441日目 スキルマップ(力量表)の項目で組織の向かいたい姿を示す
個人の業務遂行能力を一覧表にまとめたものをスキルマップ(力量表)と言います。
各個人のスキルを組織毎に並べて、ベテランが抜けると、どの項目のスキルが低下するか?とか、新入社員がいつから戦力になるのか?などをわかるようにするツールとして使われています。
このような使い方が出来るのは、必要なスキルに変化がなく、ある程度の業務が定常的に発生する場合やどんどん増えていく時に使えます。
与えられた業務を遅れる事なく、質を落とさず対応するために使われていることが多いと思います。
物覚えが早い人や長年その業務に従事している人は、スキルマップ上では、高評価になっているはずです。
学校の成績表で言うとオール5みたいな状態です。
そのような場合は、オール5の人はそのスキルを伝授する側になっていくと思います。
教えるというスキル以外は向上しなくなり、スキルの飽和状態になってしまいます。
既存の事業が縮小し、新しい業務を取り込んでいく必要がある時や急成長している分野で新しいことにどんどん挑戦していく必要がある場合はオール5にならないように、常に何かのスキルが不足している状態を意図的に作っておく必要があります。
常に何かのスキルが不足している状態にしておかないと、そのスキルを向上させようという動機になります。
人間の本能として、足りていないものは補おうとする能力があるので、それを利用すべきです。
何を補うのかが重要になってきます。
補うべきスキルは組織が向かう方向に合ったものにしておくと良いです。
「なぜ、そのスキルを向上させなければいけないのか?」という理由と組織の向かう方向性を合わせておく必要があります。
また、いらなくなるスキルも存在しますので、不要となればスキル項目から削除する必要があります。