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気持ちの良い朝のある日々【エッセイ】

 早く寝るようになったら早く目が覚めるようになった。
 起きなきゃ、と思わなくても無理なく起きられるようになってほんとうに嬉しい。そう、朝一番から「嬉しい!」のだ。そのことは今の生活に何というか、とてもひかりをもたらしてくれている。

 時間があるので、朝食もきちんと摂るようになってきた。
 コーンフレークに蜂蜜とミルクをかけたもの、それからバナナと、ライ麦パンにはブルーベリージャムとスライスチーズものせて。珈琲もいっしょに。
 気づくと体重が落ちがちなので、これが功を奏せばいいのだけれど。

 かるく食洗機をまわした後、少しからだを動かしていく。
 ラジオ体操とスクワット中心の筋力トレーニング。大きめの筋肉にじっくりと負荷をかけていく。汗が滲んでくるので、首にかけたタオルでときおり拭きとる。
 目覚めの感覚が、あたまからからだ全身に満ちていく。

 本を読む体力が戻ってきたので、見開き1ページくらいのペースで、古川日出男さんの本を読んでいる。
 新鮮な視点、思慮深い視座、それから行動力。どれをとっても自分はまだまだだと古川さんの著書を読むと痛感する。そしてそれとはまた別なこととして、尊敬する作家さんが生きている、その同時代に新刊を読むことができて、ただただ嬉しく思ってもいる。
 そうだ、きっとファンレターを書こう。届いたことを伝えるために。

 ◯

 店が開く時間になったので、いくつか用事を済ませるため、外へ出た。

 まずは、自転車のタイヤに空気が入らなくなったので、自転車屋さんへ。
 診てもらったところ、空気の入り口のゴムが傷んでいたらしく、ぽろりとあっさり交換してくれた。ただ、もうタイヤ自体が消耗しているとのことので、空気は入れ過ぎないで運用していくようにと助言もしてくれて、なんだかありがたかった。
 タイヤ交換となれば、もう新しい自転車を買うことも視野に入れていたので、当面は良くなった。これまで以上に大切に乗っていこうと思った。

 お次は、お菓子を買いにケーキ屋さんへ。
 売れ筋のクッキーをいくつかと、シュークリームを買った。それだけで、今日のおやつの時間が楽しみになって、気持ちがぽやぽやした。
 そしておやつの時間。
 シュークリームはこぼれんばかりにカスタードクリームが入っていて、こどもがうまく食べられるか見ていたところ、かじって溢れそうになったクリームにはキスをするようにそれを吸っていて、よごさず上手に食べていた。何というか僕よりもずっと上手だった。
 こどもはそのほんの少し前まで泣いていたのに、シュークリームを食べたらもう満面の笑みだった。「元気になった」と言って笑っていた。(お菓子って魔法みたいだ)と思った。

 ◯

 読んでいただきありがとうございます。
 長文を書くの久しぶりでリハビリ中なのですが、「読んでよかったなぁ」と思ってもらえるように、これからも書いていきたいと思います。

 p.s.台風、心配です。被害が大きくなりませんように。

 それでは、また。

 しんきろう

 






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