詩『あかい戦争』#創作大賞2024応募作品
(令和六年八月十五日午前零時)
Harajyuku,Tokyo.
『赤髪がすき、きらい、すき、きらい、きらい、きらい、もすきのうち?』
怯えた上目づかい
服のしたにかくした痣
はなびら千切って
決意の縄を括って
宙をバタ足金魚で泳いで
舌をかみ切って
紺色の芝居にピリオドを打つ
赤字の遺書とぶら下がった制服
扉を開いた両親は泣きながら
干涸らびた金魚の亡骸を拾う
⚫
(昭和二十年八月十五日正午)
東京から全国へ。
白黒の粗い映像
ラジオから流れる声
固唾を呑んで聞い