2024年5月の記事一覧
研究者のキャリアデザイン・研究環境の作り方|経営学の質問箱:今さら聞けない経営学についてのあれこれ【第2回】
※ 登壇者の所属は、すべて2024年3月末時点のものです。
中園:
続きまして、研究にまつわる環境構築であったり、研究者として生きていく・暮らしていくにあたって、困ったときにどうすればいいのかという、研究者のキャリアや環境面への質問に移っていきたいと思います。今回は一橋大学の青島矢一先生と東京都立大学の高尾義明先生にご登壇いただきます。
早速後半の1つ目の質問にまいりましょう。
前半のテクニカル
【論文レビュー】組織社会化研究の2つのパラダイムとは何か?:福本 (2015)
本論文は、福本俊樹先生(同志社大)が博士課程在籍時にワーキングペーパーとして出されたものです。新しく参画した個人が組織に馴染む組織社会化という概念について、その概念が誕生した背景から現在の研究に至るまでコッテリと学べます。
組織社会化研究の現状著者が組織社会化という概念に今改めて着目している背景には、現状における組織社会化研究に対する課題意識があるためです。
ある領域における研究の成熟は、現場
【論文レビュー】リアリティショックと組織コミットメントの不思議な関係!?:Dean et al.(1988)
職業柄(研究柄?)、リアリティショックに関する設問を読み込む機会があり、設問文という極めて具体的な文言を読んでいると、リアリティショックという概念って改めてなんだっけ?というゲシュタルト崩壊的な感覚に陥りました。今回は、古典的なリアリティショックの実証研究を取り上げます。
リアリティショックとはリアリティショックは、新しい組織での現実に直面した際に私たちが感じるショックです。本論文では、リアリテ
アメリカ理系Ph.D.取得者、日本人は大激減、中国人、インド人、韓国人、台湾人は大激増 ・・・Survey Earned Doctrates調査
US Doctorates Awards(Survey Earned Doctrates)と称するサイトは、1958年~2020年までのアメリカにおける博士号取得者数の変遷を示しています。1958年には約10,000人位でしたが、2020年には5倍の55,283 人に上昇しています。毎年3.1%づつ上昇してきましたが、2019年55,283人をピークにやや減少している様です。
この調査はまたいわ
研究者同士の交流が生みだすイノベーションのために―「経営学の質問箱」の開催にあたって―|経営学の質問箱:今さら聞けない経営学についてのあれこれ【第3回・終】
はじめに、今回のモーニング・ミーティングに質問を下さったみなさま、そしてお忙しい中回答を引き受けてくださった4人の先生方に、改めて御礼を申し上げます。そして、開催初日、土曜日の朝一番という枠にもかかわらず、多くの方が約1時間早くご自宅(または宿泊先)を出発し、本セッションに足を運んでくださったことに感謝を申し上げます。
正直なところ、時間枠のこともあり、ここまでの参加者数になるとは予想していません
【論文レビュー】キャリア論の「第4世代」サステナブルキャリアとは何か?:石山(2024)
石山恒貴先生のサステナブルキャリアに関する論文、大変興味深く拝読しました。学びになるとともに、個人的な今後の研究についても大いに刺激になる内容でした。今後、サステナブルキャリアを後続する研究者やビジネスパーソンが学ぶ際の大事なテクストの一つになる存在と言えます。少なくとも個人的には何度も読み返すものになるでしょう。
サステナブルキャリア(sustainable career)ではサステナブルキャ