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ささぶね【ゆったり共同運営マガジン】

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「ほんとうに素敵だなあ」という方たちといっしょに運営しています、ちいさな文芸部あるいは同好会みたいな場所です。 マガジンに入れてアップしたら、お互いにコメントをそっと無理なく送…
運営しているクリエイター

#言葉

呼吸【詩】

呼吸【詩】

あなたを起こさないように
ブランケットをかけた

きょうは土曜日
洗濯をして
お皿を洗って
トイレの掃除もした
でも
あんまり頑張りすぎないように
しないといけない
体調にはじゅうぶん
気をつけないといけない
仕事はもう、さ来月まで
休みがとれないのだから

あしたは投票に行こう
それからおいしいご飯を食べるのだ
本も読んで
音楽も聴こう
元気でいるために必要なこと
全部しよう
でも
あんまり頑張

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Remix note 2021【#自己紹介】

Remix note 2021【#自己紹介】

 自己紹介のnoteが、ずっと定まらずにいました。

 ある時は「これ!」と思ってプロフィール欄に固定してみても、しばらくするとすぐに、なんだか違うような気がしてしまって……。

 でも、年末に一年分の自分のnoteを日記から創作まですべて読み返した時、そこには、恥ずかしいことも、真面目すぎることも、たくさんたくさん書いてあったのですが、

 ようやく「あぁ、この振れ幅が『じぶん』なのかもしれない

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気持ちの良い朝のある日々【エッセイ】

気持ちの良い朝のある日々【エッセイ】

 早く寝るようになったら早く目が覚めるようになった。
 起きなきゃ、と思わなくても無理なく起きられるようになってほんとうに嬉しい。そう、朝一番から「嬉しい!」のだ。そのことは今の生活に何というか、とてもひかりをもたらしてくれている。

 時間があるので、朝食もきちんと摂るようになってきた。
 コーンフレークに蜂蜜とミルクをかけたもの、それからバナナと、ライ麦パンにはブルーベリージャムとスライスチー

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二月の崖【詩】

二月の崖【詩】

春らしさを
人づてに感じている
家の中にいても
外に出ても
まだ二月だ

友人に手紙を書いた
勇気を出して
僕はその人を
友人と呼んでみている
ふれたら指にとけそうなほど
低い温度、静けさ、やわらかさのある
そうしたやりとりがあって素直に嬉しい

僕は心のどこかで
しっかりと自分の冷たさを実感している
だからまだまだ二月なのだと
二月の崖に腰かけて
足をぶらぶらさせているのだ

歌うたえど
ひび割

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ため息 【詩】

ため息 【詩】

薄い水たまりに 足をとられて

すこしの段差にも つまづいて

ため息ついて 笑ってしまった

声にするのも つかれた日には

つきあかりさえも まぶしくて

心のまぶたを そっと閉じるよ

いっそ 夢ならいいのになって

子供みたいに おどけてみても

淋しいきもちは かわらないね

ほんとは どうでもいいよって

素直なことば ゆるしてあげて

なみだの海で 眠ればいいかな

朝日がのぼれば 

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お話の続き【あとがき】

お話の続き【あとがき】

(このnoteは小説『お話の続き』のあとがきです。本編を読んでいただいてからの方が、より楽しんでいただけるかもしれません。その旨ご了承ください。)

○○○○○ ○○○○○ ○○○○○

このお話は、tenさんとそのお店『tender hope town』、小川千紗さんのお名前からイメージをいただいて作ったお話でした。

tenさん…数字の十
tender…やわらかい、やさしい
hope…希望、の

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