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コメディーな日常

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主人公の兎が狸と猫、その他の生き物と楽しく過ごす日常が描かれている。
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記事一覧

家族間の紛争

家族間の紛争

私の両親と旦那さんの狸は仲が良い。

とはいえ、両親は英語が話せないし、
狸もほとんど日本語が話せない。
いつも私が間に入って通訳をしている。

しかもまだ対面はしたことがなく、
ビデオ通話で話しているだけだ。
だが、まるで本当の息子かのように、
彼らは良好な家族関係を築いていっている。

初めて狸を私の両親に紹介した時、
私はニューヨーク、狸はサンディエゴ、
両親は日本のとある小さな村と、
それ

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ハロウィーン前の怖い話(実話)

ハロウィーン前の怖い話(実話)

私はハロウィーンというイベントが好きだ。
別に特に凝ったコスチュームを着るということはない。
クリスマスと一緒で雰囲気を楽しむだけである。

以前こんなエッセイを書いた↓

本来はハロウィーンもクリスマスも
宗教的に深く関係しているのだが、
無宗教の私にはそんなものは関係ない。
そんな私のような人間にとっては、
ハロウィーンとはスプーキーな雰囲気を楽しむためだけの日になる。

毎年ハロウィーン前に

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未来の移住先を考える会

未来の移住先を考える会

先日、狸と今後5年の住む場所を話し合った。
未来の移住先を考える会の2人は、
こういった話をよくする。

以前このようなエッセイを書いた↓

将来的には日本に移住するという話で
まとまっているの私たちだが、
それは5~10年以内の話である。

その前に近々アメリカ国内での
引っ越しの可能性が出てきた。
というのも狸が以前一緒に働いていた上司から、
ロス勤務のジョブオファーを貰ったからだ。

狸は以

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狸ウイルス

狸ウイルス

なぜこんなことになってしまったのだろう…

天井を見つめ
意識が混沌とする中
数日前のできごとを回想していた。

私と狸は飛行機でニューヨークに向かっていた。
狸の友達のウエディングパーティーに出席するためだ。
だがそれ以外にも私の友達に会いにいくだとか、
ハリマン・ステート・パークにバックパッキングしに行くだとか、色々と予定は立てていた。

ただ少し気にかかっていたことが1つあった。
狸が数日前

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③マッチングアプリで出会って結婚するまで

③マッチングアプリで出会って結婚するまで

サンディエゴに住む狸と一緒になるためには、
私がニューヨークを離れるというのが
一番簡単な方法だった。

前回までの話はこちらから↓

私は映像の仕事を辞めてから
立派な社会不適合者&ニートとなり、
社会の輪から外れていったわけで、
特にニューヨークに住み続ける理由はなかった。

そうか…
ついに離れる時が来たのか…

ニューヨークにはたくさんの思い出があった。
私が無敵兎となるキッカケをくれた

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②マッチングアプリで出会って結婚するまで

②マッチングアプリで出会って結婚するまで

私は震えていた。

マッチングアプリで知り合い、
ニューヨークとサンディエゴの遠距離問題を
オンラインデートで乗り越え、
そして今日ようやく初めての対面した狸。

車に乗り込むまでは完璧だったはずだ。



問題だったのは
鼻筋が通った鼻穴から覗かせていた
鼻毛たちだった。

ことのあらすじを知りたい方はこちらのエッセイから↓

なぜ私は鼻毛たちの誘惑に
こんなに苦しめられなければならないのだろ

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①マッチングアプリで出会って結婚するまで

①マッチングアプリで出会って結婚するまで

私と旦那さんの狸はマッチングアプリで出会った。

その当時、私はニューヨーク、
狸はサンディエゴに住んでいた。

私たちが会話を始めた時、
狸はニューヨークに一時帰郷していた。
彼はニューヨーク生まれニューヨーク育ちなのだ。

まだ出会っていない私たちは、
何も知らずマッチングアプリで
ポチポチと恋活をしていた。

私は一緒にロッククライミングか
ハイキングできる人が良かったので、
プロフィールは

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クレイジーな隣人たちの話

クレイジーな隣人たちの話

隣人問題。
日本でもよく聞く話だ。
ここアメリカも負けず劣らずである。

私が最初に引っ越した先は、
ニューヨークのブルックリンだった。
ブルックリンの街が好きだったし、
ブラックカルチャーにも影響を受けていた。
友人とのルームシェアで、
日々楽しく過ごしていた。

