札
千円札が落ちていたとしよう。渋谷のハチ公前の広場を思い浮かべてほしい。そこにピカピカのピン札が落ちている。三時間後にもう一度その千円札が落ちていた場所を見たとして、まだその千円札はそこに残っているだろうか?

なんとなくだが、千円くらいならネコババしても大事にならなさそうだし、小銭を拾うよりそれなりに得した気分になれそうだ。ちょうどいいランチ代になる。

というわ

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負け犬たちの哲学【14歳からの哲学入門】

負け犬たちの哲学【14歳からの哲学入門】

哲学は死んだそうだ。

僕は博士(Doctor of Philosophy, Ph.D)なので、哲学(philosophy)が死ぬのはすこし困る。遺伝学を専攻して理学博士になった僕は自分のことを科学者だと思っているし、科学は元々哲学と起源を同じくするからだ。

古代ギリシャの「最初の哲学者」と呼ばれるタレスは自然のメカニズムを解き明かそうと試みたことから、自然哲学者と呼ばれている[1]。彼は自分た

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