680日目 前例を踏襲する時の注意点
前例や類似案件のある業務は、前例踏襲で効率的に仕事を進めるのは間違いではありません。
ただし、落とし穴が多いので注意が必要です。
前例がある。
ゼロからやるより楽なはず。
部分改良で良いはずだ。
このような思考回路が出来上がります。
間違いではありません。
部分的に改良するだけで、仕事が終わるので効率的です。
どんな落とし穴があるのか?
①前例の質が悪すぎる。
これはよくあることです。
ゼロから始めた業務はやりながら修正をしていったりするので、「当初の計画と変わっているではないか!」ということがあります。
終わって、掘り返してみると脛に傷があったりもします。
拠り所にしようとしていたのに、全然使えないじゃないかということも多々あります。
②本質を見失う。
前例や類似案件を見つけたところで、結局のところそれは誰かがまとめた、「二次情報」です。
全てが言語化されているわけではありません。
流用できると思ってしまうと、自分で考えたりすることをやめてしまっていて、本質的な部分が見えていない、見ようとしないという思考回路になっている可能性があります。
流用する時は、自分なりに考えてから参考の流用元を参照したり、流用元は爆弾が仕掛けられていると疑いの目で確認したりと意図を持って主体的に取り組むようにしないといけません。
③時間軸のズレがある。
前例や類似案件は過去のものであり、時間軸にズレがあります。例えば、3年前に実施した前例は新型コロナが流行る前の状態です。
テレワークやオンライン会議、ペーパーレスは一気に普及したので仕事の進め方が大きく変わっています。
Microsoft Teamsのようなコラボレーションアプリもここまで普及はしていなかったと思います。
同じやり方では再現できないような事が発生したりします。
④ゼロから考えなくなる。
流用元があるので、部分修正でいいやという思考回路が出来上がっているため、追加と修正だけでなんとかしようとしてしまいます。
ゼロから作り直した方が早くて良いものができる場合でも、追加と修正という表面的な対応でどうにかしようとしてしまいます。
結局、うまくいかず、後になってゼロからやり直すという事が発生してしまいます。
意識していないとこれらの穴に落ちてしまいますので気をつけておく必要があります。