藤井風さんの花(MV)へのオマージュ詩『砂漠のはな』
いつか風に吹かれて
砂漠の灰になりゆく
美しい花も美しい光も
美しい体も美しい骨も
夜の底へと沈んでゆく
命も砂も一箇所には留まらない
だから美しい
だから愛おしい
だから生きてゆく
それでも生きてゆく
砂漠の足跡はやがて消えて
強い風が吹き荒れるだろう
わたしたちは消えゆく生命
燃え上がれ暗闇のほのおよ
毎日、いのち、を上書きする
永遠の終止形は存在しないから
永遠の未然形を夢想するだろう
すべては変化し続ける
すべては彷徨い続ける
すべては愛に向かって
すべては死に向かって
今日も歩いてゆくのだ
喉が渇く砂漠の途上で
僅かな水を分かち合う
傍らの花にもお裾分け
花々も生きているから
枯れる前は盛大に咲く
みなぎる熱を迸らせて
朝露を力一杯はじいて
さあ、踊ろう
命ある限り躰を靡かせて
さあ、踊ろう
命ある限り血を沸かせて
枯れた花に新しい命を吹きこむ
また生まれ変わるみたいに
時間は止まらないから
君は美しく流れてゆく
photo:見出し画像(みんなのフォトギャラリーより、みれのスクラップさん)
photo2:Unsplash
design:未来の味蕾
word&poem:未来の味蕾
藤井風さんの花のMVがあまりにも素晴らしかったので、何回も見ています。インスパイアされて、私なりにオマージュ詩を書きました。
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