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ゆめいるか書房
2024年10月5日 13:47
短歌同人誌「まろにゑ」を頂きました。勉強のために「まろにゑ集」のコーナーから、各人の短歌を紹介します。「木のオルゴール」福田淑子 より連作の表題でもある一首。オルゴールの材質が木である点もあたたかみを感じさせる。朝顔だが、藍の絞り染めを連想した。「魔法の箱」池田祥子 より下の句で「髪が長い状態から短く切ろうとしている」ことが伝わる上手さがある。人生の妙を感じた一首。
2024年9月20日 08:04
土井探花氏の句集『地球酔』を読みました。五句選二箇所の「よい」の使い分けがよいと思いました。中秋の名月など、名月はSNSさえも賑わす存在。月を美しく感じる感性は、DNAに刻まれた感覚かもしれない。「〜の件」はライトノベルのタイトルやネットスラングでよく見る言い回しである。※ライトノベルの場合「〜な件」という言い回しもある。まさか俳句に取り入れるなんて!という意外性と
2024年8月19日 12:00
『黒田杏子俳句コレクション2』の「月」を読んだ。装丁金箔押しのタイトルと編著者名、夜空を思わせる濃紺の装丁など、重厚感がある。背のタイトルも箔押しで、帯を外すと編著者明も箔押し。他の同シリーズ同シリーズには黒田杏子俳句コレクション1 螢黒田杏子俳句コレクション3 雛黒田杏子俳句コレクション4 櫻がある。今回は一番興味があった、2の月を読んだ。選月おぼ
2024年8月16日 12:00
かばん会員の堀静香氏の歌集『みじかい曲』を読みました。装丁表紙のかわいらしいドーナツの絵が目を引く一冊。パラフィン紙が巻いてあり、本格的かつ保存しやすいです。選おめでとう、と打って出てくるいくつかの絵文字のなかからいいのを選ぶいつしかそれが呪文になって永遠にまわりつづけるサンカンシオン三寒四温をカタカナにするとたちまち呪文のようになる面白さ。そうだと気づく春は突然
2024年8月13日 12:00
黒岩徳将氏の句集『渦』を読んだ。装丁銀色を基調とした装丁が美しい。銀色で厚みがあるせいか、重厚感や近未来感や機械感がある。本棚に収めた際、背の厚みやフォントがかっこいい一冊。選付箋をたくさん付けながら拝読したため、たくさん引用しようかと思ったが、感想などを書きたい句を厳選して紹介。バンズよりはみ出す肉やサングラスバンズ(ハンバーガーのパン)からはみ出す肉と、サ
2024年2月12日 12:00
句集『にもつは絵馬』(阿部完市氏)を読みました。第三句集の文庫化版にあたるそうです。作者の経歴この作者の異色の経歴はWikipediaをご覧下さい。五句選余談ご紹介した手元の句集は古本です。同出版社の句集文庫の俳人メンバーが豪華です。奥付裏広告より。当時の俳壇の雰囲気が伺えますので、ご覧ください。〔既刊〕後藤比奈夫 第三句集『祇園守』藤田湘子 第四句集『
2024年2月9日 12:00
句集『白熱灯』(東國人氏)を拝読しました。本の装丁白熱灯の写真と黒い背景、ハードカバーであるなど、重厚感があります。昭和から令和にかけての作者の俳句が収録されており、時間的な層の厚みも、デザインだけではない面での重厚感を生んでいるのだと思います。本のスピン(栞紐)がオレンジ色である点が、白熱灯を連想させます。五句選良い句や面白い句が多いので選に迷いました。今回は一言コメン
2024年2月6日 08:00
雪が数センチ積もりました。雪を見ると創作意欲が増す、かと思いきや色々な作品を思い出すのでした。雪が降る度にX(旧Twitter)の短歌のタイムラインは「ゆひら」と言って騒ぎになります。これは穂村弘氏の有名な短歌の一部から「ゆひら」の部分だけを取って言っています。当該の短歌は以下です。さて、それとは別に私が思い出す短歌は以前noteの記事で紹介しました歌集『スーパーアメ
2024年1月31日 12:00
いつもありがとうございます。2024年1月23日付の読売新聞・朝刊の長谷川櫂様の短歌の記事「四季」にて歌集『グロリオサの祈り』の短歌をご紹介頂きました。掲載されている事を教えてくださった方々、記事として取り上げて下さった長谷川櫂様、歌集『グロリオサの祈り』の読者様、短歌関連などいつもお世話になっている方々、ありがとうございます。掲載された短歌は以下です。記事には写真付
2024年1月29日 12:00
句集 『呼鈴のあと』(佐藤久氏)を読みました。本の構成序文→本編の俳句→跋文の順になっています。新緑のような緑色の装丁が、収録されている俳句の内容と合っていると思います。五句選装丁だけではなく、帯の一句にも惹かれて購入しました。レトロ感と未来への明るい期待感が、季語のソーダ水に詰まっています。俳句らしい省略の一句です。港のキリンですので、キリンのような形の
2024年1月19日 12:00
鈴木美紀子氏の第二歌集『金魚を逃がす』を拝読しました。感想と鑑賞-火と水の相聞-歌集の前半の相聞群は、作者(作中主体)が火、相聞の相手は水としての喩が多いように感じました。******************雨量の短歌は、前述の法則からは外れます。自分の気持ちの高まりや積もり具合が雨量で喩えられているように読みました。「相聞の相手が水で喩えられる」という読みを当てはめ
2024年1月22日 12:00
歌集『櫻さくらサクラ』(大湯邦代氏)を読みました。本の紹介2017年刊行の大湯邦代氏の第六歌集です。普遍性のある短歌が多いためか、内容が全く古くなくて、読み返しても面白い歌集です。黒い表紙に櫻の花びらが映えるシックな装丁の一冊です。五首選歌集の前半の櫻の連作から一首と、他に好きな短歌をご紹介します。リンク↑Amazon
2024年1月24日 12:00
歌集『ひかる水』(北神照美氏)を拝読しました。北神照美氏の第四歌集にあたります。装丁ハードカバーの歌集です。表紙のタイトル『ひかる水』が銀箔押しで、銀色に光る点にデザインの美しさを感じます。五首選リンクAmazonで現行で販売・購入出来るものは英語版のため、英語版のリンクを掲載しました。
2024年1月10日 12:00
第二歌集『夜を着こなせたなら』(山階基氏)を読んだ。本について文学フリマでの購入品。文学フリマ限定ペーパーが挟まっていた。「各々の本の作者が、文フリの場を活かして色々と販売などの工夫をしているのだな」という面でも勉強になった、思い出がある一冊。装丁も凝っている。ページ数(ノンブル)についてページ数(ノンブル)の表記が独特。一章分/当該ページとなっていると思われ