ある日
自分の部屋で寝ていると、
朝っぱらから爆音で
R&Bミュージックが聞こえてきた。
驚いた私は飛び起き、
どこからこの音楽が聞

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愛から知る自分のアイデンティティ

愛から知る自分のアイデンティティ



突然だが、みなさんは愛する人に
愛を伝えているだろうか?

日本人は国民柄
「愛している」という言葉を
使いたがらない傾向があるように感じる。
特に平成以前に生まれた人々にとっては、
そういった言葉を直接使用するのではなく、
”空気で読む”というのが美徳と考えられていたようだ。

私は幼い頃から
自己主張が強いタイプだったので、
好きな人には好きだと伝えてきた。
ウサギや花が好きというのと同

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【エッセイ】怠けていたわけではない

【エッセイ】怠けていたわけではない

そう、決してなまけていたわけではないのだ。
noteの記事を書かなかった期間、約1年。
さてニートの私が1年のあいだ何をしていたのか、この1年を振り返りながら言い訳を書かせていただきたい。

去年の7月、”ロードトリップに行ってきます”と残し私はここ(note)を去った。

狸と車に乗り込み、まだ見ぬアドベンチャーに向けサンディエゴを発った。
ここで詳しくは書かないが、私たちはウェストコースト縦断

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人間らしさ

人間らしさ

そういえば私はエッセイの中でよく
「私はロッククライマーだ」
と言っているが、
ロッククライミングについて
書いたことがなかった。

今回は私の
ロッククライミングライフ in アメリカ
について書かせていただきたい。

まずはクライミングと私の
運命の出会いから説明したい。

私が初めてクライミングというのを知ったのは、
その当時デートしていた男性に
ボルダリングジムに誘われたことが
キッカケだ

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ホラーが好きだ

ホラーが好きだ

私は小さいころから怖い話が好きだ。
それは霊的なものでも、
人怖(ひとこわ)と言われるものでもだ。

「怖い怖いも好きのうち」
とよく言うが、(嫌よ嫌よもすきのうち)
怯えながらもワクワクしてしまう。
アドレナリンがドバドバなのだろう。

そんな私だが、
映画オタクの狸との映画鑑賞にはルールがある。

私と映画を見る時は
ホラーかサスペンス、スリラーにすること。

それ以外はアドベンチャー系一択だ

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好きな芸人さんのコントの話

好きな芸人さんのコントの話

私は人生の中で”推し”と呼べる人に出会ったことがない。
芸能人、ミュージシャン、アーティスト、キャラクター…
色々なジャンルがあると思うが、
グッズを集めたりというのがない。
強いて言えば中学のころ映画にハマった時に、
レオナルド・ディカプリオのポスターを壁に貼っていたくらいだろうか。
だが飽きっぽい私は、彼を応援し続けることはなかった。

”推し”ではないのだが、
今日は好きな芸人さんの話をした

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【エッセイ】狸の復讐:父の日の災い②

【エッセイ】狸の復讐:父の日の災い②

はぁはぁはぁ……
お腹と顔はまだ痛いけれど、何とか笑うのを止められた。

サンディエゴ時間9pm(日本時間1pm)、私たちは何とかフェイスタイム通話を開始することができた。
私の両親は、久しぶりの私たちの通話をとても喜んでくれた。
元気そうな彼らを見てホッとした。

狸は練習の甲斐もあって、父の日のメッセージ間違えずに言い切ることがきた。
ふと脳裏に”ちちにち”がよぎったが、私も平静でいられた。

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